1990年代初頭、ゲームセンターの喧騒の中、ひときわ目を引く筐体がありました。 画面には多彩なキャラクターたちが繰り広げる白熱のバトル。 『ストリートファイター2』は、その革新的なゲーム性と魅力的なキャラクターで、多くのプレイヤーを魅了しました。
開発の背景
『ストリートファイター2』の開発は、前作『ストリートファイター』の成功を受け、対戦格闘ゲームの新たな可能性を追求する形で始まりました。 当時、ベルトスクロールアクションが主流でしたが、ディレクターの西谷亮氏は「ベルトスクロールアクションがすごく嫌いだった」と語っています。 そのため、1対1の対戦に焦点を当てたゲーム性を追求し、6ボタンシステムやキャラクターごとの多彩な技を実装することで、深みのあるゲームプレイを実現しました。
当時の評価と現在の再評価
『ストリートファイター2』は1991年にカプコンから発売され、対戦格闘ゲームというジャンルを確立した伝説的なアーケードゲームです。その革新的なゲーム性と魅力的なキャラクターは、当時のゲームセンター文化を支える中核となり、世界中のプレイヤーを熱狂させました。本作に対する評価は非常に高く、85%がポジティブな反応を示し、15%がネガティブな意見というバランスとされています。
このゲームの大きな魅力は、直感的でありながら奥深い操作性です。6ボタンによる多彩な操作は、それまでのゲームにはない斬新さを持ち、多様な戦略を生み出しました。リュウや春麗などのキャラクター固有の必殺技は、個性を強調し、プレイヤーに独特な楽しみを提供しました。さらに、舞台となるステージは世界各国をモチーフにしており、国際的な雰囲気がゲーム全体に広がります。これに加え、下村陽子氏が手がけたBGMは各国ステージの特色を際立たせ、プレイ中の興奮をさらに引き上げました。一方で、キャラクター間の性能バランスに関しては、一部のプレイヤーから改善を望む声が寄せられています。特定のキャラクターが対戦で優位に立ちやすいという点が指摘され、競技性を重視するユーザーにとっては課題とされてきました。また、アーケード版という環境特性上、家庭用のようなオンライン対戦や便利なチュートリアル機能がない点も、現代のプレイヤーには物足りなく映る場合がありました。これらの点については、後年のシリーズ作品で徐々に改善が図られています。
『ストリートファイター2』は、対戦格闘ゲームの原点を知りたい方に特におすすめです。友人や家族との対戦で盛り上がりたい方にも適しており、初心者から上級者まで幅広い層が楽しめるデザインがされています。さらに、ゲームデザインや音楽に関心のあるクリエイターにとっても、この作品は多くのインスピレーションを与えるでしょう。
対戦格闘ゲームの歴史における重要な一作である『ストリートファイター2』は、今なお色あせることなく、その革新性と魅力を通じて新しい世代のゲーマーたちにも影響を与え続けています。このゲームが築いた文化的な遺産は、長きにわたりゲーム業界に刻まれていくことでしょう。
発売当初、『ストリートファイター2』は革新的な対戦システムとキャラクターデザインで高い評価を受け、対戦格闘ゲームブームの火付け役となりました。 現在でも、その完成度の高さから再評価されており、最新作『ストリートファイター6』の制作発表に際しても、シリーズの原点として注目されています。
文化への影響と遺産
対戦格闘ゲームというジャンルを確立し、後続のゲームに大きな影響を与えました。 また、eスポーツの原点ともいえる存在として、多くの大会やコミュニティを生み出しました。 キャラクターの名台詞や音楽もポップカルチャーに取り入れられ、今なお愛され続けています。
現代リメイクの可能性
もし『ストリートファイター2』が現代にリメイクされるとしたら、グラフィックの大幅な向上やオンライン対戦の充実が期待されます。 さらに、AIを活用した対戦相手の学習機能や新キャラクターの追加で、より多様なプレイスタイルが可能になるでしょう。 原作の魅力をそのままに、現代技術で生まれ変わる姿を想像するだけでワクワクします。
攻略
プレイアブルキャラクター
世界各地から集まった8人のプレイアブルキャラクターが登場します。リュウ、ケン、ガイル、チュンリー、ザンギエフ、ダルシム、ブランカ、エドモンド本田といったキャラクターたちは、それぞれ独自の技と背景ストーリーを持っています。プレーヤーは、これらのキャラクターの1人を選び、世界中の対戦相手と戦っていきます。
リュウ
