『サスケVSコマンダー』は、シューティングゲームの初期の名作で、1980年に新日本企画(後のSNK)が発売したアーケードゲームです。プレーヤーは2方向レバーでサスケを操作し、敵忍者を手裏剣で倒していきます。特に、面が進むと登場するボス忍者との対決や、敵忍者の総攻撃といった独特な演出が見どころです。
『サスケVSコマンダー』とは
『サスケVSコマンダー』は、1980年に新日本企画(後のSNK)が発売したアーケード向けのシューティングゲームです。このゲームは戦国時代の忍者を主題とし、2方向レバーで自機「サスケ」を左右に動かしながら、ボタンで手裏剣を発射して敵忍者を倒すというシンプルなシステムを持っています。しかし、そのシンプルさに隠された多彩な演出が本作の特長となっています。ボス忍者との対決、様々な忍術の紹介、コミカルなゲームオーバーシーンなど、当時としては珍しい演出が盛り込まれています。また、その和風の世界観も特筆すべき点で、大文字焼きや五重の塔が描かれた背景などがプレーヤーを戦国時代の忍者の世界へと誘います。
ゲーム内容
プレーヤーは『サスケVSコマンダー』で、自機「サスケ」を操作し、画面上部から飛来してくる敵忍者を撃退します。初めはザコ忍者を倒していきますが、一定量のザコを倒すとボス忍者が登場します。ボス忍者とは1対1の対決となり、ボス忍者に勝てば面クリアとなります。また、ボス忍者に負けても残機があれば再戦をせずにザコ 面に戻り、タイムオーバーになってもザコ面に戻りゲームは進行していきます。特に面が進むごとに敵の攻撃は激しくなり、ボス忍者も毎回異なった忍術で攻撃してくるため、高いテクニックと戦略が求められます。
ストーリー設定
本作の世界観は戦国時代の忍者を主題としています。プレーヤーは、忍者のサスケとなり、敵忍者を全滅させることが目的です。大文字焼きや五重の塔が描かれた背景は和風で彩られており、戦国時代の雰囲気を醸し出しています。
操作方法
本ゲームの操作はシンプルで、2方向レバーで自機の「サスケ」を左右に動かし、ボタンで手裏剣を投げます。これにより、プレーヤーは敵の攻撃を避けつつ、手裏剣を使って敵を撃滅することが可能となります。
ゲーム画面
『サスケVSコマンダー』のゲーム画面は情報が豊富に表示されています。左上には1プレーヤーの得点が「1’ST」として示され、右上には2プレーヤーの得点が「2’ND」として表示されています。さらに画面上部中央にはこのゲームの最高得点、「HI-SCORE」が確認できます。ゲームプレイの中心となる自機、サスケは画面下方に表示されています。このキャラクターはプレーヤーの操作により画面左右に移動可能です。ゲームの背景は和風で、五重塔や大文字焼き、そして三日月が描かれています。一方で、ザコ敵は画面上部から斜下に向かって落下し、プレーヤーを脅かします。プレーヤーの残りの機数は、サスケのアイコンとして画面左下に表示されます。そして、ゲームの進行状況を示す面数は画面右下に表示されます。面数は数字ではなく、くないのアイコンで表され、5の倍数の時には手裏剣のアイコンとなります。
ゲームシステム
ゲームシステムは固定画面のシューティングで、ゲームの進行はザコ戦とボス戦の2つのシーンで構成されています。プレーヤーはまずザコ面で画面上部から飛来してくる敵忍者を撃退し、一定量の敵を倒すとボス忍者が登場します。ボス忍者に勝つと面クリアとなり、次の面に進むことができます。
キャラクター
サスケVSコマンダーは、プレーヤーキャラクターであるサスケが主人公のアーケードシューティングゲームです。サスケは戦国時代や江戸時代の庶民の格好をしており、左右に動くとクナイを発射します。3面以降では、パワーアップして自動的にダブルショットになります。
ザコ忍者
下忍(ザコ忍者)とは、ゲーム『サスケVSコマンダー』に登場する敵キャラクターです。下忍は赤色と緑色の装束を着ており、ゲームが始まると画面の左右から現れます。やや斜め下に滑空飛来しながら手裏剣を飛ばしてきます。サスケに撃たれた下忍は真下に落下しますが、この撃ち落とした敵に当たってもミスとなります。初回は赤色の下忍が登場します。赤色の下忍を全滅させると、今度は緑色の下忍が登場します。赤色と緑色の下忍の行動はまったく同じで、面が進むにつれて飛来するスピードが速くなり、攻撃も激しくなります。
ボス忍者
