PS版『マーメイドの季節』

プレイステーション マーメイドの季節

『マーメイドの季節』はプレイステーション向けのアドベンチャーゲームです。2002年、ネットビレッジが発売しました。

『マーメイドの季節』とは

キャラクターデザイン・成瀬ちさと、シナリオ・山田桜丸を起用したプロジェクトです。山田桜丸は桜庭一樹という名で直木賞作家となった小説家と同一人物です。

ゲームは基本的に、「ヒロインと親しくなること」「謎のホームページについて調べること」の二つの目的を並行して進めることになる。一日に2 – 3回、街を移動し、そこで出会った人物と会話をすることで話を進める。会う人物がヒロインであれば好感度が上がり、男性であれば「調査度」が上がる。この「調査度」にはグラフがあり、手がかりとなる話を聞く事で少しずつ上がっていく。なお、一定の期限までに「調査度」を100%にしていないと、自動的にバッドエンドになってしまう。

出典: マーメイドの季節 – Wikipedia

ゲーム内容

プロローグ

すべては謎のHPアドレスからはじまります。主人公はHPにアクセスし、そこで自分に宛てたと思われるメッセージを目にすることから物語がはじまります。

ほんの少しだけ未来。 物語は、主人公「高幡 雅人」が、夏休みの初日、謎のHPアドレスが記されたメモを玄関で見つけることから始まります。そこに記されていたアドレスには、主人公に宛てたと思われる謎のメッセージが残されていたのです。「君の近くにいる人に、危険なことが起ころうとしている。助けられるかもしれないし、間に合わないかもしれない……君次第なんだ」まさに青天の審際。呆然とした主人公はふと、空を見上げます。眩しい、青い空がどこまでも広がっています。すごく高く感じる……夏の空。なにかが始まるような予感がする。それは“いいこと”なのか?それとも“かなしいこと”か……?期待と不安。なにかが起こりそうな……。なにかを失いそうな……。とにかく夏が始まったのです。

出典:プレイステーション版「マーメイドの季節」説明書

ゲームの進め方

このゲームでの目的は大きく分けると2つあります。

目的
  • 謎のHPの秘密を解き明かす。
  • 各ヒロインと親密な関係になる。
7月22日-8月19日の間に、この2つの目的を両方無事達成できた場合、各ヒロインとのその後のお話が始まります。どちらか、もしくは両方の目的が達成。できなかった場合、バッドエンドとなってしまいます。

各時間にて実行するイベントでの行動や、街を移動する際の場所の選択でストーリーは大きく変化します。街では、各キャラクターが存在している場所しか移動を行うことができません。

キャラクター

高幡雅人(プレーヤーキャラクター)

本作品の主人公。高校二年生。短髪だが前髪がちょっと伸びてきて、そろそろ切りたいと思っている。シンプルで着やすい服が好き。柄物、蛍光色はなんか苦手。一人っ子。成績は中の上。ガリ勉すればもっと優秀なのかもしれないが、元来のんびりした性格でガツガツしたところがない。中学のときは運動部(陸上部)に所属して、やはりそこそこのタイムを出していたが、靭帯を切る怪我をしたため、高校ではなんの部にも入っていない。

大沢夏菜(CV:那須めぐみ)

主人公の同級生。セミロングヘア。明るくて家庭的な少女。主人公の隣家に住む幼なじみ。一ヶ月前に両親を事故で亡くし、一人暮らしを始めている。心配する主人公を安心させたくて明るく振る舞っている。力になりたい主人公と、心配させまいとする彼女の間は、互いの善意のせいで微妙にすれちがってしまっている。自分のことは後回しにして、人のためになにかしようとするタイプ。

武蔵野ひなた(CV:柳沢真由美)

主人公の一学年先輩。ショートヘア。折れそうに華奢だが、動作は敏速でみるからに運動神経のいい少女。顔はキリリとして少年のよう。父も兄も警察官という家庭に育ち、自分も婦人警官を目指している。だが親からは「女の子はダメ」と反対されている。母と妹は女っぽいタイプで、料理や手芸が趣味。射撃の選手で、黒のジャンプスーツに身を包んで地元の射撃場で練習している。「女の子だから」「女の子らしく」と言われるのが大嫌いで、話し方も服装も意識して少年っぽくしている。誰かに「ムリしなくていいよ、いまのままの君でいいんだよ」と言ってもらいたいと思っている。

若葉琴野(CV:中川亜紀子)