リュウは、日本出身の格闘家で、空手をベースとした独自の格闘術を追求しています。彼は「真の格闘家」を目指し、世界各地を旅しながら修行を続けています。リュウのキャラクターデザインは、白い道着に赤い鉢巻、黒帯、赤い篭手が特徴で、素足で戦います。この赤い鉢巻は、親友でありライバルでもあるケンから譲り受けたものです。彼の必殺技には、波動拳、昇龍拳、竜巻旋風脚などがあります。エンディングでは、リュウは大会で優勝しても名誉や賞金には興味を示さず、さらなる修行の旅に出発します。この姿勢は、彼のストイックで求道的な性格を象徴しています。
リュウのステージはJAPANです。夕焼け空の下に広がる景観は、歴史的な日本建築と戦いの舞台を融合させたデザインが特徴です。中央には松江城が描かれ、威厳あるシルエットが遠くに映えています。瓦屋根の細かい描写は、日本建築特有の職人技を彷彿とさせ、ステージの雰囲気をより引き立てています。また、左右に立てられた「風林火山」の看板は、日本の戦国時代を象徴する武田信玄の軍旗から引用されており、武士道精神を連想させる装飾となっています。木製の舞台は自然素材の質感をリアルに表現し、戦闘の緊張感を演出しています。
名前 | リュウ |
生年月日 | 1964年7月21日 |
身長 | 175cm |
体重 | 68kg |
3サイズ | B112/W81/H85 |
血液型 | O型 |
好きなもの | 武道一般、水ようかん |
嫌いなもの | 蜘蛛 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
リュウは、飛び道具の「波動拳」、対空技の「昇龍拳」、突進技の「竜巻旋風脚」を持つバランスの良いキャラクターです。まず、波動拳で中距離から相手を牽制し、相手の動きを制限します。相手が飛び込んできたら、昇龍拳で迎撃することで、空中からの攻撃を防ぎます。竜巻旋風脚は、相手の飛び道具を避けつつ接近する際や、連続技の締めに有効です。これらの技を状況に応じて使い分け、相手との間合いをコントロールすることが重要です。また、通常技も活用し、相手の隙を突いてダメージを与えましょう。立ち中パンチやしゃがみ中キックはリーチが長く、牽制に適しています。さらに、ジャンプ強キックからしゃがみ中キック、波動拳への連携は基本的なコンボとして覚えておくと良いでしょう。これらの技と戦術を組み合わせ、相手の動きを読みながら立ち回ることで、リュウの強みを最大限に活かすことができます。
背負い投げ | ← or →+中Por大P |
巴投げ | ← or →+中Kor大K |
波動拳 | ↓↘→+P |
昇龍拳 | →↓↘+P |
竜巻旋風脚 | ↓↙←+K |
ケン
ケン・マスターズは、アメリカ出身の格闘家で、リュウの親友かつライバルです。幼少期にリュウと共に剛拳の下で修行を積み、独自の格闘スタイルを確立しました。彼のトレードマークは、長いブロンドの髪と赤い道着です。実家は「マスターズ財団」という大企業で、ケンはその御曹司として育ちました。性格は社交的で派手好きですが、格闘技に対しては真摯な姿勢を持っています。恋人のイライザとの生活で一時戦いから遠ざかっていましたが、再び格闘の世界に戻り、全米格闘選手権で優勝するなどの実績を持っています。彼の必殺技には、波動拳、昇龍拳、竜巻旋風脚などがあります。エンディングでは、恋人のイライザと再会し、彼女の愛情を再確認するシーンが描かれています。このエンディングは、ケンの人間的な一面と、彼の人生における愛の重要性を強調しています。
ケンのステージはUSAです。港を舞台にしたデザイン。中央には停泊中の船が描かれており、甲板には船員や観客のような人物たちが立っています。それぞれが異なる仕草を見せており、ステージ全体に活気と動きを感じさせています。船体の細部は、実際の貨物船を彷彿とさせるリアルなディテールが施されています。背景には青空と海が広がり、右奥にはアメリカ国旗が掲げられた別の船が描かれています。この要素が舞台の国を象徴し、アメリカらしい雰囲気を強調しています。手前の桟橋には木製の床材が敷かれ、樽がいくつか置かれていることで、港特有の生活感や労働の現場を感じさせます。
名前 | ケン・マスターズ |
生年月日 | 1965年2月14日 |
身長 | 176cm |
体重 | 76kg |
3サイズ | B114/W82/H86 |
血液型 | B型 |
好きなもの | スケートボード、スパゲティ |
嫌いなもの | 梅干 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
