初代『ストリートファイター』の魅力とは?アーケード版の革新的なゲームシステムを紹介

ストリートファイター

1987年、ゲームセンターの一角で異彩を放つアーケード筐体が登場しました。それが、カプコンの『ストリートファイター』です。2Dの対戦型格闘ゲームとしてはまだ珍しい存在だった本作は、後の格闘ゲームブームの礎を築きました。当時のプレイヤーたちは、パンチやキックを駆使して相手を倒すゲームシステムに興奮し、世界中のゲーマーに衝撃を与えました。

開発の背景

1980年代半ば、アーケードゲーム業界は新たな試みを模索していました。カプコンはアクションゲームの成功を重ねていましたが、より対戦型の要素を取り入れた作品を開発することで、新たな市場を開拓しようとしていました。プロデューサーの岡本吉起氏を中心に、ディレクター西山隆志氏らが開発を指揮し、革新的な格闘ゲームの制作に挑みました。特に本作では、ボタンを押す強さによって技の強弱が変わる「圧力感知ボタン」が採用され、当時のアーケードゲームの中でもユニークな操作方法を提供していました。しかし、このシステムは耐久性の問題もあり、後のシリーズでは通常の6ボタン方式へと進化していくことになります。

発売当初の評価と現在の再評価

『ストリートファイター』は、1987年にカプコンから登場したアーケード向けの対戦型格闘ゲームです。後の格闘ゲームブームの礎を築いた歴史的な作品でありながら、当時の技術的な制約やゲームバランスの面で試行錯誤が多く見られるタイトルでもあります。シリーズの原点としての価値は高いものの、純粋なゲームとしての完成度に関しては意見が分かれる部分もあります。

評価の傾向を見ると、おおよそポジティブな意見が60%、ネガティブな意見が40%ほどの割合です。ポジティブな評価として挙げられるのは、何よりも格闘ゲームというジャンルを確立した点です。それまでのアクションゲームとは異なり、1対1の対戦形式を採用したことが画期的でした。また、コマンド入力による必殺技システムを導入し、「波動拳」や「昇龍拳」といった象徴的な技が生まれたことも高く評価されています。これにより、単なるボタン連打ではなく、プレイヤーの技術が試されるゲーム性が生まれました。各国を舞台にした対戦システムもプレイヤーを惹きつける要因となりました。リュウやケンを操作し、各地のファイターと戦うという形式は、国ごとに異なる背景やキャラクターの個性が際立ち、プレイヤーに世界を巡るような感覚を与えました。また、当時のアーケード筐体に搭載されていた圧力式ボタンも独特な試みでした。ボタンを強く叩くことで技の威力が変わるシステムは、直感的な操作感を生み出しました。一方で、ネガティブな意見としては、操作性の難しさが最大の課題とされました。必殺技のコマンド入力が非常に厳しく、初心者には技を出すこと自体が困難でした。特に「昇龍拳」などは成功率が低く、意図せず通常攻撃が出てしまうこともありました。これは後の『ストリートファイターII』で大きく改善され、より直感的に技を出せるようになりましたが、本作では高難易度の要素として敬遠されることがありました。

ゲームバランスの調整不足も指摘される点でした。CPUキャラクターの強さが極端で、特に最終ボスのサガットは理不尽な強さを誇っていました。これは当時のアーケードゲームにおいて、プレイヤーが長時間プレイし続けないようにするための設計とも言われていますが、純粋にゲームを楽しみたいプレイヤーには厳しい要素でした。また、圧力式ボタンは独自のシステムではあったものの、正確な入力が求められる格闘ゲームにはあまり適しておらず、後のシリーズでは通常のボタン形式へと変更されています。

この作品をおすすめできるのは、格闘ゲームの歴史を学びたい人や、レトロゲームの雰囲気を楽しみたい人です。シリーズの変遷を知る上で重要な作品であり、『ストリートファイターII』との違いを体感することで、格闘ゲームがどのように進化してきたのかを理解できます。現在の視点で見ると遊びやすさに欠ける部分がありますが、昔ながらの難易度の高いアーケードゲームを楽しみたい人には挑戦しがいのあるタイトルです。アーケード筐体でのプレイは現在では難しいですが、移植版やエミュレーションを通じて遊ぶことができるため、レトロゲーム愛好者には試してみる価値があるでしょう。