主人公の同級生。縁なしメガネにゆるく編んだ三つ編み。伏し目がちのおとなしい少女だが、よく見ると驚くほど睫毛が長く、大きなもの問いたげな瞳をした、印象的な顔である。主人公の通う高校、若葉学園の学園長の娘。父親は厳格。親同士の婚約者もいる。気が弱く人と争うことはほとんどないのだが、その立場から、彼女を怒らせると卒業できなくなるかも、と周りが勝手に遠巻きにしている。無愛想だが、それは人見知りをするためと、自分がどうやら変わり者らしいと気づいているため。どこかで、人に心を開きたい、一皮むけたいと願っている。

片倉優月(CV:折笠富美子)

スラリとした長身にロングヘア。小さな顔は驚くほど整っていて、まるでよくできた人形のよう。シルバーのリングが光る細い指にいつもメンソールの煙草を挟んでいる。地元の国立大に通う女子大生で、高校の頃から創立以来の秀才と言われていた。卒業後は大学院に進み、その後は研究所に入ることが決まっている。美人で才女。最近では地元のケーブルテレビで毎朝“お天気お姉さん”として活躍している。複雑な家庭に育ち(多忙な父は滅多に帰宅せず、母は根暗で、祖父はマッドサイエンティスト)、あまり物事を信じていないような悟った発言が多い。だがじつは、内面に熱い、純粋な面があり、それを強がって隠しているだけ。不安定で、とつぜん動揺して泣き出したり、またしゃきっとした大人に戻ったりする。不可思議なアンバランスさを爆弾のように抱えた女性。

片倉雄三(CV:北村弘一)

「片倉優月」の祖父。海辺の怪しい屋敷で隠遁生活している。二六十代後半ぐらいのいかにも頑固そうな男。小柄で川幅などがっちりしている。天気のいい日は必ず、・港の「人魚の丘」でキャンパスに向かっている。異様なほど正確な風景画を描く。

武蔵野直人(CV:山岸功)

二十五歳。武蔵野ひなたの兄。警察官一家の長男で、もちろん本人も警察官。背が高く体格もごつい。無口で無愛想だが、実直で信頼できるタイプ。現在は入院している。

武蔵野彩(CV:山本麻里安)

小学四年生。武蔵野ひなたの妹。姉とは逆に、髪を長くしてポニーテールにしていたり、カチューシャで止めていたり、すごく女の子らしいが、口を開くと意外と生意気。大のお兄ちゃん子。

稲城虎ノ介(CV:鈴木千尋)

高校二年。GEMINICOMPANY社長の三男で、若葉琴野の婚約相手。実は彼女に惚れているが、素直になれないで余計な事を言い、彼女に嫌われてガックリうなだれるというパターンを小学生の頃から繰り返している。眼鏡をかけ、ヒョロリとやせている。渋く見えると思いこんで、いつも斜め45度に首を傾けている。

国領京也(CV:大川透)

二十六歳。スラリとした体に整った顔。頭脳明晰で隙がない。なにを考えているのかわからないタイプ。都会で育ち、都心の一流大学の大学院を出て、自分に似合う女性は、この街では「地元のスター」片倉優月ぐらいなものだと思っている。全体的にひんやりとした、情の通用しないキャラクター。

鈴(CV:小暮英麻)

まったく謎の人物。最近街で騒がれているようですが……。

ワードクリッピング機能

メッセージウィンドウの文字の中に、時々罫線の引かれた水色の文字が登場します。方向キーでこれを選択して決定すると、小さなウィンドウが開いて詳しい説明文が表示されます。さらに説明文が長い時には、方向キーの上下で内容を見ることができます。なお、選択できる単語は「データベース」でいつでも見ることもできます。

ストーリーインサート機能

キャラクターとの会話中にメッセージウィンドウの上に「POINT!」マークが表示されることがあります。このマークが表示されたときは、現在表示されているメッセージ内容をより深く掘り下げることができます。方向キーで「POINT!」の部分にカーソルを移動して○ボタンを押します。なお、特に選択しないで、そのまま会話を続けることもできます。また、この機能は謎のHPについて調査している時にのみ表示されます。

移動画面

ゲームを進行させていくと1日に3回、移動することができます。キャラクターの顔が出ている箇所を方向キーで選んで、○ボタンを押します。なお、選択できない場所は、その時点では行くことができません。

HP(ホームページ)について

主人公の女の子達はそれぞれ、自分のホームページを持っています。物語の進行に従って更新されていきます。なお、HPは一日の終わりにしか見ることはできません。まず、最初に見たい女の子のページを選択して、キャラクター毎のページへ移動します。

データ

発売年 2001年
プラットフォーム プレイステーション
メーカー ネットビレッジ
開発会社
プロデューサー 上野秀規
ディレクター 宇田圭吾
シナリオ制作 山田桜丸
グラフィック制作
サウンド制作 桑原和男
ジャンル アドベンチャー
プレー人数 1人
販売数
受賞歴

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