アーケード版『奇々怪界』の魅力!巫女と妖怪の戦い

奇々怪界

1980年代半ば、ゲームセンターは多くの若者たちで賑わい、最新のアーケードゲームが次々と登場していました。1986年、タイトーからリリースされた『奇々怪界』は、その独特な和風の世界観とアクション性で、多くのプレイヤーの心を掴みました。

開発背景と技術的挑戦

『奇々怪界』は、1986年10月にタイトーから発売されたアーケードゲームです。プレイヤーは巫女の小夜ちゃんを操作し、妖怪にさらわれた七福神を救出するために戦います。和風の世界観と妖怪たちが登場する独自の設定は、当時の他のゲームとは一線を画していました。

プレイ体験と印象的な出来事

プレイヤーは、小夜ちゃんを操作し、御札を投げて遠距離攻撃を行い、お祓い棒で近接攻撃を繰り出します。各ステージでは、多彩な妖怪たちが登場し、プレイヤーの行く手を阻みます。特に、巨大なボス妖怪との戦闘は緊張感があり、プレイヤーに強い印象を残しました。

初期の評価と現在の再評価

『奇々怪界』は、1986年にタイトーからアーケード向けにリリースされたアクションシューティングゲームです。プレイヤーは巫女の小夜ちゃんを操作し、さらわれた七福神を救出するため、日本の妖怪たちと戦いながらステージを進んでいきます。可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、硬派で高難易度のゲーム性が特徴です。総合的な評価としては、ポジティブな意見が約60%、ネガティブな意見が約40%と、やや好意的な評価が多い作品となっています。

ポジティブな評価の要因として、まず挙げられるのは、独特の世界観とキャラクターデザインです。日本の伝統的な妖怪や文化を取り入れたステージ構成や敵キャラクターは、新鮮で魅力的とされています。また、プレイヤーキャラクターである小夜ちゃんの可愛らしさも、ゲームの魅力を高めています。さらに、ゲームバランスは硬派でありながら、パターン要素とランダム要素が組み合わさった緊張感のあるプレイが楽しめる点も評価されています。

一方、ネガティブな評価の要因として、ゲームの難易度の高さが挙げられます。特に、3面以降は難易度が格段に上がり、初心者には厳しいとの意見があります。また、コンティニュー機能がないため、ワンコインでのクリアが求められ、これがプレイヤーにとって大きなハードルとなっています。

本作は、レトロゲームや高難易度のアクションシューティングを好むプレイヤーにおすすめです。特に、日本の妖怪文化や独特の世界観に興味がある方には、魅力的な作品と言えるでしょう。ただし、その難易度の高さから、根気強く挑戦する姿勢が求められます。近年では、Nintendo SwitchやPlayStation 4向けにアーケードアーカイブスとして配信されており、これらのプラットフォームで手軽にプレイすることが可能です。また、最新作である『奇々怪界 黒マントの謎』も発売されており、シリーズの進化を感じたい方は、こちらも併せてプレイしてみてはいかがでしょうか。

ゲームが与えた影響と遺産

『奇々怪界』は、その後のゲーム業界に多大な影響を与えました。特に、和風の世界観や妖怪をテーマにしたゲームの先駆けとして、多くの作品に影響を与えました。また、シリーズ作品として続編が制作され、家庭用ゲーム機や携帯電話向けにも移植されるなど、その人気は衰えることなく続いています。

もし現代にリメイクされたら

もし『奇々怪界』が現代にリメイクされるとしたら、高解像度のグラフィックやサウンドで再現された和風の世界観が期待されます。また、オンライン協力プレイや追加ダウンロードコンテンツなど、現代のゲーム要素を取り入れることで、新たなファン層を獲得する可能性があります。

まとめ

『奇々怪界』は、1980年代のアーケードゲームの中でも、その独特な世界観とゲーム性で際立った存在でした。巫女の小夜ちゃんを操作し、妖怪たちと戦うアクションシューティングゲームとして、多くのプレイヤーに愛されました。現在でも、その魅力は色褪せることなく、レトロゲームファンの間で語り継がれています。

攻略

プレイヤーは、巫女の小夜ちゃんとなり、妖怪にさらわれた七福神を救出するために戦います。お祓い棒による近接攻撃と、お札を投げる遠距離攻撃を駆使し、妖怪たちを退治しながら神社の境内を進みます。道中で手に入る鍵を使ってボスの待つ部屋に入り、全8ステージをクリアして七福神を救出することが最終目標です。また、飛距離が伸びる水色のお札や、敵を貫通する赤色のお札など、さまざまなアイテムを活用して攻略を進めます。

