AC版『アールタイプ』革新的フォースシステムと波動砲の衝撃

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1987年7月、アーケードゲーム界に革新をもたらした『アールタイプ』(R-TYPE)がアイレムから登場しました。プレイヤーは戦闘機「R-9」を操り、異次元からの侵略者「バイド帝国」との戦いに挑みます。独自のゲームシステムと高難易度で、多くのゲーマーを魅了しました。

開発背景と技術的挑戦

『アールタイプ』は、当時のシューティングゲームとは一線を画す革新的な要素を多数取り入れています。特に、チャージショットである「波動砲」や、攻防一体の支援ユニット「フォース」の導入は、ゲームプレイに深みを与えました。また、巨大なボスキャラクターや緻密なドット絵は、アーケード基板「アイレムM72システム」の性能を最大限に活かしたもので、プレイヤーに強烈な印象を残しました。

プレイ体験と印象的な出来事

ゲームは全8ステージで構成され、各ステージには個性的な敵やギミックが配置されています。特に、第3ステージの巨大戦艦との戦いは、画面全体を使った迫力ある演出で、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。また、「フォース」を前後に装着したり、分離させて攻撃に利用する戦略性も、本作の魅力の一つです。

初期の評価と現在の再評価

『R-TYPE』(アール・タイプ)は、1987年にアイレムからアーケード向けにリリースされた横スクロールシューティングゲームです。プレイヤーは宇宙戦闘機「R-9」を操り、侵略者「バイド帝国」と戦います。本作は、独自のゲームシステムや高難易度で知られ、シューティングゲームの歴史に名を刻む作品となっています。総合的な評価としては、ポジティブな意見が約70%、ネガティブな意見が約30%と、好意的な評価が多い作品となっています。

ポジティブな評価の要因として、まず挙げられるのは「フォース」と呼ばれるオプション装備の存在です。このフォースは自機の前後に装着でき、敵弾を防ぐ盾として機能するだけでなく、強力な攻撃手段としても活用できます。プレイヤーは状況に応じてフォースを前後に付け替えたり、分離させて独立攻撃させたりすることで、多彩な戦略を展開できます。また、溜め撃ちによる「波動砲」も特徴的で、チャージ時間に応じて威力が増すため、敵や地形に合わせた使い分けが求められます。さらに、各ステージには個性的なボスキャラクターが配置されており、独特の攻撃パターンやギミックがプレイヤーを飽きさせません。一方、ネガティブな評価の要因として、ゲームの難易度の高さが挙げられます。特に、敵の配置や攻撃パターンが厳しく、初見では対応が難しい場面が多いとの指摘があります。また、ステージ構成が複雑で、攻略には繰り返しのプレイとパターンの習得が必要とされるため、カジュアルなプレイヤーには敷居が高いと感じられることもあります。

本作は、シューティングゲームの醍醐味である緻密な戦略性や高い達成感を求めるプレイヤーにおすすめです。特に、独自のシステムであるフォースや波動砲を駆使した戦闘を楽しみたい方や、手応えのある難易度に挑戦したい方には最適な作品と言えるでしょう。ただし、高難易度ゆえに初心者には厳しい部分もあるため、根気よくプレイする姿勢が求められます。

発売当初、『アールタイプ』はその革新的なゲームデザインと高い難易度で話題を呼びました。多くのゲームセンターで人気を博し、後のシューティングゲームに多大な影響を与えました。現在でも、その完成度の高さから名作と称され、様々なプラットフォームで移植やリメイクが行われています。

他ジャンルやカルチャーへの影響

『アールタイプ』の革新的なシステムやデザインは、後のシューティングゲームだけでなく、他のジャンルのゲームにも影響を与えました。特に、「フォース」のような支援ユニットの概念や、チャージショットの導入は、多くのゲームで採用されています。また、その独特の世界観や敵デザインは、アニメや漫画などのカルチャーにも影響を及ぼしました。

現代にリメイクされた場合の進化

もし『アールタイプ』が現代の技術でリメイクされるとしたら、以下のような進化が期待されます。

  • 高解像度グラフィックスとリアルなサウンドによる臨場感の向上。
  • オンラインマルチプレイ対応で、協力プレイや対戦モードの追加。
  • 新たなステージや敵キャラクターの追加によるボリュームアップ。
  • 難易度選択やチュートリアルの充実による新規プレイヤーへの配慮。

