『キング&バルーン』は、1980年にナムコからリリースされたアーケード用固定シューティングゲームです。このゲームでは、プレイヤーはオレンジ色の大砲を操作して、上空から襲いかかるバルーンから王様を守ることが目的です。他のシューティングゲームと異なり、大砲が破壊されてもゲームオーバーにはなりません。王様が3回さらわれるとゲームが終了します。
『キング&バルーン』とは
『キング&バルーン』は、ナムコが開発したアーケード用シューティングゲームです。ナムコ初の音声合成機能を搭載したゲームとして知られています。このゲームはナムコの『ギャラクシアン』と同じハードウェアを使用していますが、王様を守るというユニークなコンセプトとコミカルな演出が特徴です。
ゲーム内容
プレイヤーは、大砲を使って襲いかかるバルーンを撃ち落とし、王様がさらわれるのを防ぎます。大砲が壊れても、王様を守り続けることがゲームの目的であり、王様が3回さらわれるとゲームオーバーになります。
ストーリー設定
『キング&バルーン』のストーリー設定は、王様を守る兵士たちが、上空から侵略してくるバルーンに対抗するという単純明快なものです。王様は城の下を歩いており、プレイヤーは大砲を使って彼を守ります。バルーンが王様をさらおうとすると、王様は「ヘルプ!」と叫び、救出に成功すると「サンキュー!」と言います。このゲームは、コミカルで軽快な世界観を持ち、王様がさらわれると「バイバイ!」と発言する点も特徴的です。
ゲームシステム
『キング&バルーン』は、固定画面シューティング形式のゲームシステムを採用しています。
操作方法
このゲームの操作は非常にシンプルで、プレイヤーは左右に動く2方向レバーと、バルーンを撃つための1つのボタンを使用します。プレイヤーは城の上に配置された大砲を操作し、バルーンが王様をさらわないように撃ち落とします。大砲が破壊されてもゲームオーバーにはなりませんが、バルーンが王様を3回さらうとゲームが終了します。バルーンが王様をさらうたびに、彼は「ヘルプ!」と叫び、救出すると「サンキュー!」と感謝の言葉を発します。
方向レバー | 砲台の移動 |
ボタン1 | ショット |
登場キャラクター
『キング&バルーン』には4つの主要キャラクターが登場します。プレイヤーが操作する砲台は、バルーンを撃ち落とし、キングを守る役割を担います。キングは守られるべき存在で、バルーンに捕まるとゲームオーバーになります。敵キャラクターのバルーンは、空から降りてキングを連れ去る脅威です。さらに強敵である合体バルーンは、複数のバルーンが結合したもので、撃破に高い得点が得られますが難易度も高いです。
砲台
砲台はプレイヤーが操作する重要な装置で、ゲームの主な防御手段となっています。ゲームの進行中に上空から迫ってくる敵であるバルーンを撃ち落とす役割を担います。プレイヤーは砲台を左右に移動させながら、正確にタイミングを見計らってバルーンを狙い撃つ必要があります。バルーンが地面に接近する前に撃ち落とすことが目標ですが、バルーンが地面に到達してしまうと、キングが連れ去られてしまいます。プレイヤーの操作が試される場面が多く、集中力と判断力が鍵を握ります。
キング
ゲームのもう一人の主役であるキングは、砲台の後方に待機しているキャラクターです。ゲームの中で最も守るべき存在であり、バルーンが近づくと危険が迫る緊迫感が高まります。キングがバルーンに連れ去られるとミスになります。
バルーン
バルーンは、ゲーム内でプレイヤーにとって最大の脅威となる敵キャラクターです。空からゆっくりと降下し、地面に近づくとキングを捕らえて連れ去る役割を持っています。バルーンの色は4種類。それぞれ撃ち落とす際の得点も異なります。下表は、バルーン毎の状況による獲得点です。
色 | 待機中 | 攻撃中 | キング誘拐時 |
---|---|---|---|
赤 | 50点 | 100点 | 150点 |
オレンジ | 40点 | 80点 | 120点 |
黄 | 30点 | 60点 | 90点 |
白 | 20点 | 40点 | 60点 |
合体バルーン
合体バルーンは、複数のバルーンが一体化した強力な敵キャラクターで、登場するとプレイヤーに大きなプレッシャーを与えます。通常のバルーンよりも撃ち落とすのが難しく、一度に倒さないといけないという難易度が加わります。合体バルーンを撃破することで得られる得点は非常に高く、ゲーム内でのボーナス的な役割を果たしていますが、その分リスクも高いため、慎重な戦略が必要です。下表は合体バルーンを攻撃時の獲得です。
バルーンの種類 | 1発目 | 2発目 | 3発目 |
---|---|---|---|
青と赤のストライプ | 200点 | 300点 | 500点 |
黄色 | 300点 | 500点 | 700点 |
緑と黄色 | 400点 | 600点 | 1,000点 |
赤と白のストライプ | 500点 | 1,000点 | 1,500点 |
バルーン襲撃システム
バルーンは編隊を組んで降下し、時折大型のバルーンが出現します。この大型バルーンは、通常のバルーンよりも高得点を獲得できるため、プレイヤーにとって重要なターゲットです。バルーンが城に達すると、王様をさらおうとし、プレイヤーは迅速に対処する必要があります。
