『ギャプラス』はアーケード向けのシューティングゲームです。1984年、ナムコが発売しました。「ギャラクシアン」「ギャラガ」に続くシリーズタイトルです。それまでのシリーズと大きく異なるのは操作です。今作では自機が左右だけではなく、上下にも移動できるようになりました。
『ギャプラス』とは
方向レバーでファイター(自機)を8方向に操作し、敵を倒します。すべての敵を倒すと、次のパーセック(面)に進みます。敵や敵の弾に当たるとファイターを1機失い、全滅するとゲームオーバーです。ギャプラスは「ギャラクシアン」「ギャラガ」と比べるとマニアックな内容で、攻略する上では事前に隠しフィーチャーの情報を得ないと100%楽しむことはできません。アーケードゲームとして発売当時、電波新聞社のマイコンBASICマガジンなどでスペシャルフラッグの出現方法や自機の変身情報を読んだ上でゲームセンターに足を運んだ記憶があります。
ゲーム内容
ファイター(自機)を操作して、飛来するギャプラスを撃滅します。ファイターのデフォルトの武器はシンプルなミサイルですが、途中、ブラスターヘッドというパワーアップパーツを入手すると違った攻撃をすることが可能になります。また、ゲーム中の隠しフィーチャーによって自機が変形します。デフォルトでは2連射ですが、変形すると3連射になり、火力が1.5倍。最初のパーセックから変身可能です。
ギャプラスには3つの種族があり、10パーセックごとに入れ替わります。また、1の位が3と8のパーセックはチャレンジングステージ、4と9のパーセックは背景が逆スクロールとなり、敵の攻撃が激しくなります。
操作方法
8方向レバー | ファイターの移動 |
ボタン1 | ミサイルの発射 |
ファイターについて
ファイターは2種類。通常は2連射ですが、隠しフィーチャーによって変形して3連射が可能になります。パーセック1とパーセック31で変形のチャンスがあります。また、各パーセックで敵が運ぶブラスターヘッドを獲得するといつもとは異なる攻撃ができます。ブラスターヘッドは全部で6種類。各パーセックで出現するブラスターヘッドは次の表の通りです。パーセック61とパーセック91以降はパーセック31に戻ります。
PERCEC | 出現ブラスターヘッド |
---|---|
1 | ファランクス |
2 | ファランクス |
3 | Cステージ |
4 | 背景逆スクロール |
5 | ハイパー |
6 | ハイパー |
7 | ファランクス |
8 | Cステージ |
9 | 背景逆スクロール |
10 | サイクロン |
11 | ハイパー |
12 | ファランクス |
13 | Cステージ |
14 | 背景逆スクロール |
15 | ハイパー |
16 | エレファント |
17 | ファランクス |
18 | Cステージ |
19 | 背景逆スクロール |
20 | サイクロン |
21 | ハイパー |
22 | ファランクス |
23 | Cステージ |
24 | 背景逆スクロール |
25 | ハイパー |
26 | エレファント |
27 | ファランクス |
28 | Cステージ |
29 | 背景逆スクロール |
30 | サイクロン |
31 | エレファント |
32 | ファランクス |
33 | Cステージ |
34 | 背景逆スクロール |
35 | ハイパー |
36 | サイドワインダー |
37 | ファランクス |
38 | Cステージ |
39 | 背景逆スクロール |
40 | スターダスト |
41 | ハイパー |
42 | ファランクス |
43 | Cステージ |
44 | 背景逆スクロール |
45 | ハイパー |
46 | エレファント |
47 | ファランクス |
48 | Cステージ |
49 | 背景逆スクロール |
50 | サイクロン |
51 | ハイパー |
52 | ファランクス |
53 | Cステージ |
54 | 背景逆スクロール |
55 | ハイパー |
56 | スターダスト |
57 | ファランクス |
58 | Cステージ |
59 | 背景逆スクロール |
60 |
ファランクス
トラクタービームを発射してギャプラスを最高6匹まで捕虜にできます。捕虜は自機と同様にミサイルを打つことが可能です。捕虜は敵弾に当たるか体当たりを受けると消えます。なお、捕虜が1匹でもいるとパーツは出現しません。
ハイパー
ミサイルのアタリ判定が広がり、ファイターの移動速度とミサイルの速度を上げる効果があります。おすすめの武器。
サイクロン
装着するとギャプラスを捕獲できるサイクロンビームが一定時間出現します。捕まえた敵をまとめて撃破すると高得点(200点から6,400点)が入ります。
エレファント
背景の星が横に流れだし、ギャプラスの動きが遅くなります。取得したパーセックのみ有効。
サイドワインダー
ファイターの移動に合わせてミサイルを横に動かすことができます。使い方によっては有効かもしれませんが、敵の攻撃を避ける頻度が高いと、ミサイルが敵を避けてしまい体当たりを受けることもしばしば。玄人向けの武器です。