ケンはリュウと同様に、波動拳、昇龍拳、竜巻旋風脚といった多彩な必殺技を持つキャラクターです。特に、昇龍拳の攻撃力が高く、対空技として優れています。対戦時には、波動拳で中距離から相手を牽制し、相手の飛び込みに対しては昇龍拳で迎撃するのが効果的です。また、竜巻旋風脚は奇襲や連続技の締めとして活用できます。ケンの特徴として、リュウよりも移動速度が若干速く、攻撃的な立ち回りが可能です。そのため、積極的に間合いを詰めてプレッシャーをかける戦法が有効です。ただし、無闇に攻め込むと反撃を受けやすいため、相手の動きをよく観察し、的確なタイミングで攻撃を仕掛けることが重要です。さらに、ケンの通常技も優秀で、特にしゃがみ中キックはリーチが長く、牽制や連続技の始動として重宝します。これらの技を組み合わせて、相手の隙を突く立ち回りを心掛けましょう。
背負い投げ | ← or →+中P or 大P |
地獄車 | ← or →+中K or 大K |
波動拳 | ↓↘→+P |
昇龍拳 | →↓↘+P |
竜巻旋風脚 | ↓↙←+K |
エドモンド本田
エドモンド本田は、日本の大関力士であり、相撲の魅力を世界に広めるためにストリートファイトの旅に出たキャラクターです。彼の外見は、赤いまわしに青い縦縞の浴衣をまとい、顔には歌舞伎の隈取を施しています。本田のホームステージは銭湯で、土俵が設置されています。彼のエンディングでは、弟子たちと強くなるためにちゃんこ鍋を食べる様子が描かれています。
エドモンド本田のステージはJAPANです。背景全体が日本の伝統文化を象徴しており、特に相撲の練習場をテーマにしたデザインが特徴的です。中央には湯気が立ち上る大きな浴槽が配置され、相撲部屋の風呂を彷彿とさせるリアリティが感じられます。浴槽の背後には、富士山と旭日を描いた大きな壁画があり、日本の象徴を強く印象付けています。また、右側に描かれた侍風の人物像は、日本の伝統的な武士道精神を連想させる要素として背景を引き立てています。左右には大きな提灯が吊るされ、和の雰囲気をさらに強調しています。
名前 | エドモンド本田 |
生年月日 | 1960年11月3日 |
身長 | 185cm(まげ含む) |
体重 | 137kg |
3サイズ | B212/W180/H210 |
血液型 | A型 |
好きなもの | 風呂、ちゃんこ鍋、ティラミス |
嫌いなもの | 優柔不断 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
エドモンド本田は、相撲を基盤とした近接戦闘に優れたキャラクターです。対戦プレイでは、まず間合いの管理が重要です。本田のリーチの長い通常技、特に「百裂張り手」は近距離での制圧力が高く、適切な間合いを保つことで相手の攻撃を誘い出し、反撃の機会を作り出せます。必殺技の活用も鍵となります。「スーパー頭突き」は中距離からの奇襲に有効で、弱は出だしに無敵時間があり、強は出が早くなっています。防御面では、機動力に欠ける本田は飛び道具を多用する相手に対して慎重な立ち回りが求められます。ジャンプでの回避やガードを駆使し、無理に攻め込まず、相手の隙を待つことが重要です。さらに、投げ技の使用も効果的です。近距離での「俵投げ」や「さば折り」はダメージ源として有効であり、相手のガードを崩す手段として積極的に狙うことで、攻撃の幅を広げられます。
俵投げ | ← or →+中P |
さば折り | ← or →+大P |
折檻蹴り | ← or →+大K |
ひざ蹴り | ← or →+中K |
百裂張り手 | P連打 |
スーパー頭突き | ←(溜め)→+P |
春麗
春麗は、中国出身の女性格闘家で、インターポール(ICPO)の捜査官として犯罪組織「シャドルー」を追っています。彼女の父親はシャドルーに拉致されており、春麗は父の行方を追うために戦いに身を投じています。鍛え上げられた脚力を活かした中国拳法を得意とし、特に「百裂脚」や「スピニングバードキック」といった技を駆使します。特徴的な二つのお団子頭(シニヨン)と青いチャイナドレス風の衣装がトレードマークです。エンディングでは、シャドルーの壊滅に成功し、父の仇を討ったことを報告します。その後、普通の女の子としての生活に戻ることを宣言し、平穏な日常を取り戻す姿が描かれています。
春麗のステージは中国です。中国の下町を舞台にしており、日常生活の一コマが切り取られたようなデザインが特徴です。背景には、家族連れや屋台の商人、鶏を抱えた人物などが描かれ、生活感が強く表現されています。特に、中央にある肉屋や鶏小屋が庶民的な雰囲気を醸し出しています。建物の看板や文字は中国語で書かれており、現地の文化や言語を忠実に再現しています。また、洗濯をしている女性や髪を整えている様子など、細部に至るまで生活感があり、ステージ全体に動きとリアリティを与えています。地面の石畳は、古い街並みを連想させる質感があり、背景に奥行きと地域性を加えています。
名前 | 春麗 |
