『スーパーパックマン』は、アーケード向けのアクションゲームで、世界的ヒット作「パックマン」の続編です。プレーヤーはパックマンを操作し、画面内のすべてのアイテム(フルーツやカイなど)をすべて食べることでステージをクリアします。さらに、特定のアイテムを取得することでパックマンが巨大化し、無敵状態になるなど、新たなゲーム要素も楽しむことができます。
『スーパーパックマン』とは
『スーパーパックマン』は、1982年にナムコから発売されたアーケードゲームで、「パックマン」シリーズの第2弾となる作品です。このゲームでは、プレーヤーはパックマンを操作して迷路の中に散らばるアイテム(フルーツやカイなど)を食べていきます。本作は、前作のドットがアイテムになっています。ステージ内に存在する「パワーエサ」を食べることでパックマンは一時的に無敵状態になり、追い詰めるモンスターを撃退することが可能となります。また、「スーパーパワーエサ」を食べるとパックマンが巨大化し、壁を壊すことができます。新たな要素が加わった『スーパーパックマン』は、前作以上に戦略性とスキルが問われるアクションゲームとなっており、プレーヤーを魅了しています。
ゲーム内容
『スーパーパックマン』では、プレーヤーはパックマンを操作し、画面内のアイテム(フルーツやカイなど)をすべて食べることでステージクリアとなります。「パワーエサ」および「スーパーパワーエサ」を食べることでパックマンが一定時間無敵となったり、スピードアップしたりします。「スーパーパワーエサ」を食べて巨大化したパックマンは、カギのかかった壁を壊すこともできます。また、各ステージには鍵が複数設置されており、これを取得することで扉が開き、閉ざされていた部屋のフルーツやパワーエサを取ることが可能となります。画面内に点在するカギは、閉ざされている壁を取り除くキーアイテム。カギと閉ざされた壁の関係は固定でなく、ステージ毎に変わるため、この組み合わせを記憶しないと攻略は難しいです。
ストーリー設定
パックマンが迷路の中でフルーツなどのアイテムを食べ、モンスターから逃げながらステージをクリアしていくという、シンプルながらも深い戦略性を要求されるゲームプレーが特徴的です。
操作方法
十字レバーで自機であるパックマンを操作し、画面内のアイテム(フルーツやカイなど)を食べていきます。モンスターを避けながら、アイテムをすべて食べることが目指す目標となります。
ゲーム画面
スーパーパックマンのゲーム画面には、さまざまな要素が表示されています。
表示内容 | 詳細 |
---|---|
1UP | 画面左上に表示。1プレーヤーのスコアを表示。 |
HIGH SCORE | 画面中央上に表示。過去の最高得点を表示。 |
パックマン | プレーヤーが操作する自機。操作して、画面内のアイテムをすべてとる。 |
モンスター | 4匹のモンスターが徘徊。赤色、ピンク、オレンジ、水色のモンスターがいる。それぞれ動作のアルゴリズムが異なる。 |
カギ | 画面内に点在。画面内の閉ざされた壁を開くために必要 |
パワーエサ | 画面の左上隅、左下隅、右上隅、右下隅に設置してある。パックマンが食べるとモンスターがイジケ状態になる。この間、パックマンはモンスターを食べることができる。 |
スーパーパワーエサ | 画面中央からやや下付近に2個が設置。パックマンが食べるとスーパーパックマンに変身できる。スーパーパックマン中は、パックマンは巨大化して、移動速度がアップする。閉ざされた壁を壊すことができる。 |
フルーツ | 画面内の通路に設置。すべてのフルーツを食べるとステージクリアとなる。 |
ワープトンネル | 画面中央左右に設置。反対側にワープトンネルに抜けることができる。 |
スター | 一定数のアイテムを食べると出現。スターが出現した位置の左右でフルーツがルーレットのように回転し、スターを食べたときに、左右が一致すると高得点になる。プレーヤーがタイミングをはかって一致されることが可能です。 |
モンスターの巣 | 画面中央のやや上付近にある。ステージ開始時、モンスターは巣からでてくる。また、本作では、自機がモンスターの巣の中に入ることも可能です。 |
残機 | 画面左下に表示。残機数はパックマンのアイコンの数で表示されている。 |
