【2000年代】文化からテクノロジーへ、日本が築いたエンターテインメントの新時代

日本は、エンターテインメントの面で大きな変化を経験しました。2001年に劇場公開されたアニメ映画『千と千尋の神隠し』は世界的にも高い評価を受け、アニメ映画の可能性を新たな高みへと引き上げました。音楽業界では、安室奈美恵や宇多田ヒカルなどのアーティストが日本だけでなく、アジア全域で大きな人気を博しました。スポーツでは、2002年のFIFAワールドカップ日韓共催が、国民的な盛り上がりを見せ、日本サッカーの発展に貢献しました。こうした文化的な背景は、ビデオゲーム業界にも多大な影響を与えています。

ビデオゲームの市場状況において、2000年代は様々な革新が見られました。この時代の初めには、PlayStation 2、Xbox、Nintendo GameCubeといった次世代ゲーム機が登場し、ゲームのグラフィックやプレイ体験が大きく向上しました。特に、PlayStation 2は世界的な大ヒットとなり、ビデオゲーム市場におけるソニーの地位を不動のものにしました。また、2000年代半ばには、Nintendo DSやPSPといった携帯型ゲーム機が登場し、いつでもどこでもゲームを楽しめる環境が整いました。これらの携帯型ゲーム機は、特に若年層を中心に大きな支持を集めました。2000年代後半には、WiiやPlayStation 3、Xbox 360といった新たな家庭用ゲーム機が市場に投入され、モーションコントロールやオンラインプレイといった新機能が導入されました。これにより、ビデオゲームはさらに多様な層に受け入れられるようになり、家族全員が楽しめるエンターテインメントとしての地位を確立しました。