生年月日 | 1968年3月1日 |
身長 | 170cm |
体重 | 秘密 |
3サイズ | B88 W58 H90 |
血液型 | A型 |
好きなもの | クレープフルーツ類 |
嫌いなもの | ベガ、犯罪、はっきりしない人 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
春麗は高い機動力と多彩な技を持つキャラクターです。そのスピードを活かして相手との間合いを制し、的確な攻撃を繰り出すことが重要です。まず、リーチの長い通常技である「立ち中キック」や「立ち強パンチ」を使って、中距離での牽制を行います。これらの技は相手の動きを制限し、攻撃の起点を作るのに適しています。また、必殺技の「百裂脚(キックボタン連打)」は近距離での連続攻撃に有効であり、「スピニングバードキック(下ため上+キック)」は奇襲や連続技の締めに活用できます。さらに、春麗の前後の移動速度は速いため、相手の攻撃を回避しつつ間合いを調整することが可能です。この機動力を活かして、相手の隙を突く立ち回りを心掛けましょう。
虎襲倒 | ← or →+中P or 大P |
龍星落 | (空中で)↑以外+中P or 大P |
鷹爪脚 | (空中で)↙ or ↓ or ↘+中K |
百裂脚 | K連打 |
スピニングバードキック | ↓(溜め)↑+K |
ブランカ
ブランカは、幼少期に飛行機事故でアマゾンの奥地に取り残され、野生の中で育った男性です。緑色の肌とオレンジ色の髪、鋭い牙や爪を持つ独特の外見は、長年のジャングル生活で身につけた保護色や適応の結果です。彼の放電能力は、電気ウナギとの格闘を通じて習得したものです。ブランカの本名はジミーで、母親のサマンサとは飛行機事故以来離れ離れになっていましたが、彼が身につけていたアンクレットを手がかりに再会を果たします。エンディングでは、母親との感動的な再会が描かれ、彼の人間らしさと家族愛が強調されています。
ブランカのステージは、ブラジルステージです。ブランカの出身地を象徴する熱帯地方の村を舞台にしています。背景には茅葺き屋根の小屋や木造の建物が並び、地域特有の素朴で自然豊かな生活感が感じられます。画面中央の大木には絡みついたツタや蛇が描かれ、ジャングル特有のワイルドさを強調しています。小屋の窓から顔を出す住民や、桟橋で集まる村人たちは、それぞれ異なる仕草やポーズを見せており、背景全体に温かみと活気を与えています。右側には大きな魚が吊るされており、この地域の漁業文化を想像させる要素となっています。広がる川や空は奥行きを感じさせ、自然豊かな雰囲気をさらに引き立てています。
名前 | ジミー |
生年月日 | 1966年2月12日 |
身長 | 192cm |
体重 | 98kg |
3サイズ | B198 W120 H172 |
血液型 | B型 |
好きなもの | サマンサ(母親)、ピラルク |
嫌いなもの | 軍隊アリ |
必殺技と対戦プレイ時の心得
ブランカを使用する際の対戦プレイでは、独特の機動力とトリッキーな技を活かした立ち回りが求められます。ブランカのジャンプは速く、飛び込み攻撃で相手の意表を突くことが可能です。特に、ジャンプ大パンチはリーチが長く、効果的な飛び込み手段となります。地上戦では、通常技の中パンチや大足払いが優秀で、相手の牽制や差し込みに適しています。必殺技のローリングアタック(←ため→+パンチ)は奇襲や連続技に組み込めますが、ガードされた際の隙が大きいため、多用は禁物です。対空にはエレクトリックサンダー(パンチ連打)が有効で、相手の飛び込みを牽制できます。ブランカはトリッキーな動きで相手を翻弄するキャラクターですが、攻撃後の隙を狙われやすい一面もあります。そのため、無闇な攻撃は控え、相手の動きを見極めた上で反撃することが重要です。
ワイルドファング | ← or →+大P |
ロッククラッシュ | ← or →+中P |
エレクトリックサンダー | P連打 |
ローリングアタック | ←(溜め)→+P |
ザンギエフ
ザンギエフは、ロシア出身のプロレスラーで、鍛え抜かれた巨体と全身の傷跡、モヒカン頭が特徴的なキャラクターです。彼は「赤きサイクロン」の異名を持ち、祖国のために戦う愛国者として描かれています。その戦闘スタイルは、ロシアのレスリングとアメリカンプロレスを融合させた独自のもので、特に強力な投げ技「スクリューパイルドライバー」で知られています。ゲーム内では、移動速度が遅く飛び道具に弱いものの、高い体力と攻撃力を持ち、接近戦で真価を発揮します。エンディングでは、祖国の偉大な指導者から直接祝福を受け、共にコサックダンスを踊るシーンが描かれ、彼の愛国心と祖国への貢献が強調されています。
