タイトーのアーケードゲーム基板『F2システム』は、1989年に登場しました。主要スペックは、CPUにMC68000を12MHzで、サウンドCPUにZ80を4MHzで搭載し、サウンドチップにYM2610を使用しています。ビデオ解像度は320×224ピクセルです。このシステムは2枚式と1枚式のバリエーションがあり、2枚式ではゲームPCBの交換が可能で、1枚式は専用基板として機能します。多くの人気ゲームに使用されていました。
特徴
F2システムは、1989年にタイトーが開発したアーケードゲーム基板です。この基板の最大の特徴は、当時の他のメーカーが開発したシステム基板と異なり、エッジコネクターがソフト部分に搭載されている点です。これにより、ソフトごとに異なるインターフェイスを設けることが可能となり、余分なオプションを添付する必要がなくなりました。これは製造コストの削減にも寄与しています。また、エッジコネクターのタイプは多様で、JAMMAエッジコネクター以外にも、ロイヤル麻雀仕様や占い機仕様などがあり、様々な機種で利用できるよう工夫されています。
スペック
プロセッサはMC68000で、その動作周波数は12MHzです。MC68000は、その時代において広く使われていた32ビットのマイクロプロセッサで、高い処理能力を持っています。12MHzのクロック速度により、スムーズで迅速なゲームプレイを実現しています。
サウンド処理に関しては、サウンド専用のCPUとしてZ80が搭載されており、その動作周波数は4MHzです。Z80は、信頼性が高く、多くのアーケードゲームや家庭用ゲーム機で使用されていたプロセッサです。このサウンドCPUは、ゲームの音楽や効果音を処理するために重要な役割を果たしています。サウンドチップにはYM2610が使用されています。このチップは、高品質な音声合成とサンプリング機能を提供し、当時のアーケードゲームにおいて重要な要素であったサウンドトラックと効果音の両方を豊かに表現しています。
ビデオ解像度は320×224ピクセルです。この解像度は、当時のアーケードゲームにおいて標準的なものです。
F2システムには、2枚式と1枚式のバリエーションが存在します。2枚式は、マザーPCBとゲームPCBで構成されており、ゲームPCBを交換することで異なるゲームをプレイすることが可能です。これにより、オペレーターは様々なタイトルを容易に取り替えることができ、多様なゲーム体験をアーケードに提供することができます。一方、1枚式はロム交換リリースがなく、実質的には専用基板として機能します。
対応タイトル
F2システムは多くのゲームタイトルに対応しています。
発売年 | タイトル名 |
---|---|
1989年 | ファイナルブロー |
1989年 | ドンドコドン |
1989年 | メガブラスト |
1990年 | ルナーク |
1990年 | キャメルトライ |
1990年 | ミズバク大冒険 |
1990年 | 麻雀クエスト |
1990年 | 苦胃頭捕物長 |
1990年 | マジェスティックトゥエルブ |
1990年 | クイズH.Q. |
1990年 | ゆうゆのクイズでGO!GO! |
1990年 | ニンジャキッズ |
1990年 | 嗚呼栄光の甲子園 |
1990年 | サンダーフォックス |
1990年 | ハットトリックヒーロー |
1991年 | ガンフロンティア |
1991年 | クイズクエスト |
1991年 | クイズ地球防衛軍 |
1991年 | ソリタリーファイター |
1991年 | メタルブラック |
1991年 | プリルラ |
1991年 | ドリフトアウト |
1992年 | ダイノレックス |
1992年 | Yes/No心理トキメキチャート |
1992年 | ユノの伝説 |
1992年 | デッドコネクション |
1993年 | クイズ人生劇場 |
1993年 | クイズクレヨンしんちゃん |
1994年 | クレヨンしんちゃんオラと遊ぼ |