『ラストハルマゲドン』は、1988年にブレイングレイから発売されたPC-8801用のロールプレイングゲームです。このゲームは、人類滅亡後の地球を舞台に、生き残ったモンスターとエイリアンとの抗争を描いています。特徴的なのは、アイテムを購入する店舗が存在せず、レベルアップによるキャラクターの容姿変化です。
『ラストハルマゲドン』とは
このゲームは、モンスターが主人公の独特な設定を持ち、プレイヤーは12種類の魔物のチームを率いて黙示録の謎を解き明かします。店などの概念がなく、戦闘で得た経験によるレベルアップやモンスター同士の融合で強くなるシステムが特徴です。また、グラフィックは当時のライトな絵柄に逆行するオドロオドロしいスタイルで、独自の魅力を持っています。
ゲーム内容
プレイヤーは、各種モンスターの特性を活かしながら、戻らずの塔を攻略し、エイリアンの脅威から地上を守ることが目的です。ゲームの進行は、昼・夜・サルバンの破砕日(各月の1日)という独自の時間システムを採用しており、魔界への帰還によるパラメータ回復も戦略的な要素です。戦闘は冗長さを感じさせない設計で、レベルアップが頻繁に行われます。
ストーリー設定
人類が自らの過ちによって滅びた後、かつて人間に追いやられた魔物たちは、地上が自分たちのものになったと思い込んでいました。しかし、その思いも束の間、地上に現れたミノタウルス族とスケルトン族の魔物が突然、未知の敵によって射殺される事件が起きます。この謎の敵は、実は地球に降り立ったエイリアンたちでした。彼らは魔物たちに対して、この地を征服したと宣言します。
このエイリアンの侵略は、魔物たちにとって許しがたいものでした。そこで、彼らは12種類の魔物から代表を選出し、地上の探索とエイリアンの討伐を目的とする特別なチームを組織します。このチームは、地上の真実を解き明かし、エイリアンに立ち向かう使命を担っていました。
しかし、彼らが知らなかったのは、ある島に建てられた「戻らずの塔」と、そこにある108の「黙示録」に書かれた石版の存在でした。この塔と石版は、魔物たちにとっての重要な謎を示しており、彼らの運命を大きく変えることになります。塔の秘密と黙示録の謎を解き明かすことが、彼らの戦いの鍵となるのですが、その実態はまだ彼らには明かされていません。
このように、『ラストハルマゲドン』の物語は、滅んだ人類の世界を舞台に、魔物とエイリアンの戦いを描いた壮大なストーリーです。魔物たちが直面する未知の脅威と、その背後に隠された真実の探求が、ゲームの核となっています。
ゲームシステム
『ラストハルマゲドン』のゲームシステムを解説します。
操作方法
調査中。
ゲームシステムの特徴
このゲームでは、モンスターのレベルアップによる姿の変化や、モンスター同士の融合による能力向上が特徴的です。特に、総合レベル17と総合レベル34での融合は、より強力なモンスターへの変貌をもたらします。
キャラクター
キャラクター | 概要 |
---|---|
オーク | 昼に活動するモンスターでヒューマノイドタイプ。多くの武器と防具を作成し、装備できる。火が苦手。最初に覚えているのが自動逃走する魔法のため、魔法レベルを大変上げづらい。 |
ハーピー | 女性の体に鷲の羽を持つモンスター。昼に活動するタイプで、飛行能力を持つ。翼の盾による防御ボーナスがあり、全体攻撃を覚える。 |
スケルトン | 生きている骸骨。何故、スケルトンがモンスターの中に入っているのかは最初は疑問だが、謎が解けると意味が通じる様になる。オークとゴブリンには劣るが装備可能品が多い。道具作成能力と記憶力(オートマッピング)、毒無効能力をもち、ダンジョン脱出魔法を覚える。アンデットだけにシルバーソードなど聖なる武器が装備できず、特定の道具の使用にペナルティ(使用すると睡眠状態になる)があり、水に弱い。 |
ガーゴイル | 羽の生えた夜に活動するモンスターで飛行能力と道具作成能力を持つ。高い知性を持つためイベント要員でもある。最初は睡眠魔法しか覚えていないが、レベルを上げると2種類(カマイタチ、光)の攻撃魔法、イベント用魔法を覚える。 |
スライム | 夜に活動するモンスターである。その体はアメーバのような不定形で決まった形が無い。火に弱いが麻痺無効で武器攻撃に耐性がある。魔法は腐敗系(毒の上位バージョン)とダンジョン脱出魔法を覚える。 |
ゴブリン | 夜に活動するヒューマノイドタイプモンスター。多くの武器と防具を作成し、装備できる。火が苦手。最初から覚えている魔法が麻痺魔法なのでオークよりは魔法のレベルを上げやすい。 |
サイクロプス | 一つの目、一本の角を持つ巨人。千里眼を持つ。全体攻撃となる特殊攻撃が強力。棍棒とジャイアントメイルを装備可能。雷系の魔法とダンジョン脱出魔法を覚える。 |