『ストリートファイター』は、ゲームとしての完成度には粗削りな点が多いものの、格闘ゲームというジャンルを確立した歴史的な価値がある作品です。コマンド入力やゲームバランスの厳しさはあるものの、シリーズの原点を体験したいプレイヤーにとっては興味深い内容となっています。現在の目線で見ると不便な部分もありますが、当時のゲームデザインや挑戦的な試みを感じ取ることができる作品として、今なお注目に値するタイトルです。

『ストリートファイター』は当初こそ一定の人気を博しましたが、操作性の難しさや圧力感知ボタンの不便さから、決して大ヒット作とはなりませんでした。しかし、このゲームがなければ後の『ストリートファイターII』(1991年)の爆発的な成功はなかったと言えるでしょう。

現在では、本作は格闘ゲームの原点として再評価されており、特にシリーズのファンにとっては興味深い作品となっています。近年の復刻版やコレクションタイトルにも収録されることが増え、改めてその歴史的価値が認識されています。

ゲームの影響と遺産

『ストリートファイター』は、後の対戦格闘ゲームに大きな影響を与えました。本作が確立した「1対1の対戦格闘ゲーム」というジャンルは、その後の『ストリートファイターII』の成功を経て、格闘ゲームブームへと発展します。さらに、本作で登場したリュウやケンといったキャラクターは、後のシリーズやクロスオーバータイトルでも活躍し続け、カプコンの代表的なキャラクターとなりました。リュウの「波動拳」は、もはや格闘ゲームの象徴的な技として知られています。

もし現代にリメイクされたら?

もし現代版の『ストリートファイター』がリメイクされるなら、以下のような要素が考えられます。

  • 操作性の向上:オリジナル版の難解なコマンド入力をよりスムーズにする
  • グラフィックのリファイン:現代の技術でリッチな2Dアニメーションや3Dモデルを採用
  • 新キャラクターの追加:当時登場しなかったキャラクターのストーリーを組み込み、より奥深い世界観を構築
  • オンライン対戦対応:世界中のプレイヤーと対戦できるモードの導入

レトロゲームとしての魅力を保ちつつ、より遊びやすい形で現代のプレイヤーにも楽しめるようなリメイクが実現すれば、往年のファンも新規プレイヤーも熱中すること間違いなしです。

まとめ

『ストリートファイター』は、1987年に誕生した歴史的なタイトルです。後のシリーズほどの洗練されたゲームプレイはないものの、本作がなければ格闘ゲームというジャンル自体が存在しなかったかもしれません。その革新性とチャレンジ精神は、今なおゲーム業界に影響を与え続けています。リュウやケンの戦いの原点を知ることで、『ストリートファイター』シリーズの魅力がさらに深まるでしょう。もし未プレイであれば、一度この伝説の第一作を体験してみてはいかがでしょうか?

攻略

プレイヤーはリュウまたはケンを操作し、世界各地の強敵と対戦します。目的は「最強の格闘家」のタイトルを獲得することです。

ストーリー設定

幼い頃から多彩な格闘技を学んだリュウとケンは、最強を目指して戦いに挑む。彼らは友情とライバル心を胸に、世界中の強敵と対峙します。

ゲームシステム

初代のアーケード版は、特に感圧式ボタンを導入したことで注目を集めました。プレイヤーはボタンを押す強さに応じて、キャラクターが弱、中、強の攻撃を行います。これにより、戦略的かつダイナミックな戦いが可能となり、ゲームの深みを増しています。また、ゲームはラウンド制を採用しており、プレイヤーは一定の時間内で相手の体力ゲージを0にすることを目指します。体力が先になくなったプレイヤーの負けとなり、最終的に多くのラウンドを制したプレイヤーが勝者となります。試合は通常、3ラウンド制で進行し、2ラウンドを先取したプレイヤーが試合に勝つシステムです。