ザンギエフのステージは、USSRステージです。工場内の風景を舞台にしています。背景にはソ連時代を感じさせる工業的な要素が多く描かれています。中央に設置された鉄柵の奥には「Внимание」(注意)と書かれた黄色い標識や赤い消火器があり、工場の安全管理を意識した雰囲気が表現されています。床にはハンマーと鎌が描かれたソビエトの象徴的なマークが大きく描かれ、背景全体にその時代特有の政治的な空気感を与えています。奥には大きな機械やタンクが並び、工場らしい雰囲気を強調しています。さらに、鉄柵越しに工場作業員や観客らしき人物が立っており、それぞれの表情やポーズが背景に動きとリアリティを加えています。
名前 | ザンギエフ |
生年月日 | 1956年6月1日 |
身長 | 211cm |
体重 | 181kg |
3サイズ | B163 W128 H150 |
血液型 | A型 |
好きなもの | レスリング、コサックダンス |
嫌いなもの | 飛び道具 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
ザンギエフは近距離戦を得意とするキャラクターで、特に投げ技が強力です。そのため、相手との距離を詰めて接近戦に持ち込むことが重要です。遠距離からの飛び道具を持たないため、相手の飛び道具に対してはジャンプやガードで対応し、徐々に間合いを詰めていきます。接近時には、ジャンプからの攻撃やダッシュでプレッシャーをかけ、相手のガードを誘発させます。その後、ザンギエフの代名詞であるスクリューパイルドライバーなどの投げ技を狙います。
パイルドライバー | ← or →+中P |
アイアンクロー(遠) | ← or →+中P |
ブレーンバスター | ← or →+大P |
かみつき(遠) | ← or →+大P |
デッドリードライブ | ↙ or ↓ or ↘+中P |
レッグスルー | ↙ or ↓ or ↘+大P |
ストマッククロー(遠) | ↙ or ↓ or ↘+中P or 大P |
ジャーマンスープレックス | ← or →+中K |
サンダーファイヤーパワーボム | ← or →+大K |
ヘッドバッド (垂直ジャンプ中に) | ↖ or ↑ or ↗+中P or 大P |
フライングボディアタック (斜めジャンプ中に) | ↙ or ↓ or ↘+大P |
ダブルラリアット | PPP |
スクリューパイルドライバー | 投げ間合いでレバー1回転+P |
ガイル
ガイルは、アメリカ空軍の少佐で、親友ナッシュの仇を討つため、犯罪組織シャドルーの総帥ベガを追っています。彼は家族を愛しつつも、復讐のために一時的に家族を離れる決意をしました。そのため、彼のストーリーは家族愛と使命感の間で揺れる人間ドラマが描かれています。外見的には、逆立った金髪と両肩の星条旗のタトゥーが特徴的で、常にドッグタグを首から下げています。戦闘スタイルはマーシャルアーツを基盤に、柔道やプロレスの技を取り入れた独自の格闘術を駆使します。必殺技としては、「ソニックブーム」や「サマーソルトキック」が有名です。エンディングでは、ベガを倒した後、家族の元に帰ることを決意します。妻のユリアと娘のクリスが彼を温かく迎え入れ、家族の絆の大切さを再認識するシーンが描かれています。
ガイルのステージはUSAです。青空が広がる中、戦闘機が大きく描かれており、軍事基地を舞台にした設定が特徴です。中央にはF-16戦闘機が配置され、そのリアルなディテールが軍事的な雰囲気を強調しています。また、地面には滑走路を示すラインやマークがあり、戦闘機の格納エリアを連想させます。背景には整備士や軍人が描かれており、それぞれリラックスした姿勢で椅子に座ったり談笑したりしています。これにより、緊張感だけでなく、基地の日常的な雰囲気も感じ取ることができます。また、両端に置かれた木箱は、基地特有の輸送や補給活動を示唆しており、ステージの設定に一層のリアリティを加えています。
名前 | ガイル |
生年月日 | 1960年12月23日 |
身長 | 182cm |
体重 | 86kg |
3サイズ | B125/W83/H89 |
血液型 | O型 |
好きなもの | アメリカンコーヒー |
嫌いなもの | 日本でリュウに食べさせられた納豆 |
必殺技と対戦プレイ時の心得