中忍(ボス忍者)は、赤と緑のザコ忍者を全滅させると、雷鳴とともに現れる強力な敵キャラクターで、ゲーム名の「コマンダー」(司令官)にちなんでいます。彼らの特徴的なデザインには侍や君主風、さらに虚無僧風のスタイルがあり、各ステージで使用する忍術も異なります。それらの忍術は火炎の術、分身の術、飛竜剣の術、変身火炎の術、カワリ身の術(3回当てる必要あり)、春花の術、変身分身の術、変身春花の術と多岐にわたります。彼らの耐久力はカワリ身の術を除けば1発で倒すことが可能ですが、射撃や回避が難しい状況を作り出すため、忍術を上手く回避しつつ攻撃を狙う必要があります。画面下部の赤いゲージが無くなるまでに倒せばステージクリアとなり、プレーヤーは残り時間に応じてボーナスポイントを獲得します。しかし、時間内に中忍を倒せないと、ボーナスなしで次のステージへ進むことになります。サスケが中忍に敗れると、両端から赤と緑のザコ忍者が登場し、コミカルなダンスをしながらサスケを挑発します。この場合、サスケは残機を消費して次のステージへ進みます。ボス忍者との再戦はありません。
ステージ | ボス忍者 |
---|---|
1 | 火炎の術 |
2 | 分身の術 |
3 | 飛竜剣の術 |
4 | 変身火炎の術 |
5 | カワリ身の術 |
6 | 春花の術 |
7 | 変身分身の術 |
8 | 変身春花の術 |
9 | 火炎の術 |
10 | 春花の術 |
ステージ9以降は、ステージ1からステージ8に登場した忍者が再登場します。
火炎の術
火炎を発生させて攻撃。火炎は、画面下に到達すると左右に広がります。攻略法は、ボスの左側に手裏剣を投げることです。
分身の術
ボスは3体に分身して攻撃します。攻略法は、出現した3体に向かって手裏剣を投げること。運が良ければ1体目で撃滅できます。
飛竜剣の術
ボスは高速で左右に移動しながらくないを投げてきます。攻略法は、適当に手裏剣を投げること。運良く当たることが多いです。
変身火炎の術
ボスは巨大なカエルに変身し、炎を吐きます。攻略法は、ボス出現時にボスのやや左側を狙って手裏剣を投げると炎を吐いている途中で撃滅することができます。
カワリ身の術
ボスは火炎の術で攻撃をします。ボスに攻撃があたると切り株に変化。計3回当てると撃滅できます。
春花の術
敵の風上から痺れ粉をまきます。粉は画面下に到達すると広範囲に広がります。粉の動きは読みづらいため、手裏剣を投げて運良くボスに当たることに期待。
変身分身の術
巨大なカエルに変身しつつ、3体に分身。いずれかのカエルに手裏剣なげ続けると当たることがあります。
変身春花の術
巨大なカエルに変身して、痺れ粉を吐き出します。適当に手裏剣を投げていると命中して撃滅することができます。
得点
敵 | 得点 |
---|---|
赤忍者 | 40 |
緑忍者 | 80 |
ボス忍者 | 0-5,600 |
データ
『サスケVSコマンダー』の基本情報です。
発売年 | 1980 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1-2人(交互) |
メーカー | 新日本企画(後のSNK) |
開発会社 | トーセ |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『サスケVSコマンダー』はその和風の世界観と、独特な演出で高い評価を得ています。特に、大文字焼きや五重の塔を背景に戦いを繰り広げるシーンは、強い印象を与えています。ゲームシステムにおいては、業界初の「撃ち返し弾」システムや、永久パワーアップシステムが挙げられます。これらの要素は、斬新であり、後のゲームデザインに影響を与えたとも言えます。また、ボス忍者との豊富な一騎打ちシーンは、現代の「ボス戦」の概念をいち早く形成したとも評価されています。一方で、難易度が高いという意見や、対ボス戦の戦略性が低いという評価も見受けられます。雑魚敵のバリエーションが少ないという点も、一部プレーヤーからは指摘されています。しかし、それらを補って余りあるほどの魅力を持ったゲームであり、特に「敵の機軸を読み、敵弾と残骸の位置を想定しながら攻略する」という戦略性に富んだ内容は、熱中度が高いと評価されています。
総合的な評価として、『サスケVSコマンダー』は新機軸の要素を盛り込みつつも、伝統的なゲームデザインを尊重した作品と言えます。そのため、新しいゲームシステムや戦略性を追求するゲームプレーヤーや、和風の世界観や独特な演出を楽しむプレーヤーに特におすすめのゲームと言えるでしょう。ただし、難易度が高いため、シューティングゲームに自信のあるプレーヤー、または挑戦心のあるプレーヤー向けと言えます。
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