『いただきストリート 私のお店によってって』は、モノポリーゲームを彷彿とさせるボードゲームで、プレーヤーは物件や株式を購入しながら資産を増やすことを目指します。ゲームの目標は設定額まで貯めて銀行にたどり着くことです。オリジナル要素としてカジノなどが取り入れられています。
『いただきストリート 私のお店によってって』とは
『いただきストリート 私のお店によってって』は、アスキーから発売されたファミリーコンピュータのボードゲームです。モノポリーの要領でゲームボード上を周回しながら物件や株式を購入し、総資産を設定額まで貯めて銀行にたどり着くことを目指すゲームです。モノポリーのルールを踏襲した部分が多いものの、ステージごとに構成の異なる盤面や株取引の要素、カジノといったオリジナル要素を取り入れてゲーム性を高めています。ゲームデザインはドラゴンクエストシリーズの制作でも知られる堀井雄二氏が担当、キャラクターデザインは荒井清和氏が担当しています。
ゲーム内容
プレイヤーは、最初に規定の金額を持ってスタートし、順番にサイコロを振って出目に従って駒を進めます。止まったマスの空いている物件を買ったり、相手の物件に止まったら買い物料と呼ばれるお金を支払います。また、サイコロの出目によっては特別なマスに止まることがあります。その中には株を購入できる銀行や一部のマスがあります。事前に設定された目標金額以上の資産を貯めたうえで銀行にたどり着いたプレーヤーが勝者となります。
ゲームシステム
ゲームは1から4人でプレーでき、4人に満たない場合はコンピュータキャラクターがプレーします。プレーヤーはサイコロを振ってマップ上を移動し、止まったマスに応じて物件を購入したり、相手の物件に支払いをしたりします。また、プレーヤーは規定の4か所を周ってマークを集め、スタート地点でもある銀行にたどり着くと、サラリーを獲得できます。さらに、銀行や一部のマスでは株が購入でき、エリアと呼ばれる物件の一部が株の購入単位となります。
ルール
プレー人数は基本的に1人から4人までで、不足分はコンピュータが操作するキャラクターで補います。プレーヤーは、サイコロを振り、出た目の数だけマスを進みます。進んだマスにより、空き物件の購入や他人の物件への料金支払いなどのアクションを行います。
ゲームボード上には、4つの特定の地点が存在し、プレーヤーはこれらの地点を周回してマークを集めます。すべてのマークを集めてからスタート地点の銀行に戻ると、基本給と物件資産の割合から計算されるサラリーが得られます。また、特定のマスや銀行では、株を購入することも可能です。株は特定のエリア内の物件をまとめて購入し、その価格が上昇や下落するという仕組みになっています。
ゲームの目的は、設定された目標金額以上の資産を銀行に持ち込むことです。ただし、複数のプレーヤーが目標金額に達した場合、資産の多いプレーヤーが勝者となります。また、逆に資産がマイナスになったプレーヤーは破産となり、ゲームから退場します。
登場キャラクター
7人のキャラクターが登場します。それぞれに個性的な戦略や行動パターンがあり、ゲームの楽しさを引き立てています。
キャラクター | 特徴 |
---|---|
早瀬 まりな | はやせ まりな、15歳、高校1年生。みずがめ座のB型。ロマンチストで世話好きな明るい性格。趣味はピアノ。 |
高杉 ともみ | たかすぎ ともみ、18歳、OL。やぎ座のA型。素直で大人しいお嬢様タイプ。趣味は料理。 |
水沢 けいこ | みずさわ けいこ、21歳、コンパニオン。てんびん座のB型。目立ちたがりで派手好き。趣味はディスコ。 |
藤森 さゆり | ふじもり さゆり、19歳、女子大生。おとめ座のO型。理知的な性格。趣味はスキューバ。 |
南条 ひろし | なんじょう ひろし、17歳、高校2年生。おうし座のA型。正義感が強く、曲がった事が嫌い。趣味はサッカー。 |
三本松 しょうた | さんぼんまつ しょうた、13歳、中学1年生。ふたご座のO型。ひょうきん者。趣味は切手集め。 |
佐竹 たかゆき | さたけ たかゆき、20歳、大学生。さそり座のAB型。打算的で嫌味な性格。趣味はパソコン通信。 |
データ
『いただきストリート 私のお店によってって』の基本情報です。
発売年 | 1991 |
プラットフォーム | ファミリーコンピュータ |
ジャンル | ボードゲーム |
プレー人数 | 1-4人 |
メーカー | アスキー |
開発会社 | |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | ゲエセン上野 |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『いただきストリート 私のお店によってって』は、モノポリーに似たルールを持つボードゲームです。堀井雄二氏がゲームデザインを担当しています。この作品はその独自の要素で多くのプレーヤーを魅了しています。初心者にも配慮した作りで、ゲームを初めて遊ぶ人にもわかりやすく解説され、遊ぶたびにさまざまな戦略の選択肢があるので、何度でも楽しめます。音楽はすぎやまこういち氏によるもので、耳に残る美しいメロディがゲームの雰囲気を一層盛り上げます。しかしながら、ゲームのシステムにはいくつかの課題が指摘されています。例えば、コマンドのキャンセルができない場面があったり、目標金額がゲームを始める時にしか確認できないといった点が挙げられます。また、プレーヤーとCOMとの取引については、プレーヤーからの提案がしばしば拒否され、反対にCOM同士の取引は容易に成功するという不平等さがあります。しかし、それらの欠点を差し引いても、個性豊かなキャラクターたちの思考ルーチンや、作り込まれたゲームシステムなど、このゲームの完成度は非常に高いと言えます。特に、登場キャラクターの表情や性格付けが秀逸で、彼らと対戦しているかのようなリアルな体験ができます。
総合的に、このゲームは、戦略性と運の組み合わせによって、ワンパターンにはならないゲームの進行を楽しむことができます。特に、思考を駆使してゲームを進めることが好きな人や、独特の世界観とキャラクターに没入したい人におすすめです。