ガイルは、強力な飛び道具「ソニックブーム」と対空技「サマーソルトキック」を持つ待ち主体のキャラクターです。まず、ソニックブームは硬直が短く、相手にプレッシャーを与えるのに適しています。適切なタイミングで放ち、相手の動きを制限しましょう。次に、相手の跳び込みに対しては、サマーソルトキックで迎撃します。ただし、溜め時間が必要なため、常に意識しておくことが重要です。さらに、ガイルは待ちが強力なキャラクターです。相手の攻撃を待ちつつ、隙を見て反撃するスタイルが有効です。また、ガイルの通常技は判定が強く、牽制や対空に優れています。特に立ち中パンチや屈み中キックは使い勝手が良いので、状況に応じて使い分けましょう。最後に、必殺技の発動には溜めが必要です。ソニックブームやサマーソルトキックを効果的に使うため、常にレバー入力を意識し、溜め時間を確保することが重要です。
ジュードースルー | ← or →+中P |
ドラゴンスープレックス | ← or →+大P |
フライングメイヤー | (空中で)↑以外+中P or 大P |
フライングバスタードロップ | (空中で)↑以外+中K or 大K |
リバーススピンキック | ← or →+大K |
ソニックブーム | ←(溜め)→+P |
サマーソルトキック | ↓(溜め)↑+K |
ダルシム
ダルシムは、インド出身のヨガ修行僧で、厳しい修行と深い信仰心により、火神アグニの力を借りて炎を操る能力や、関節を外して手足を自在に伸ばす技を身につけています。これらの能力を活かし、遠距離からの攻撃を得意とするキャラクターです。彼は寡黙で心優しい性格であり、暴力を好まない平和主義者ですが、家族や村人たちの生活を支えるため、やむを得ず戦いの場に身を投じています。特に、幼い息子の食費や村の疫病治療のためにストリートファイトで資金を稼ぐことを決意しました。彼のステージはインドの寺院で、背景には象が配置され、独特の雰囲気を醸し出しています。エンディングでは、戦いを終えた後、家族と再会し、平穏な日常に戻る姿が描かれています。
ダルシムのステージは、インドステージです。背景中央には、ヒンドゥー教の神ガネーシャを描いた大きな絵が飾られており、インドの宗教的文化を象徴的に表現しています。ガネーシャは豊穣や知恵を司る神として知られ、このステージの精神的な雰囲気を強調しています。絵の両側には象がいます。柱や壁の装飾はインドの伝統的な建築スタイルを取り入れており、異国情緒に溢れた空間を作り上げています。
名前 | ダルシム |
生年月日 | 1952年11月22日 |
身長 | 176cm |
体重 | 48kg |
3サイズ | B107/W46/H65 |
血液型 | O型 |
好きなもの | カレー、瞑想 |
嫌いなもの | 甘いもの |
必殺技と対戦プレイ時の心得
ダルシムは手足のリーチが長く、遠距離からの攻撃が得意なキャラクターです。その特性を活かし、相手との間合いを保ちながら戦うことが重要です。まず、通常技を駆使して相手の接近を防ぎます。特に、立ち強パンチや立ち強キックはリーチが長く、牽制に適しています。また、しゃがみ中パンチやしゃがみ中キックも効果的に使い、相手の動きを制限しましょう。次に、必殺技の「ヨガファイア」を活用します。この飛び道具は相手の動きを制限し、プレッシャーを与えるのに有効です。ヨガファイアを放った後、相手の反応を見て追撃や防御の準備を整えます。さらに、相手がジャンプで接近してくる場合には、対空技として「ヨガフレイム」を使いましょう。ダルシムの弱点は機動力の低さと防御力の低さです。相手に近づかれると不利な状況になるため、常に間合いを意識し、相手の攻撃を受けない立ち回りを心掛けましょう。
ヨガスマッシュ | ← or →+中P |
ヨガスルー | ← or →+大P |
ドリル頭突き (ジャンプ頂点で) | 大P |
ドリルキック (ジャンプ頂点で) | 大K |
ヨガファイアー | ↓↘→+P |
ヨガフレイム | ←↙↓↘→+P |
M・バイソン
マイク・バイソンは、アメリカ出身の黒人ボクサーで、スラム街の貧しい家庭に生まれ育ちました。一攫千金を夢見てヘビー級のプロボクサーとなりましたが、手加減を知らない荒々しい戦法で多くの対戦相手を再起不能に追い込み、ボクシング界から追放されました。その後、ラスベガスのカジノで賭け試合を行いながら生計を立てていましたが、シャドルーの総帥ベガに多額の報酬を約束され、組織に加わりました。彼の外見的特徴として、髪に大きく入った「M」の字の剃り込みが挙げられます。性格は粗暴で金銭に執着し、同じ四天王のバルログやサガットとは仲が悪いです。エンディングでは、世界チャンピオンの座に就き、全国の子供たちに夢を与えるという描写があり、純粋にチャンピオンを目指す一面も見られます。しかし、ゲームボーイアドバンス版のエンディングでは、シャドルーの総裁となったものの、組織を短期間で崩壊させてしまう展開も描かれています。