アンドロスフィンクス | サルバンの破砕日のみに活動を許されたモンスターである。記憶力と道具作成能力をもつ。高い知性があるのでイベント要員でもある。唯一回復系の魔法を覚えている。また、魔法レベルが上がると魔界への帰還魔法と攻撃魔法も覚える。 |
G(ジャイアント)スネーク | 蛇面、蛇身に人間の胴と腕を備える。ナーガ族の直系で、巨大な蛇の一族。蛇の鱗を持ち、防御ボーナスがある。毒無効で水に強い。時間はかかるが最強の攻撃魔法である氷系魔法と魔界への帰還魔法を覚える。 |
ミノタウルス | 怪力を持ったモンスター。牛頭。千里眼と武器と防具の作成能力がある。斧を装備すると攻撃力にボーナスがある。石化系、回復系、雷系、隕石系の魔法を覚えるので、魔法要員でもある。 |
ゴーレム | サルバンの破砕日のみに活動を許されたモンスターである。石の皮膚による防御ボーナスがあり、さらにスライムと同様に武器攻撃に耐性がある。石化無効能力があるが水に弱い。棍棒を装備できるが素手だと攻撃力にボーナスがある。石化魔法を覚える。 |
ドラゴンニュート | 人型のドラゴン。イベントを進めることで、何故アゾットの剣が彼の天敵なのか謎が解けてくる。龍の鱗を持ち、防御ボーナスがある。飛行可能であり、最強の特殊攻撃と火炎系魔法、防御系魔法を覚える。全モンスター中で唯一、火に強い。2回目の合体をするまで防具を一切装備できないため、中盤から後半にかけて苦労する。 |
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1988 |
プラットフォーム | PC-8801/SR |
ジャンル | ロールプレイング |
プレー人数 | 1人 |
メーカー | ブレイングレイ |
開発会社 | ブレイングレイ |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | 飯島健男 |
グラフィック | |
サウンド | 葉山宏治 |
販売数 | |
受賞歴 |
移植タイトル
『ラストハルマゲドン』は、PCゲームとして1988年に登場した後、多くのプラットフォームに移植されています。その最初の移植は、同年8月にX1シリーズ用として発売され、開発元と発売元はオリジナルと同じくブレイングレイでした。続いて1988年内にはMSX2版も登場し、こちらもブレイングレイが手掛けています。1989年に入ると、X68000向けに新たな移植版がリリースされ、3月1日にそのデビューを飾りました。同年7月には、FM TOWNS版が発売され、これもブレイングレイによる開発です。この時点で、『ラストハルマゲドン』は幅広いハードウェアで楽しめるようになっていました。1990年には、さらに移植の幅が広がります。PC-9801版がリリースされ、同年8月31日にはPCエンジンCD-ROM²版が登場しました。これらの版も、ブレイングレイが開発を担当しています。そして、同年11月10日には、ファミリーコンピュータ版が発売され、こちらはアドバンスコミュニケーションカンパニーが開発し、ユタカが発売元となりました。
発売年 | プラットフォーム | タイトル | メーカー | 開発 |
---|---|---|---|---|
1988 | MSX2 | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1988 | X1シリーズ | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1989 | X68000 | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1989 | FM TOWNS | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1990 | PC-9801 | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1990 | PCエンジン | ラストハルマゲドン | ブレイングレイ | ブレイングレイ |
1990 | ファミリーコンピュータ | ラストハルマゲドン | ユタカ | アドバンスコミュニケーションカンパニー |
関連タイトル
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評価
『ラストハルマゲドン』は、その独特の世界観とモンスターを主人公にした斬新な設定で、多くのプレイヤーを魅了しました。時代を先取りしたモンスターのレベルアップと融合システム、および独特なグラフィックスタイルは、今でも高く評価されています。ロールプレイングゲームのファンや、独特な世界観に没入したいプレイヤーに特におすすめです。
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