まとめ

『アールタイプ』は、革新的なゲームシステムと高い難易度で、多くのプレイヤーを魅了した名作シューティングゲームです。その影響力は現在でも色褪せることなく、リメイクや新作への期待が高まっています。未体験の方は、ぜひ一度その魅力を味わってみてはいかがでしょうか。

攻略

プレイヤーは「R-9」戦闘機を操作し、異次元空間のバイド帝国と戦います。ゲームの目的は、全ステージをクリアすることです。特徴的なゲームメカニズムには、「波動砲」の発射や「フォース」という装置があります。波動砲は強力な兵器で、一定時間エネルギーを溜めることで強力な一撃を放つことができます。フォースは攻撃と防御の両方に利用できる装置で、敵の弾を防ぐほか、直接敵にダメージを与えることも可能です。プレイヤーは敵や敵の弾、地形にあたると自機を失います。全8ステージの2周構成。

ストーリー設定

『アールタイプ』のストーリーは、地球を脅かす異次元空間のバイド帝国に立ち向かうというものです。プレイヤーは、高度な技術を持つ「R-9」戦闘機を操り、帝国の侵略を阻止することが目的となります。

ゲームシステム

『アールタイプ』のゲームシステムを解説します。

ゲーム画面

プレイヤーのスコアは画面左下、ハイスコアは画面下中央、残機はスコアの上に表示されています。ハイスコアの上部には「BEAM」のゲージがあり、ショットボタンを長押ししたときにゲージが蓄積。波動砲を放つことができます。

操作方法

操作方法は8方向レバーと2つのボタンを使用します。ひとつのボタンは通常の射撃と「波動砲」の発射を、もうひとつは「フォース」の脱着を制御します。

8方向レバー移動
ボタン1 ショット
ボタン2 フォースの切り離し
波動砲

波動砲は、ショットボタンを押し続けてから放すことで発射されます。この攻撃は、通常弾の2倍から16倍の破壊力を持ち、耐久力の低い敵を貫通することが可能です。ミス後の復帰や弱点を頻繁に露出しない敵に対して、一撃で大ダメージを与えることができます。

装備

POWアーマーを倒すと6種類のユニットが出現します。反射・対空・対地3種類のレーザーユニットを取ると、後方から無敵の武器「フォース」が出現します。フォースはレーザーユニットを取るに従い3段階に変化し、攻撃力がアップします。フォースはボタンで制御可能。状況に応じて合体、分離させて戦います。その他、自動追尾する「ミサイル」、4段階に加速する「スピード」、2個まで付けられる援護ユニット「ビット」があります。

レーザーユニット

3種類のレーザーユニットがあり、それぞれ対空レーザー(赤)、反射レーザー(青)、対地レーザー(黄)と呼ばれます。各レーザーは排他的に選択され、最後に取得したレーザーユニットに対応するレーザーが発射されます。レーザーの種類によって発射方向や効果が異なり、戦略的な使用が求められます。

ユニット概要
対空レーザー(赤)フォース装着側の水平方向に二対発射される破壊力が高いレーザー。2段階目時は2連の短いレーザー、3段階目時にはサインカーブを描きながら水平方向に飛んでいく。フォースが2段階目以上の時に限り、ビットからも対空レーザーが発射される。
反射レーザー(青)地形接触で反射する細長いレーザー。水平方向と斜め上下の計3方向に発射され、3段階目だとレーザーが長くなる。水平方向のレーザーは180度、それ以外は90度屈折する。
対地レーザー(黄)地形表面を這うように進むレーザー。3段階目だとレーザーが長くなる。地形上の敵に対して絶大な効果を持つが、上下方向に発射されるために自機正面もしくは後方には発射されない。
その他のアイテム

『アールタイプ』に登場するアイテムには、自機のサポートを目的としたビット、敵を自動追尾する誘導ミサイル、そして自機の移動速度を向上させるスピードユニットがあります。