バイソンのステージは、USAステージで、ラスベガスを舞台としています。中央には「GOLDEN NUGGET NIN-NIN HALL」というネオンサインが大きく描かれ、華やかなラスベガスの夜の雰囲気を象徴しています。ネオンライトの輝きと鮮やかな色使いが、エンターテイメントの街ラスベガスの活気を感じさせます。背景には観客として集まった人々が描かれており、それぞれの衣装や仕草が多様でステージに賑やかさを与えています。左側にはクラシックカーが停まっており、豪華さと洗練された印象を与えています。右側には派手な衣装を着た女性の姿もあり、ラスベガスのショーやナイトライフを連想させます。
名前 | マイク・バイソン |
生年月日 | 1968年9月4日 |
身長 | 198cm |
体重 | 102kg |
3サイズ | B120/W89/H100 |
血液型 | A型 |
好きなもの | 女、バーボン |
嫌いなもの | 魚、算数、努力 |
ヘッドボマー | ← or →+中P or 大P |
ダッシュストレート | ←(溜め)→+P |
ダッシュアッパー | ←(溜め)→+K |
ターンパンチ | PPP or KKK(溜め)て離す(8段階) |
バルログ
バルログは、スペイン出身の格闘家で、悪の組織シャドルーの幹部として登場します。彼は美への執着が強く、自己陶酔的なナルシストであり、醜いものを嫌悪します。幼少期に父親が母親を殺害した経験がトラウマとなり、敗者をいたぶるサディスト的な一面も持っています。戦闘スタイルは、幼少期に日本で学んだ忍術を基にしたスペイン流忍術で、華麗な身のこなしと空中からの攻撃を得意とします。白い仮面と三本の鉤爪を装着し、蛇の刺青が特徴的なデザインです。仮面は自身の美しい顔を守るため、鉤爪は汚らわしいものに触れないために使用しています。エンディングでは、シャドルーの在り方に疑問を感じ、組織を離脱する展開が描かれています。彼の目的は世界征服ではなく、美の追求と醜いものの排除であり、その狂気的な美学が物語に深みを与えています。
バルログのステージは、スペインの情熱的な雰囲気を舞台にしており、華やかさと活気に満ちた背景が特徴です。中央にはフラメンコダンサーとギタリストが描かれ、スペイン独特の音楽とダンス文化を強く感じさせます。背後には観客がテーブルに座っており、それぞれが手を振ったり、踊りに合わせて楽しんでいる姿が描かれています。これにより、ステージ全体に動きとエネルギーが与えられています。背景の格子状のフェンスは、観客席と戦闘エリアを区切る役割を果たしつつ、ステージに奥行きを与えています。壁や床は石造りのデザインで、伝統的なヨーロッパの建築様式を感じさせます。また、照明の効果によって、華やかで洗練された夜のパーティーの雰囲気が演出されています。
名前 | バルログ |
生年月日 | 1967年1月27日 |
身長 | 186cm |
体重 | 72kg |
3サイズ | B121/W73/H83 |
血液型 | O型 |
好きなもの | 美しいもの、自分自身 |
嫌いなもの | 醜いもの |
レインボースープレックス | ← or →+中P or 大P |
スターダストドロップ | 空中で↑以外+中P or 大P |
バックスラッシュ | PPP |
ローリングクリスタルフラッシュ | ←(溜め)→+P |
フライングバルセロナアタック | ↓(溜め)↑+K・P |
イズナドロップ | ↓(溜め)↑+K・投げ間合いでレバー+P |
サガット
サガットは、タイ出身のムエタイの帝王として知られるキャラクターです。彼は高身長で筋肉質な体格を持ち、片目に眼帯を着用しています。胸には大きな傷跡があり、これはリュウの昇龍拳によって刻まれたものです。サガットは、かつてリュウに敗北し、その復讐心からシャドルーに加担しましたが、後に真の強さを求める求道者としての道を歩み始めます。彼の必殺技である「タイガーショット」や「タイガーアッパーカット」は、ムエタイの技術を活かした強力な攻撃として知られています。エンディングでは、サガットがリュウとの再戦を望みつつも、勝敗にこだわらず、拳で語り合うこと自体に価値を見出す姿が描かれています。これにより、彼の内面的な成長と、純粋な格闘家としての一面が強調されています。
サガットのステージは、タイの仏教文化を象徴的に表現した背景が特徴です。画面中央には大きな涅槃仏が横たわり、その荘厳な存在感がステージ全体に神聖さを与えています。涅槃仏の背には複雑な文様が施されており、タイ特有の美しい装飾が強調されています。この仏像は、サガットのキャラクターが持つ精神的な強さと繋がりを感じさせます。背景には青い空と広々とした緑地が広がり、自然豊かな雰囲気がステージの開放感を演出しています。また、右側には寺院や仏塔が描かれており、タイの伝統建築が文化的な深みを加えています。手前に描かれたヤシの木や石畳は、異国情緒を強調する要素となっています。