サウンド
『キング&バルーン』のサウンドは、ゲームの進行に合わせてプレイヤーの感情を効果的に操ります。
ゲームスタート時の楽曲
メロディは軽快でシンプルな構成を持ち、プレイヤーにゲームの開始を明るく告げる役割を果たしています。テンポは60秒で5拍進行する設定で、リズムは軽やかで親しみやすいものとなっています。音階の上昇と下降を繰り返すメロディラインが特徴的で、これにより楽曲に動きと明るさをもたらしています。また、リズムは反復的でありながらも、微妙な変化が付け加えられており、単調さを回避しつつプレイヤーの注意を引きます。
キングが拐われる時の楽曲
メロディは、緊張感と緊迫感を強調するために構成されています。テンポは60秒で1拍進行する設定で、ゆっくりとしたテンポが不安感を煽ります。音階は全体的に不協和音を多用し、急激な音の上昇と下降が繰り返されることで、緊張感が絶えず維持されます。
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1980 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1~2人 |
メーカー | ナムコ |
開発会社 | ナムコ |
プロデューサー | 調査中 |
ディレクター | 調査中 |
シナリオ | 調査中 |
グラフィック | 調査中 |
サウンド | 調査中 |
販売数 | 調査中 |
受賞歴 | 調査中 |
評価
アーケード版『キング&バルーン』(1980年、ナムコ)は、固定シューティングゲームとして登場しました。このゲームは、プレイヤーが城壁に配置された2人の兵士を操作し、王様を守ることを目的としています。敵はバルーン(風船)で、これらが王を捕まえて空へ連れて行こうとするのを阻止するシンプルな構造ですが、独自の魅力が詰まったゲームです。
『キング&バルーン』は、レトロなシューティングゲームとして楽しい体験を提供しますが、ゲームの知名度が他のナムコタイトルほど高くないことが影響し、評価は中程度です。しかし、一部のプレイヤーからは「ユニークなコンセプト」として評価されています。操作のシンプルさとストレスの少ない難易度が、短時間でのプレイに適しており、特に古いアーケードゲームが好きなプレイヤーには好まれています。
全体的な評価は約70%がポジティブです。ポジティブな評価の理由は、ゲームのシンプルさと、バルーンの動きが単調ではなく、戦略性を感じさせるところにあります。また、王が風船にさらわれるたびに「HELP!」と叫ぶ音声が当時のゲームとしては新鮮で、楽しさを増しています。ネガティブな評価(30%程度)は、グラフィックやゲーム内容の単調さにあります。繰り返しの多いゲームプレイにより、長時間プレイすると飽きやすいという意見が見られます。一部のプレイヤーは、ラウンドごとに異なる要素やボス戦など、もう少し変化のある展開が欲しいと感じています。また、グラフィック面の強化や、スコアリングシステムに工夫があれば、さらに面白さが増すとの期待が寄せられています。
『キング&バルーン』は、レトロゲームのファンやシンプルなゲームを好むプレイヤーにおすすめです。特に、短時間で楽しめるゲームを求めている人にはぴったりです。また、アーケードシューティングの歴史に興味がある人にも、このゲームのユニークなコンセプトは新鮮に映るでしょう。
評価要素と配点は次の通りです。合計点は80点/100点。
- ゲームプレイ体験(35点/40点)
操作は非常にシンプルで、バルーンを撃ち落とすという繰り返しのプレイが基本ですが、バルーンが王様をさらう様子や、それを阻止するための戦略性が魅力です。少し単調ではありますが、繰り返しプレイを楽しむことができるのがこのゲームの特徴です。 - グラフィックスとビジュアル(12点/20点)
1980年当時のゲームとしては標準的なグラフィックで、特に目立ったビジュアル要素はありません。バルーンやキャラクターはカラフルですが、限られたドットの表現力には限界があります。 - 音楽とサウンド(13点/15点)
このゲームの目玉は王様が捕まるときに発する「HELP!」や、救出時の「THANK YOU」といった音声です。1980年代初期のアーケードゲームにおいて、音声があるという点はユニークでした。 - 技術的なパフォーマンス(8点/10点)
当時のアーケードゲームとして、スムーズな動作と安定したプレイが可能です。特に目立ったバグやグリッチは報告されていません。 - UIとUX(4点/5点)
ゲームの操作は直感的で、UIもシンプルです。特にスコアや王様の状況が画面上にわかりやすく表示されており、プレイに支障はありません。 - 独自性と革新性(4点/5点)
当時としては王様を守るというユニークな設定が新鮮でしたが、他のシューティングゲームに比べて目立った独自性は少ないかもしれません。 - 価値と満足度(4点/5点)
繰り返しプレイして得られる満足感が大きく、短時間で何度も挑戦できるゲームとして評価できます。ただし、長時間プレイすると単調さが感じられるかもしれません。
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