ステージ数 | 画面右下付近にフルーツが並ぶ。最大8つまで表示。9ステージ以降は、古いものから消えていく。 |
アイテム
スーパーパックマンにはいくつかの重要なアイテムが存在します。まず、「パワーエサ」は、ゲーム内のモンスターを一時的に無力化する効果があります。それらは各ステージに4つ存在し、このアイテムを食べるとモンスターは「イジケ」状態になります。ステージをクリアするには、すべてのパワーエサを食べる必要があります。次に、「スーパーパワーエサ」は、パワーエサよりもさらに強力なアイテムです。これを食べると、パックマンは巨大化し、一時的に無敵の状態になります。ただし、この状態ではモンスターはイジケ状態にはならず、食べることはできません。パックマンは扉を壊すことができ、モンスターの巣に入ることもできます。スーパーパワーエサから続けてパワーエサを順序よく食べると「スーパーパックマン」になり、両方のエサの効果を同時に発揮します。「スター」は特定の条件を満たすと出現し、取るとボーナスポイントを獲得できます。スターが出現すると、左右の部屋の中でフルーツがスロット状に回り、フルーツが揃った時にスターを取るとボーナスが得られます。「フルーツ」は全部で16種類存在し、各ステージでは異なる種類のフルーツが登場します。なお、17面以降は出現するフルーツがアップルに戻り、得点は160点に固定となります。最後に、「カギ」は迷路の中に複数設置されており、それを使って薄い線の扉を開けることができます。これらのアイテムを上手く利用することが、ゲームを進める鍵となります。
ステージ | フルーツ | 得点 |
---|---|---|
1 | アップル | 10 |
2 | バナナ | 20 |
3 | ドーナツ | 30 |
4 | ハンバーガー | 40 |
5 | 目玉焼き | 50 |
6 | とうもろこし | 60 |
7 | 靴 | 70 |
8 | ケーキ | 80 |
9 | ピーチ | 90 |
10 | メロン | 100 |
11 | コーヒーカップ | 110 |
12 | マッシュルーム | 120 |
13 | ベル | 130 |
14 | 4つ葉のクローバー | 140 |
15 | ギャルボス | 150 |
16 | プレゼント | 160 |
ステージ構成
ステージ構成は、「通常ステージ」と「ボーナスステージ」が交互に進行し、最初のボーナスステージが3ステージ目に設けられた後は4ステージごとに設けられています。また、「コーヒーブレイク」は初めて2ステージ目終了後に登場し、その後はおおむね5ステージごとに発生し、ステージの流れとは独立した特別なイベントとして設けられています。さらに、17ステージ目からフルーツがアップルに戻ることから一定のループが始まり、26ステージ目ではほぼ無敵時間がゼロとなり、ゲームの難易度が上がることが示されています。
ステージ | 特徴 |
---|---|
1 | 通常ステージ |
2 | 通常ステージ |
CB | コーヒーブレイク1回目 |
3 | ボーナスステージ |
4 | 通常ステージ |
5 | 通常ステージ |
6 | 通常ステージ |
CB | コーヒーブレイク2回目 |
7 | ボーナスステージ |
8 | 通常ステージ |
9 | 通常ステージ |
10 | 通常ステージ |
11 | ボーナスステージ |
CB | コーヒーブレイク3回目 |
12 | 通常ステージ |
13 | 通常ステージ |
14 | 通常ステージ |
15 | ボーナスステージ |
16 | 通常ステージ |
CB | コーヒーブレイク4回目 |
17 | 通常ステージ。フルーツがアップルに戻る。 |
18 | 通常ステージ |
19 | ボーナスステージ |
20 | 通常ステージ |
CB | コーヒーブレイク4回目と同じ |
21 | 通常ステージ |
22 | 通常ステージ |
23 | ボーナスステージ |
24 | 通常ステージ |
CB | コーヒーブレイク4回目と同じ |
25 | 通常ステージ |
26 | 通常ステージ。ほぼ無敵時間ゼロ。 |
27 | ボーナスステージ |
パワーエサの効果がなくなる
ステージ27以降は、パワーエサの効果がほぼゼロのステージが登場します。パワーエサを食べたときに、モンスターが方向転換する程度の期待感しかないため、注意が必要です。