名前 | サガット |
生年月日 | 1955年7月2日 |
身長 | 226cm |
体重 | 78kg |
3サイズ | B130 / W86 / H95 |
血液型 | B型 |
好きなもの | 強い対戦相手 |
嫌いなもの | 昇龍拳 |
タイガーキャリー | ← or →+中P or 大P |
タイガーショット | ↓↘→+P |
グランドタイガーショット | ↓↘→+K |
タイガーアッパーカット | →↓↘+P |
タイガークラッシュ | ↓→↗+K |
ベガ
ベガは、悪の組織「シャドルー」を率いる総帥であり、サイコパワーと呼ばれる暗黒の力を操る謎の男です。彼は独自の体術とサイコパワーを組み合わせた格闘術を駆使し、「格闘王」と称されるまでの実力者です。その目的は世界征服であり、麻薬取引を中心にさまざまな悪事を行っています。また、サイコパワーの力で別の肉体に魂と記憶を移し替えることで、肉体を破壊されても復活できる能力を持っています。外見は、肩にアーマーのついた真紅の軍服と帽子を身に着け、黒いマントを羽織ることもあります。帽子の徽章はシャドルーの紋章で、当初は単純な星型でしたが、後に翼の付いた髑髏に変更されました。足にはキックレガースを装着しており、これはUWFを意識したデザインです。エンディングでは、ベガは自身の野望を達成し、世界征服に成功したかのように描かれます。しかし、その支配は長くは続かず、最終的には彼の野望が崩壊することを暗示する展開となっています。
ベガのステージは、タイの伝統文化と荘厳な雰囲気を背景にしたデザインが特徴です。中央には巨大な鐘が吊るされ、その装飾や存在感がステージ全体の神秘性を高めています。鐘の周囲には祈りを捧げる僧侶や一般市民が描かれ、静けさと厳かな空気感が感じられます。僧侶たちはタイ仏教の象徴であり、ステージに精神的な深みを与えています。背景には寺院や仏塔が並び、タイの伝統建築が詳細に再現されています。金色の装飾が施された巨大な守護像が左右に立ち、ステージに威厳と荘厳さを加えています。また、一般市民の多様な姿が描かれており、日常生活と宗教的な風景が融合した舞台となっています。
名前 | ベガ |
生年月日 | XXXX年4月17日 |
身長 | 182cm |
体重 | 80kg |
3サイズ | B129/W85/H91 |
血液型 | A型 |
好きなもの | 世界征服 |
嫌いなもの | 弱いもの、無能な部下 |
デッドリースルー | ← or →+中P or 大P |
サイコクラッシャーアタック | ←(溜め)→+P |
ダブルニープレス | ←(溜め)→+K |
ヘッドプレス | ↓(溜め)↑+K |
サマーソルトスカルダイバー | (ヘッドプレス後)P |
四天王は「ストリートファイター2ダッシュ」以降で使用できます。
日本版と海外版の違い
アーケードゲーム『ストリートファイターII』(1991年発売)の日本版と海外版には、主に以下の違いがあります。
四天王と呼ばれるボスキャラクターの名前が異なります。日本版では「バイソン」「バルログ」「サガット」「ベガ」となっていますが、海外版では「バイソン」が「Balrog」、「バルログ」が「Vega」、「ベガ」が「M. Bison」と変更されています。これは、キャラクター名が実在の人物と類似していることから、肖像権の問題を避けるために行われたとされています。また、ゲームの難易度設定やバランス調整にも違いが見られることがあります。これは、各地域のプレイヤーの嗜好やゲームセンターの運営方針に合わせて調整された結果と考えられます。
総括
『ストリートファイター2』は、そのゲーム性、キャラクターデザイン、そして文化的な影響力において、まさに時代を超えた名作です。 初めてプレイした時の感動や、対戦の緊張感は今でも色あせることがありません。 このゲームが格闘ゲーム史に刻んだ功績は計り知れず、これからも多くのプレイヤーに愛され続けることでしょう。
データ
『ストリートファイターII』の発売年、メーカー、開発などのデータです。
発売年 | 1991 |
メーカー | カプコン |
開発会社 | カプコン |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | 対戦格闘 |
プロデューサー | 船水紀孝 |
ディレクター | 西谷亮 |
作曲者 | 下村陽子 |
キャラクターデザイン | あきまん(安田朗) |
販売本数 | 不明 |