操作方法

初代ストリートファイターの筐体は「スタンドアップ」と「テーブル」の2つが存在しています。それぞれによって操作方法が異なります。まず、スタンドアップ筐体版は、8方向レバーと「パンチ」と「キック」の2つのボタンを使用します。それぞれのボタンには圧力センサーが内蔵されており、ボタンを叩く強さによって技の強さが「弱」「中」「強」の3種類に分かれます。次に、テーブル筐体版は、8方向レバーと「弱」「中」「強」パンチボタンと「弱」「中」「強」キックボタンの6つのボタンを使用します。レバーの操作は共通で、上方向に倒すとジャンプができ、下方向に倒すとしゃがむ動作になります。また、レバーを背中方向に倒すことでガードが可能です。このガード機能を使うことで敵の攻撃を防ぐことができます。

必殺技

『ストリートファイター』では、各キャラクターに独自の「必殺技」が設定されています。例えばリュウやケンには「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」といった技があり、これらの技は特定のコマンド入力に成功すると使用できます。必殺技は通常の攻撃よりも大きなダメージを相手に与えることが可能で、戦況を一気に変える力を持っています。以下のコマンド表は、プレイヤーキャラクターが左側にいるときのものです。

必殺技コマンド
波動拳↓↘→ + パンチ
昇竜拳→↓↘ + パンチ
竜巻旋風脚↓↙← + キック

対戦

対人戦では、他のプレイヤーが途中からゲームに参加する「乱入」システムも特徴的です。これにより、1人でプレイしている最中に突然新たな挑戦者が現れることがあり、ゲームの緊張感と楽しさを増しています。

ボーナスステージ

「瓦割り」「ブロック割り」「板割り」の3つの異なるボーナスステージが存在します。これらのステージは、プレイヤーがキャラクターを操作して、限られた時間内に瓦やブロック、板を破壊するという課題に挑むものです。成功すると、プレイヤーに追加ポイントが付与され、ゲームのスコアに加算できます。

キャラクター

『ストリートファイター』には個性豊かなキャラクターが登場します。主人公のリュウとケンは、それぞれ独自の格闘スタイルを持ち、全世界の強敵と対戦します。他にも忍者のゲキやボクサーのマイクなど、多様なバックグラウンドを持つキャラクターがプレイヤーを楽しませます。それぞれに特有の必殺技があり、戦略的な対戦が可能です。

隆(リュウ)

リュウは、1987年にアーケードゲーム『ストリートファイター』で初登場し、以来、格闘ゲームの象徴的存在として多くのプレイヤーに親しまれています。彼は日本出身の格闘家で、師匠である剛拳のもとで修行を積み、空手をベースとした独自の格闘スタイルを確立しました。代表的な技として、遠距離からの攻撃が可能な「波動拳」や、対空技として優れた「昇龍拳」、そして回転しながら蹴りを繰り出す「竜巻旋風脚」などがあります。これらの技を駆使し、真の強さを求めて世界中を旅する姿が描かれています。ゲーム内でのリュウは、攻守のバランスが取れたキャラクターとして設計されており、使いやすい通常技を多く持つため、初心者から上級者まで幅広いプレイヤーに適しています。特に「波動拳」で相手を牽制し、「昇龍拳」で飛び込みを迎撃する戦法は、リュウの基本的な戦い方として知られています。一方で、リーチの短さや機動力の面で他のキャラクターに劣る部分もあり、相手との距離感やタイミングを見極める戦略が求められます。リュウの代表的な必殺技である「波動拳」は、中距離から遠距離での牽制やコンボの締めとして効果的です。また、「昇龍拳」は無敵時間を持つ対空技として、相手のジャンプ攻撃に対する強力なカウンターとなります。これらの技を適切に組み合わせることで、相手の動きを制限し、自分のペースで戦いを進めることが可能です。リュウの魅力は、そのストイックで誠実な性格と、常に自己研鑽を続ける姿勢にあります。彼の「真の格闘家」を目指す姿勢は、多くのファンに共感を呼び、シリーズを通じて高い人気を誇っています。また、シンプルながら奥深いプレイスタイルは、プレイヤーに達成感と挑戦の喜びを提供し続けています。

