『消えたプリンセス』は、1986年12月20日にイマジニアから発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用のアクションアドベンチャーゲームです。本作は、メディアミックスの手法を取り入れたWAVE JACKシリーズの第2弾であり、前作『銀河伝承』に続く作品です。イメージキャラクターとして女優の富田靖子さんを起用し、彼女が歌う主題歌やミニドラマを収録したカセットテープが同梱されるなど、当時としては斬新なメディアミックス展開が話題となりました。
ゲームの概要
プレイヤーは新米刑事の小林もんたとなり、行方不明となったラビア国のキララ王女と、王位継承に必要な「五種の神器」を30日以内に探し出すというミッションに挑みます。ゲーム内では時間の概念があり、昼夜の移り変わりや体力の管理、捜査費用のやりくりなど、リアルな刑事生活がシミュレートされています。また、広大なマップを探索し、多くのキャラクターとの会話や謎解きを進める自由度の高さが特徴です。
プレイヤーの体験
その自由度の高さゆえに、プレイヤーは膨大な情報と選択肢に圧倒されることもありました。特に、謎解きの難易度や一部の理不尽な展開は、当時のプレイヤーたちの間で賛否を呼びました。例えば、特定のアイテムの入手条件が非常に曖昧であったり、ゲーム内でのヒントが乏しかったりする点が指摘されています。
評価と再評価
総合的な評価として、本作は当時としては斬新なメディアミックス手法を取り入れ、イメージキャラクターに女優の富田靖子さんを起用するなど話題性がありました。しかし、ゲーム内容に関しては難易度の高さや理不尽な謎解き要素が指摘され、評価は賛否両論となっています。
ポジティブな評価は全体の40%程度で、主に以下の点が挙げられます。まず、広大なマップと自由度の高いゲームプレイがプレイヤーに探求心を刺激し、深い没入感を提供しました。また、ゲーム内での時間経過や体力管理、捜査費用のやりくりなど、現実的な要素が盛り込まれており、リアリティを追求したシステムが新鮮だと評価されています。さらに、同梱されたカセットテープには富田靖子さんが歌う主題歌やミニドラマが収録されており、ゲーム外のコンテンツとしても楽しめる点が好評を博しました。一方、ネガティブな評価は全体の60%程度で、以下の点が指摘されています。まず、謎解きの難易度が非常に高く、ヒントが乏しいため、攻略本なしではクリアが困難とされています。特に、ノーヒントで特定の場所を探し当てる必要があるなど、理不尽さを感じるプレイヤーも多かったようです。また、ゲーム内での敵の出現頻度が高く、特に夜間はギャングの襲撃が増えるため、ストレスを感じる要因となっていました。さらに、操作性やインターフェースの不親切さも指摘されており、プレイヤーにとって快適なゲーム体験を妨げる要素となっていました。
これらのネガティブな要素に対して、評価者からは次のような改善点が望まれています。まず、謎解きに関するヒントを増やし、プレイヤーが適切な手がかりを得られるようにすることが求められています。また、敵の出現頻度や攻撃性を調整し、ゲームバランスを改善することが望まれています。さらに、操作性やインターフェースの向上により、プレイヤーが直感的にゲームを進められるような工夫が必要とされています。
『消えたプリンセス』は、難易度の高い謎解きや広大なマップの探索が好きなプレイヤーにおすすめです。特に、80年代のレトロゲームに興味があり、当時のゲーム文化やメディアミックス手法に触れてみたい方には魅力的な作品と言えるでしょう。ただし、攻略には根気と時間が必要なため、じっくりとゲームに取り組む姿勢が求められます。
イマジニアは『消えたプリンセス』で、独特の世界観やストーリー展開、そして女優の富田靖子さんをイメージキャラクターに起用するなど、斬新なメディアミックス展開を行いました。この手法は、当時のゲーム業界では珍しく、現在でも一部のレトロゲームファンの間で再評価されています。特に、リアルな時間経過の導入など、先進的な要素が注目されています。さらに、イマジニアは当時からIP(知的財産)を取得・創出する力に優れていました。例えば、洋ゲーの代表格である『シムシティー』や『ポピュラス』の販売権を獲得し、日本国内での展開を成功させました。また、ゲームボーイ向けに数百万本のヒット作となった『メダロット』シリーズを創出し、現在でも新作が発表されるなど、その影響力は続いています。
これらの実績は、イマジニアのIP取得・創出能力の高さを示しており、同社が当時から先見の明を持っていたことを物語っています。『消えたプリンセス』も、そのような背景の中で生まれた作品であり、現在でも特別な存在として語り継がれています。
リメイクの可能性
もし現代にリメイクされるとしたら、当時の雰囲気や難易度を保ちつつ、プレイヤーへのサポート機能やヒントシステムの充実、グラフィックやサウンドの高品質化などが期待されます。また、スマートフォンやタブレット向けの操作性の最適化や、オンライン要素の追加なども考えられるでしょう。
総括
総じて、『消えたプリンセス』は、その独特なゲームシステムやストーリー展開、そしてメディアミックスの試みなど、当時としては革新的な要素を多く含んでいました。そのため、現在でもレトロゲームファンの間で語り継がれる特別な存在となっています。
データ
『消えたプリンセス』の発売年、メーカー、開発などのデータです。
発売年 | 1986年 |
メーカー | イマジニア |
開発会社 | インフィニティ |
プラットフォーム | ファミリーコンピュータ ディスクシステム |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
プロデューサー | デーモン飯田橋 |
ディレクター | 不明 |
作曲者 | やじろべえつの |
キャラクターデザイン | ほろほろどりおしだ(堀本れい子) |
販売本数 | 不明 |