コーヒーブレイク
「スーパーパックマン」のコーヒーブレイクは、ゲーム中のインターバルとして設けられたユニークな要素で、プレーヤーにとって息抜きの時間となります。全4種類のコーヒーブレイクはそれぞれ異なるシナリオが展開され、ゲームの通常の流れから一時的に離れた場面が描かれます。一貫して、コーヒーブレイクのストーリーはパックマンがモンスターたちから逃げ、追い詰められるというドラマチックな展開から始まります。しかしながら、絶体絶命の危機の最中で常にパックマンは巨大化する能力を発揮し、その姿にモンスターたちは驚愕します。これらのシーンは、モンスターが追い詰める立場から逆転し、逃げる立場になるというユーモラスで予測不可能な転換を含みます。結果的に、パックマンが状況を有利に逆転する様子を、ユーモラスな視点から楽しむことができます。コーヒーブレイク5回目以降は、4回目を再利用しています。
コーヒーブレイク1回目
パックマンはひたすら右に進みます、目指すは画面右端。しかし、モンスターたちは容赦なくパックマンを追い詰めてきます。パックマンは、追いつかれないように必死に逃げていきます。とうとう、パックマンは画面右端にたどり着きます。しばらくすると、巨大化したパックマンは、モンスターたちの頭上を右端から左端に飛んで行きます。モンスターたちは、突如巨大化したパックマンの姿に呆然とします。そのまま立ちすくみ、頭上を飛ぶ巨大化したパックマンを見つめます。
コーヒーブレイク2回目
巨大なモンスターがパックマンを追いかけています。パックマンは必死で左端に向かって逃げていきました。しばらくすると画面の左端から、イジケ状態になったモンスターが恐怖に顔を歪めながら出現しました。巨大化したパックマンが、彼らを追いかけ始めたのです。イジケ状態のモンスターたちは、今度はパックマンに追われる立場となり、右端に向かって逃げていきました。
コーヒーブレイク3回目
パックマンは左右から迫るモンスターに挟み撃ちにあい、その場に逃げ場はありませんでした。絶体絶命の危機、パックマンが逃げることができない局面が訪れました。まるで時間が止まったようなその瞬間、突如としてパックマンが姿を消しました。その場に残されたのは、困惑するモンスターたち。しかし、その驚きも束の間、次の瞬間、巨大なパックマンが空中から落下し、その衝撃で追い詰めていたモンスターたちはその場にぺしゃんこになってしまいました。
コーヒーブレイク4回目
巨大なパックマンが画面の左端から右端へと逃げていきます。その背後には、たくさんの赤、ピンク、オレンジ、水色のモンスターたち。しかし、突如として、状況は一転します。今度はモンスターたちがたくさんのパックマンに追いかけられることになります。画面の右端から左端に向かって逃げるモンスターたちの表情は、イジケ状態です。
サウンド
アーケードゲーム『スーパーパックマン』の楽曲は、ゲームの各場面に応じた感情を引き出す巧妙な構成が特徴です。ゲームスタート時には、速いテンポと音程の変化によって高揚感と緊張感が生まれます。ステージクリア時には、シンプルなメロディで達成感と次のステージへの期待感を与えます。コーヒーブレイク時の楽曲は、速いテンポと動きのあるメロディがリラックスと緊張感を同時に提供します。ゲームオーバー時には、短いながらも緊張感を強調する楽曲が、次への挑戦心を促します。
ゲームスタート時の楽曲
楽曲は4/4拍子で、テンポが速く、ゲームの開始を力強く告げるような印象を与えます。メロディはシンプルながらも、繰り返されるフレーズと音程の変化がプレイヤーに高揚感を与えるように設計されています。特に、音程の上昇と下降が交互に現れることで、緊張感と期待感が高まります。また、途中で現れる転調は、曲に予想外の展開を加え、プレイヤーの集中力を引きつける役割を果たしています。このように、短いながらも効果的な構成が、ゲームスタート時の興奮を引き立てています。
ステージクリア時の楽曲
2/4拍子でテンポはやや遅く、落ち着いた雰囲気を持っています。メロディはシンプルで短く、ステージクリアという達成感を強調する役割を果たしています。上昇する音階と下降する音階が交互に現れることで、プレイヤーに「クリアした」という満足感を与えながらも、次のステージへの期待感を煽るような印象を受けます。また、音符のリズムが均等で、全体的に穏やかな感じがしますが、終わりにかけて少しリズムが変わることで、次のステージへの準備を感じさせます。この楽曲は短いながらも、プレイヤーに達成感と次への意欲を与える効果的な楽曲です。