拳(ケン)

拳(ケン)は、リュウの親友でありライバルとしてシリーズを象徴するキャラクターです。アメリカ出身の彼は、師匠である剛拳のもとでリュウと共に修行を積み、空手をベースとした独自の格闘スタイルを身につけました。代表的な技には、前方に気を放つ「波動拳」、飛び上がりながら拳を突き上げる「昇龍拳」、そして回転しながら蹴りを繰り出す「竜巻旋風脚」などがあります。これらの技を駆使し、世界中の強敵との戦いを求めて旅を続けています。ゲーム内でのケンは、リュウと同様の技を持ちながらも、より攻撃的でスピーディーなプレイスタイルが特徴です。特に「昇龍拳」は、炎を纏った「ファイヤー昇龍拳」として強化され、相手に大きなダメージを与えることができます。これにより、近距離でのラッシュ攻撃や連続技を得意とし、攻撃的な戦闘を好むプレイヤーに適しています。一方で、防御面ではリスクを伴うため、相手の動きを読んで的確に攻める戦略が求められます。ケンの代表的な必殺技である「昇龍拳」は、対空技として優れており、相手のジャンプ攻撃に対する強力なカウンターとなります。また、「波動拳」は中距離での牽制やコンボの起点として効果的です。これらの技を組み合わせることで、相手にプレッシャーをかけ、自分のペースで戦闘を進めることが可能です。ケンの魅力は、その情熱的で自由奔放な性格と、家族や仲間を大切にする人間味にあります。彼の明るく前向きな姿勢は、多くのファンに愛され、シリーズを通じて高い人気を誇っています。また、リュウとは対照的なプレイスタイルとキャラクター性が、プレイヤーに多様な選択肢と楽しさを提供しています。

烈(レツ)

烈は、かつて少林寺拳法の師範を務めていましたが、気性の荒さから私闘を繰り返し、最終的に破門された過去を持つ破戒僧です。彼の戦闘スタイルは、少林寺拳法を基盤とした近接格闘で、素早い打撃と巧みな足技を駆使して相手を圧倒します。ゲーム内では、プレイヤーの最初の対戦相手として登場し、その高い攻撃力とスピードでプレイヤーに挑戦を提供します。烈の戦闘スタイルは、初心者にとってはそのスピードと攻撃力から手強い相手となりますが、パターンを見極めることで攻略の糸口が見えてきます。彼の代表的な技としては、素早い連続打撃や強力な蹴り技があり、特に近距離での攻防においてその真価を発揮します。これらの技は、プレイヤーのガードを崩し、一気にダメージを与える場面で効果的です。烈の魅力は、その過去の背景とストイックな戦闘スタイルにあり、破戒僧としての独特の存在感と、少林寺拳法を駆使した華麗な技の数々が、多くのファンに強い印象を与えています。彼のキャラクターは、シリーズ初期の敵キャラクターの中でも特に記憶に残る存在として、今なお語り継がれています。CPU専用キャラクター。

激(ゲキ)

激は、忍者キャラクターで、手甲鉤を駆使し、手裏剣や瞬間移動といった忍術を操る独特の戦闘スタイルが特徴です。彼は日本の富士山近郊を舞台に、プレイヤーの前に立ちはだかります。ゲーム内では、手甲鉤によるリーチの長い攻撃や、瞬間移動を活用した奇襲戦法を得意とし、相手の意表を突く戦い方が求められます。一方で、防御面では脆弱な部分もあり、戦略的な立ち回りが必要です。代表的な必殺技として、遠距離からの牽制やコンボの起点として活用できる手裏剣投げがあり、相手の動きを制限するのに効果的です。また、瞬間移動は相手の攻撃を回避しつつ背後を取ることで、奇襲攻撃を可能にします。激の魅力は、その神秘的な忍者という存在感と、独特の戦闘スタイルにあります。彼の登場は、後のシリーズにおける忍者キャラクターの原型ともなり、ファンの間で根強い人気を誇っています。特に、手甲鉤を用いた攻撃スタイルは、後のキャラクターであるバルログにも影響を与えたとされています。CPU専用キャラクター。