アイテム概要
ビット自機の上下に配置される支援装備。取得すると自機上部に装着され、さらに取得すると自機下部に装着される。スピードを3つ以上取得すると移動速度に追従できなくなる。フォースと同様に触れた敵にダメージを与え、対空レーザー装備時はフォース装着方向に対空レーザーを発射する。
誘導ミサイル敵を捕捉し自動追尾する2発のミサイルを発射する。攻撃力は高くない。
スピードユニット取得するごとに自機の移動速度が向上する。ミスしない限り向上したスピードを元に戻すことはできない。

ステージ構成

このゲームは、全8ステージ構成の2周クリアタイプです。

ステージ1 遭遇

異次元への突入口となる崩壊したスペースコロニーに突入します。中盤では囲み砲台のゴンドランが登場し、プレイヤーは復活ポイントを利用しながら進みます。

ボスは、ドブケラドプス。生物的なデザインが特徴で、本体の腹部付近から出現する顔が弱点です。長期戦になると、ボスのドブケラドプスが自機を圧死させるほど迫ってきます。

ステージ2 生体洞

生物的なテクスチャーが背景全体を覆っています。敵のデザインもステージ1のものとは異なり、より生物的な外見をしており、宇宙船や機械的な敵とは一線を画しています。オタマジャクシのようなウッキーの大群を抜けた後、無敵の巨大蛇インスルーを避けながら進みます。

ボスは、ゴマンダーです。複数の触手や部分を持ち、インスルーがゴマンダーの体内を出入りしています。弱点は、本体中央上部に時折出現する青色のコアです。ゴマンダーは、自ら攻撃することはありません。

ステージ3 巨大戦艦

プレイの開始時から巨大戦艦・グリーンインフェルノとの戦いとなります。巨大戦艦は、砲台やエンジンなどのパーツがあり、それぞれ自機の攻撃で破壊できます。

自機は、グリーンインフェルノの船底、後方エンジン部、船体のコアの順番に移動します。弱点は、赤色のコアです。

ステージ4 前線基地

ステージは、植物のような緑色のオブジェクトで覆われており、宇宙や機械的なデザインから一転して自然界の一部を思わせるデザインになっています。緑色のオブジェクトは破壊可能。

ボスは、コンバイラーです。大きな機械的な宇宙船で、赤、白、金のカラーリングが特徴的です。登場時は1体ですが、時間が経過すると3体に分離します。弱点は、3体とも黄緑色のコアです。

ステージ5 巣

背景は赤と黄色の色彩が支配的で、有機的なテクスチャが多用されています。生命体に満ちた環境が舞台です。巨大蛇のムーラが上下の茂みから出現します。

ボスは、ベルメイトです。登場時は、目を思わせる多数の細胞状の生物を身にまとっています。波動砲などの攻撃で、細胞状の生物を撃滅していくと、赤いコアを持った機械が出現。攻撃を与えると破壊することができます。

ステージ6 輸送システム

背景は複雑な配線やパネルがある敵の輸送システム内部を移動します。画面内の敵キャラクターは高速で移動するコンテナです。このステージは、コンテナの移動パターンを覚えることが攻略の近道です。

ステージの終点に到達すると、次々とコンテナが出現します。すべてのコンテナを撃破またはやり過ごせばクリアとなります。

ステージ7 ブロンク

背景は機械的な構造物で構成されていますが、環境が破壊されたり、何らかの生物に侵食されている様子が描かれています。

ボスは、ブロンクです。ステージの終点に到達すると、画面上部から次々と廃棄物が落ちてきます。自機が廃棄物にあたるとミス。ブロンクが画面の中央右端に出現したときに攻撃をあてて撃滅します。

ステージ8 バイド帝星

ステージは、邪悪な生命感にあふれています。敵は緑色の生命体と青色の渦です。

最終ボスはバイドです。バイドは画面中央右端で生命体の壁に守られています。時折、壁が開くことがあり、その時がチャンス。バイドに向かってフォースを打ち込みます。フォースが壁の内側に入れば、あとは時間の問題。

データ

『アールタイプ』の発売年、メーカー、開発などのデータです。

発売年1987
メーカーアイレム
開発会社アイレム
プラットフォームアーケード(アイレムM72システム基板)
ジャンル横スクロールシューティング
プロデューサー不明
ディレクター不明
作曲者不明
キャラクターデザイン不明
販売本数不明

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