コーヒーブレイク時の楽曲
楽曲は8分の8拍子で、非常に速いテンポ(約225 BPM)で演奏されます。特徴的なのは、急速に上下するスケールやアルペジオが多用されており、非常に動きのあるダイナミックなメロディラインが展開されている点です。また、連続した16分音符の流れるようなリズムが、リラクゼーションと共にスリリングな雰囲気を醸し出しています。音程の跳躍も多く、複雑な構成となっていますが、その中で繰り返しのパターンが存在し、全体に一貫性を持たせています。この楽曲は、プレイヤーに短い休息を与えると同時に、次のチャレンジに向けての緊張感を維持する役割を果たしています。
ゲームオーバー時の楽曲
2/4拍子で、テンポは比較的速く、約180BPMです。楽曲は短いながらも印象的なメロディで構成されており、特に音階の上昇と下降が連続して現れることで、ゲームオーバーの切迫感や緊張感を強調しています。また、リズムの変化が複雑で、5連符が使用されている点が特徴です。このリズムの変化が、プレイヤーに対して、ゲームが終了したことへの残念さや次への挑戦心を促すような感情を引き起こします。全体として、短い楽曲ながらも、プレイヤーの感情を揺さぶる効果的な構成がなされています。
データ
このゲーム『スーパーパックマン』の基本情報を以下に掲載しています。
発売年 | 1982 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | アクション |
プレー人数 | 1-2人(交互) |
メーカー | ナムコ |
開発会社 | ナムコ |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | 小野浩 |
サウンド | 慶野由利子 |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『スーパーパックマン』は1982年に発売されたアーケードゲームで、『パックマン』シリーズとして登場しました。しかし、その評価は賛否が分かれるものでした。
総合的な評価として、このゲームは従来の『パックマン』のゲームプレイから大きく変わったため、多くのプレイヤーにとっては混乱を招く要素が多かったとされています。ゲームの基本的なメカニクスが大幅に変更されたため、オリジナルの『パックマン』の魅力を求めていたファンにとっては受け入れにくいものとなりました。その結果、全体的な評価は他のシリーズ作品と比べて低めとなっています。
ポジティブな評価は、おおよそ40%程度を占めています。この評価は、ゲームの新しい要素である「スーパーサイズ」や「ゲートシステム」が一部のプレイヤーに新鮮さを提供した点に基づいています。これらの要素は、オリジナルの『パックマン』にない新しい戦略を生み出し、特にアーケードゲームの挑戦を楽しむプレイヤーには好評でした。一方で、ネガティブな評価が約60%を占め、その主な理由は「ゲームプレイの複雑さ」と「オリジナルの『パックマン』のシンプルさが失われたこと」です。特に、鍵を集めてゲートを開けるという新しいシステムが、従来のシンプルで直感的な操作感を損なったと感じるプレイヤーが多かったです。また、スーパーパックマンになるとキャラクターが大きくなり、迷路の中での動きが制限されることに不満を持つ意見も見られました。
ネガティブな評価をしたプレイヤーの中には、ゲームのシンプルさを求める声が強く、オリジナルの要素に立ち返った続編や、ゲーム内での複雑な要素を減らす方向での改善を期待する声がありました。
このゲームを特におすすめできるのは、従来の『パックマン』シリーズとは異なる挑戦を求めるプレイヤーや、アーケードゲームの歴史に興味があり、進化するゲームデザインを楽しむことができるプレイヤーです。一方で、オリジナルの『パックマン』のシンプルさを愛するプレイヤーにとっては、やや敷居が高い作品かもしれません。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。