ジョー

ジョーは、アメリカ出身のキックボクシングチャンピオンとして知られています。彼は、暴力的な衝動や経済的な問題からアウトローとなり、ストリートファイトに身を投じるようになりました。ゲーム内では、赤いパンツと白い靴を身に着け、金髪の短髪が特徴的な外見を持っています。彼の戦闘スタイルはキックボクシングを基盤としており、特に「ローリングソバット」と呼ばれる技を得意としています。プレイスタイルとしては、リーチの長い蹴り技を活かした中距離戦を得意とし、相手との間合いを保ちながら攻撃を仕掛ける戦法が効果的です。しかし、防御面での脆さや接近戦での弱さがあり、相手の攻撃をいかに回避しつつ自分のペースに持ち込むかが鍵となります。ジョーの代表的な必殺技である「ローリングソバット」は、中距離からの奇襲や相手のガードを崩す際に有効で、試合の流れを一気に変える力を持っています。彼のキャラクターは、アメリカンな豪快さと自由奔放な性格が魅力であり、その独特の存在感から一部のファンに根強い人気を誇っています。ジョーの登場は初代『ストリートファイター』のみであり、その後のシリーズには直接的な参戦はありませんが、彼の個性的なキャラクターは初期のストリートファイターの世界観を象徴する存在として記憶されています。CPU専用キャラクター。

マイク

マイクは、アメリカ出身の黒人ボクサーです。彼は喧嘩に明け暮れる日々を過ごし、その荒々しい戦闘スタイルでプレイヤーに強烈な印象を与えました。ゲーム内では、パンチの強弱を使い分けるシステムが特徴で、マイクの強力なパンチ攻撃は、相手に大きなダメージを与えることができます。彼の戦闘スタイルは、力強いパンチを主体としたボクシングで、特に近距離での攻撃に優れています。しかし、その反面、リーチの短さや防御面での脆さがあり、相手との距離管理が重要となります。マイクの代表的な必殺技としては、強力なストレートパンチがあり、相手の隙を突いて大ダメージを与えることが可能です。彼の魅力は、そのシンプルで力強い戦闘スタイルにあり、多くのプレイヤーから支持を受けています。CPU専用キャラクター。

李(リー)

李は、中国の武術家として独特の存在感を放っています。彼は八極拳と酔拳を自在に操り、軽やかな動きと変幻自在な攻撃スタイルが特徴です。特に、上空から急襲する「雷撃蹴」は、相手の意表を突く技として知られています。ゲーム内では、李は素早い動きと多彩な技を持つため、上級者向けのキャラクターとされています。彼の強みは、相手の攻撃をかわしつつ反撃に転じる機動力にあり、一方で防御面の脆さが弱点とされています。代表的な必殺技である「雷撃蹴」は、相手の隙を突いて上空から攻撃を仕掛ける際に効果的であり、相手の動きを封じる戦術として活用されます。李の魅力は、その独特な戦闘スタイルと、常に新たな技を追求する探求心にあります。彼の個性的なキャラクター性は、多くのファンに支持され、シリーズの中でも根強い人気を誇っています。CPU専用キャラクター。

元(ゲン)