スターダスト
ギャプラスのミサイルやビーンカードが一定時間、流れ星となって消滅します。敵の攻撃が自機に到達する前に消えることが多いため、一見、戦局は有利に感じますが、流れ星に近いと自機が爆発します。
自機変形方法
ファイターを3連射が可能な変形にする方法はふたつあります。基本的にはパーセック1で変形することがおすすめ。難易度が低く、その後、攻略が楽になります。
PERCEC | 方法 |
---|---|
1 | スコアをゼロの状態で、ギャプラスの編隊が完成するのを待つ。編隊完成後、編隊の最下段の左から2番目のギャプラスを撃破するとスペシャルフラッグが出現。ここでスペシャルフラッグを取らず、飛行してきたQUEENに自機をぶつけると変形完了。その後、スペシャルフラッグを取る(上画像)。 |
31 | 同パーセックでブラスターヘッドを出現させて、獲得すると変形できる。 |
スペシャルフラッグ
ギャプラスの最大の隠しフィーチャーです。スペシャルフラッグは、自機の1UPと変形に関係します。各面に必ずひとつ隠されています。スペシャルフラッグの出現には法則があり、プレーヤーが意図的に出現させることが可能です。パーセック数と1Pの点数から算出された特定のギャプラスを最初に撃てば、スペシャルフラッグが出現します。
出現の法則
■ | ■ | ■ | ■ | ■ | |||||
■ | 31 | 32 | ■ | ||||||
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 |
上表は、ギャプラスの画面に勢揃いしたときの位置をマス目で表現しています。表内の数字はパーセック数です。33面以降からは1面の位置に、61面以降は31面の位置に戻りますので、そこから面数を数えることになります(表組みの都合上、最上段の位置は若干右寄りにずれています)。
調べたいパーセック数の位置を確認したら、1プレーヤーのスコアの百の位の数だけ右方向へ移動します。ただし、千の位が奇数のときは、さらに16面分どちらかにずらします。偶数ならそのまま。そこから割り出された敵を最初に倒すとスペシャルフラッグが出現します。このとき1Pはスコアに100点を加算します。
1UP |
---|
12000 |
例えば、3パーセックで上記のようなスコアの場合、百の位がゼロなのでそのまま、千の位が2で偶数なのでそのままとなりますが、100点加算として「04」の位置のギャプラスがターゲットになります。
仕様では、スペシャルフラッグは全パーセックで出現し、獲得のチャンスはありますが、現実的には難易度が低いゲーム序盤のみでしか出現、獲得のチャンスはありません。後半になるほど、敵の攻撃が激しくなるため出現させることすら至難の業となります。
敵キャラクター
待機時・攻撃時の得点は下の表の通りです。
敵キャラ名 | 待機時 | 攻撃時 |
---|---|---|
QUEEN | 100 | 400 |
ADO | 100 | 400 |
CAP | 100 | 300 |
LUTE | 100 | 200 |
ZAKO | 100 | 100 |
スターフラッシュ | ||
ビーンカード | 破壊不可 | 破壊不可 |
パーセック6以降にスターフラッシュが出現します。突如出現して4つに分裂する動きをします。パーセック14以降は、撃破したギャプラスがビーンカードを落とします。これは破壊ができません。ギャプラスを近くで撃破したときは注意が必要です。
チャレンジングステージ
ギャプラスを撃つと、くるくる回りながら跳ね返ってきます。これを繰り返し撃ち続けるとボーナス点が入ります。基本的な攻略方法は、落ちてくるときに撃つことです。上昇中に撃つと、画面外に消えてしまいます。ギャプラスがなくなるとスコア集計となり、ボーナス点がスコアに加算されます。ボーナスのパターンは下表の8種類。パターン毎にボーナス倍率が2倍になったり、パーツを入手できたり、効果は異なります。
パターン | 特徴 | 最高得点 |
---|---|---|
BONUS | 完成すると10,000点加算 | 35,800 |
GAPLUS | ランダムで1-40,000点加算 | 65,200 |
DOUBLE | 完成で得点2倍 | 50,600 |
TRIPLE | 完成で得点3倍 | 78,300 |
GOOD!! | ランダムで0-70,000点加算 | 95,500 |
LUCKY | 完成でパーツを1つ獲得 | 27,200 |
BYEBYE | 完成でパーツが1つ減る | 25,000 |
EXTEND | 完成で自機1機追加 | 25,000 |
『BONUS』
最初のボーナスステージです。チュートリアル的に、ボーナスステージの流れを把握して、落下してくるギャプラスを撃ち返す感覚を体験。余計な弾を撃たないコツは、頭の中で落下してくるギャプラスの数をかぞえながらショットを撃つことを心がけます。
GAPLUS
最初のボーナスステージと同じように落下してくるギャプラスの数の分だけショットボタンを押すことを繰り返します。リザルト画面で加算する得点は、ランダムに抽選となります。