元は、伝説的な暗殺者であり、卓越した中国拳法の使い手として知られています。彼は中国出身で、表向きは中華料理店の経営者ですが、その実態は数多くの暗殺を成功させてきた熟練の殺し屋です。代表的な技として、蟷螂拳と白鶴拳を駆使し、状況に応じて戦闘スタイルを切り替えることができます。ストーリー上では、不治の病に侵されながらも、最期にふさわしい戦いを求めて世界を巡る姿が描かれています。ゲーム内での元は、二つの異なる戦闘スタイルを持ち、それぞれに独自の技やコンボが存在するため、上級者向けのキャラクターとされています。特に、蟷螂拳では素早い連続攻撃が可能で、白鶴拳では強力な一撃を放つことができます。しかし、体力が低く、防御面でのリスクも高いため、プレイヤーには高度な戦略と操作技術が求められます。元の代表的な必殺技として、「死点穴」は蟷螂拳のスタイルで繰り出される高速の連続攻撃で、相手の隙を突いて大ダメージを与えることができます。また、「蛇穿脚」は白鶴拳のスタイルで放つ強力な飛び蹴りで、中距離からの奇襲やコンボの締めとして効果的です。これらの技を状況に応じて使い分けることで、相手にプレッシャーを与え、戦闘を有利に進めることが可能です。元の魅力は、その渋くストイックなキャラクター性と、深いバックストーリーにあります。彼の死を恐れず、最期の戦いを求める姿勢は、多くのファンに強い印象を与えています。また、二つの戦闘スタイルを駆使する独特のプレイスタイルは、プレイヤーに新たな挑戦と達成感を提供し、長年にわたり支持を集めています。元は、格闘ゲームの歴史において独自の地位を築いており、その奥深いキャラクター性とゲームプレイは、今後も多くのプレイヤーに影響を与え続けるでしょう。CPU専用キャラクター。

バーディー

バーディーは、その独特な風貌と戦闘スタイルでプレイヤーの記憶に強く刻まれました。彼はイギリス出身の元プロレスラーで、身長216cm、体重220kgという巨体を持ち、モヒカンヘアと鎖を使った攻撃が特徴的です。初代では白い肌の巨漢として登場しましたが、『ストリートファイターZERO』シリーズ以降は褐色の肌に変わり、キャラクター設定も大きく変化しました。ゲーム内でのバーディーは、高い攻撃力とリーチの長さを活かした戦闘スタイルが特徴で、動きは遅いものの、一撃の重さで相手を圧倒します。そのため、相手の動きを読んで的確に攻撃を当てる戦略が求められ、上級者向けのキャラクターと言えるでしょう。代表的な必殺技として、頭突きを繰り出す「ブルホーン」や、鎖を使って相手を引き寄せる「ハンギングチェーン」などがあります。これらの技は、相手との間合いをコントロールしつつ、高威力の攻撃を叩き込む際に活躍します。バーディーの魅力は、そのユニークなキャラクターデザインと、重量級キャラクターならではのパワフルな戦闘スタイルにあります。​また、コミカルな一面も持ち合わせており、シリーズを通じて多くのファンに愛されています。CPU専用キャラクター。

イーグル

イーグルは、英国紳士であり、二本の棍棒を巧みに操る用心棒です。彼は成金貴族に用心棒として雇われており、正々堂々とした決闘を求めて世界を旅しています。戦闘スタイルは双棍棒術で、代表的な技には「マンチェスターブラック」や「カンタベリーブルー」などがあります。ゲーム内では、攻守のバランスが取れたキャラクターとして設計されており、棍棒を使ったリーチの長い攻撃やカウンター技を持つため、中級者から上級者向けのキャラクターといえます。特に「マンチェスターブラック」は、棍棒を両手に持ったまま回転する技で、相手の攻撃を受け流しつつ反撃することが可能です。ファンの間では、その紳士的な外見と冷酷な戦闘スタイルのギャップが魅力とされており、独特のキャラクター性が高く評価されています。CPU専用キャラクター。

アドン

アドンは、ムエタイの俊敏な戦士としてプレイヤーに強烈な印象を与えました。彼はタイ出身の格闘家で、かつてはムエタイの帝王サガットの一番弟子として知られていましたが、師匠の敗北を機に独自の道を歩み始めました。アドンの戦闘スタイルはムエタイを基盤としており、鋭い蹴り技や膝蹴りを得意としています。代表的な技には、前方へ一回転ジャンプしつつ踵落としを浴びせる「ジャガーキック」や、画面端へ跳んだ後、壁を蹴って鋭い飛び蹴りを繰り出す「ジャガートゥース」などがあります。これらの技を駆使し、彼はムエタイの真の強さを証明しようと世界中を旅しています。ゲーム内でのアドンは、素早い動きとリーチの長い蹴り技を持つ攻撃的なキャラクターとして設計されており、積極的に攻めるプレイスタイルを好むプレイヤーに適しています。特に「ジャガーキック」や「ジャガートゥース」は奇襲性に優れ、相手の意表を突く攻撃が可能です。一方で、飛び道具を持たないため、遠距離戦を得意とする相手には慎重な立ち回りが求められます。アドンの代表的な必殺技である「ジャガーキック」は、前方へ一回転ジャンプしつつ踵落としを浴びせる技で、相手の飛び道具を飛び越えて攻撃することが可能です。また、「ライジングジャガー」は斜め上空に向かって二連飛び膝蹴りを繰り出す対空技で、相手のジャンプ攻撃に対する強力なカウンターとなります。これらの技を組み合わせることで、相手の動きを制限し、自分のペースで戦いを進めることが可能です。アドンの魅力は、その傲慢で自信に満ちた性格と、ムエタイの神を自称するまでの強い自己顕示欲にあります。彼の挑発的な態度や独特の戦闘スタイルは、多くのプレイヤーに強烈な印象を与え、シリーズを通じて根強い人気を誇っています。また、シンプルながら奥深いプレイスタイルは、プレイヤーに達成感と挑戦の喜びを提供し続けています。アドンは、格闘ゲームの歴史において独特の存在感を放ち、その個性的なキャラクター性は今後も多くのプレイヤーに影響を与え続けるでしょう。CPU専用キャラクター。

サガット

サガットは、1987年のアーケードゲーム『ストリートファイター』で初登場し、以降、シリーズを通じて圧倒的な存在感を放つムエタイの帝王です。タイ出身の彼は、若くしてムエタイ界の頂点に立ち、その巨体と隻眼が特徴的な風貌を持っています。戦闘スタイルはムエタイを基盤としており、強力な蹴り技とパンチを駆使します。代表的な技には、上段と下段に撃ち分け可能な飛び道具「タイガーショット」や、対空技として優れた「タイガーアッパーカット」があり、これらを組み合わせて相手を圧倒します。初代『ストリートファイター』では最終ボスとして登場し、リュウとの戦いで胸に大きな傷を負い、以後、彼をライバルとして意識し続けています。ゲーム内でのサガットは、長いリーチと高い攻撃力を持つキャラクターとして設計されており、遠距離からの「タイガーショット」で相手を牽制し、飛び込んできた相手を「タイガーアッパーカット」で迎撃する戦法が基本となります。これにより、相手の動きを制限し、自分のペースで戦いを進めることが可能です。しかし、その巨体ゆえに攻撃を受けやすく、動きもやや遅いため、相手の攻撃をいかに回避し、間合いを管理するかが重要となります。これらの特性から、サガットは中級者から上級者向けのキャラクターといえるでしょう。サガットの代表的な必殺技である「タイガーショット」は、上段と下段の二種類があり、相手の動きを封じるのに効果的です。上段はジャンプを抑制し、下段は地上戦での牽制に適しています。また、「タイガーアッパーカット」は無敵時間を持つ対空技であり、相手のジャンプ攻撃に対する強力なカウンターとして機能します。これらの技を適切に使い分けることで、相手にプレッシャーを与え、主導権を握ることができます。サガットの魅力は、その圧倒的な強さと威圧感にあります。彼のストイックな性格と、リュウとの因縁の物語は、多くのファンに深い印象を与えています。特に、リュウとの戦いで胸に刻まれた傷は、彼の過去と葛藤を象徴しており、キャラクターとしての深みを増しています。これらの要素が組み合わさり、サガットはシリーズを代表する人気キャラクターの一人となっています。CPU専用キャラクター。

データ

『ストリートファイター』の発売年、メーカー、開発などのデータです。

発売年1987
メーカーカプコン
開発会社カプコン
プラットフォームアーケード
ジャンル対戦格闘
プロデューサー不明
ディレクター西山隆志
作曲者坂口由洋
キャラクターデザイン不明
販売本数10,000~50,000台(アーケード筐体)