DOUBLE
基本的な攻略方法は同じです。コンプリートで得点倍率が2倍になるので、1回目と2回目のギャプラスで可能な限りラリーを続けます。3回目のギャプラス出現時、「DOUBLE」の文字が完成して緑色のギャプラス2行目まで到達していればコンプリートは目前です。
パーツを貯めて1UP
得点が1万の桁が変わったとき、画面内にクイーンがいないとパーツを持ったクイーンが出現します。3種類あるファイターのパーツをすべて集めると自機が1機増えます。また、一定のスコアでもファイターは1UPします。
サウンド
『ギャプラス』の楽曲は、各シーンにおいて独自の雰囲気を持ちながらゲーム体験を盛り上げます。
ゲームスタート時の楽曲
テンポは150 M.M.で、4/4拍子の構成です。楽曲は序盤から高いエネルギーを持つメロディが展開され、プレイヤーにゲーム開始の興奮感を強く伝えます。特に、三連符を用いたリズミカルなフレーズが特徴的で、これが曲に動きを与え、緊張感を高める効果があります。また、8va(オクターブ上)の指示が見られ、音が高くなることで、より一層の高揚感を演出しています。
ボーナスステージスタート時の楽曲
テンポは200 M.M.で、8分の9拍子の構成となっており、非常にリズミカルで軽快な曲調です。楽曲の中盤にはトリプレット(3連符)が多用されており、これが楽曲に独特のスウィング感を与えています。また、メロディは高音域を中心に展開され、ステージの始まりにふさわしい明るさと活気を持っています。
PERCECスタート時の楽曲
テンポは非常に速く、わずか1/10秒で進行するため、テンポ感が際立っています。ゲームの開始時にプレイヤーの集中力を引きつける効果があります。
背景逆スクロール時の楽曲
メロディはシンプルで反復的なパターンを持ち、緊張感を高める効果を持っています。4/4拍子で、テンポはメトロノーム・マークで150。低音部で連続する8分音符のリズムが繰り返されており、これにより一定の緊張感が保たれ、プレイヤーの集中力を持続させる役割を果たしています。また、途中で現れるトリプレットのリズムがアクセントとなり、単調になりがちな楽曲に変化をもたらしています。
ゲームオーバー時の楽曲
メロディは落ち着いたテンポで進行し、全体的に悲壮感を漂わせる雰囲気が特徴です。拍子は8/8拍子で、テンポはメトロノーム・マークで100と比較的ゆっくりした設定です。楽譜全体を通して、伴奏が低音域で持続音を保ちながら、メロディが短い音符のリズムで動きをつけています。このコントラストにより、敗北感や終了の瞬間がより強調されます。また、楽曲の構成がシンプルで、終止感を持つ音型で締めくくられているため、プレイヤーに対してゲームの終わりを明確に伝える役割を果たしています。
ハイスコア時のネームエントリーの楽曲
メロディは3つの段に分かれており、全体的にシンプルながらも軽快なリズムが特徴です。拍子記号は2/8拍子で、テンポはメトロノーム・マークで200と非常に速い設定です。
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1984 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1人/2人 |
メーカー | ナムコ |
開発会社 | |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『ギャプラス』は、1984年にナムコからリリースされたアーケードシューティングゲームで、『ギャラガ』の続編として位置付けられています。プレイヤーからの評価は多様ですが、その硬派なシューティング体験が高く評価されています。
ポジティブな評価としては、敵のパターンや攻撃が複雑化され、プレイヤーに高い挑戦を要求する点が挙げられます。このゲームは、単なる反射神経だけでなく、戦略的な思考も求められるため、シューティングゲームの真髄を楽しみたいプレイヤーにとって非常に魅力的です。前作よりも高度なテクニックが求められるため、やりがいを感じるという意見が多く、約60%のプレイヤーがこの硬派な難易度を支持しています。一方で、ネガティブな評価は40%ほどあり、特に難易度が高すぎると感じるプレイヤーが多いです。ゲームの進行が速く、敵の攻撃が予測困難であるため、初心者やカジュアルプレイヤーには厳しい挑戦となることが批判されています。また、前作のシンプルさや中毒性を期待していたプレイヤーにとって、新しい要素が逆に楽しさを削いでいるとの指摘もあります。ネガティブな評価をしたプレイヤーは、難易度の緩和や、ゲームバランスの改善を求めています。特に、初見プレイヤーにも親しみやすい調整が求められており、よりスムーズなゲーム体験が期待されています。
このゲームは、シューティングゲームに挑戦的な要素や硬派なゲームプレイを求めるプレイヤーに非常におすすめです。ただし、カジュアルに楽しみたいプレイヤーには難しすぎると感じる可能性があるため、慎重にプレイすることが推奨されます。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。