ストーリー設定

『奇々怪界』は、日本の伝統的な「妖怪退治」を描いたアクションゲームです。主人公の巫女「小夜ちゃん」は、妖怪にさらわれた七福神を救うため、妖怪の里へと乗り込む冒険が描かれています。

小夜ちゃん

小夜ちゃんは本作の主人公です。お札とおはらい棒を武器に使い、さらわれた七福神を救出するための旅立ちます。

七福神

七福神は、小夜ちゃんが奉仕する7人の福の神たちです。彼らは祈りを捧げている最中に妖怪軍団によってさらわれてしまいました。

ゲームシステム

『奇々怪界』はアクションゲームで、近接攻撃のお祓い串と遠距離攻撃のお札を使い分けながら妖怪を退治し、神社の境内を進んでいきます。ステージごとに1人ずつ囚われた七福神を救出することが目的で、道中に落ちている鍵を手に入れるとステージ最後の部屋に待ち受ける大物妖怪を退治できます。敵および敵弾への接触、水や谷への落下で1ミスとなります。全8ステージ(通常7ステージ+宝船探しステージ)構成で、ゲームオーバーになると数字3桁のルーレットが現れ、3桁の数字が得点の末尾3桁と一致すれば、1クレジット増えます。

操作方法

プレーヤーは8方向レバーで主人公の「小夜ちゃん」を操作し、2つのボタンで近接用の武器「お祓い棒」と飛び道具「お札」を使い分けます。両ボタンを同時に押すことによって、道中で手に入れた水晶球を使用できます。

方向レバー移動
ボタン1 御札
ボタン2 お祓い棒

アイテム

『奇々怪界』には、プレーヤーの戦闘を助けるさまざまなアイテムが登場します。これらのアイテムには、お札の飛距離を伸ばしたり敵を貫通させたりするおふだ、敵の動きを止めたり全滅させたりする水晶玉、1UPするおはらい棒、ステージボスの部屋に入るための鍵などがあります。

アイテム効果
水色のおふだお札の飛距離が伸びます。複数回取得することでさらに飛距離が伸び、ゲームの難易度も上がります。この難易度の上昇は、ミスをしても解除されません。
赤色のおふだお札が敵を貫通する能力を得ます。
二重のおふだお札の連射速度が上昇します。
黄色のおふだお札が「大入り」のお札に変化し、当たり判定が大きくなります。
水色の水晶玉ボス以外のすべての敵の動きを一時的に停止させることができます。ただし、敵と接触するとミスとなります。
黄色の水晶玉ボス以外のすべての敵を一掃することができます。
おはらい棒1UPします。特定の条件を満たすと入手できます。
鍵はステージ内のどこかに落ちており、ステージボスのいる部屋に入るために必要となります。

敵キャラクター

敵キャラクターは、ボス戦までに登場する一般キャラクターとボスキャラクターの2タイプが存在します。

一般キャラクター

さまざまな妖怪が登場します。妖怪たちは個々に特徴的な攻撃パターンを持っています。妖怪の中には、小夜ちゃんのお祓い攻撃が効かない者もいます。

キャラクター名特徴
プカプカ人魂のお化けで、一緒に近づいてきます。ステージが進むと弾を吐くようになります。
ばけちょうちん火の玉を吐き出すランタンの妖怪で、常に3匹で行動します。
かさべー傘を模した妖怪で、飛び跳ねながら接近し、周囲を旋回した後に突進します。
おたま火の玉のような妖怪で、一緒になって飛び回ります。お札かお祓いで全滅させるとアイテムを落とします。
おげい首を伸ばして攻撃するろくろ首の妖怪です。お祓い攻撃は効果がありません。
とおせんぼう足を持った墓石の妖怪で、道をふさぎ、小夜ちゃんが通ろうとすると突進します。
はしりたい人間の下半身がついた鯛の妖怪で、画面外から飛び出してきます。
みのじいみのを着た子泣きじじいで、小走りで小夜ちゃんに接近し、しがみつきます。
りんりん狐のお面をかぶった妖怪少女で、軽快に動き回り、お手玉や毬を投げてきます。
よねばあ砂を投げつける砂かけ婆の妖怪です。
にょろにょろ白ヘビの妖怪で、常に群れて近付き、接触すると締めつけてきます。地面を這っているためお祓いは効きません。
いちどうひとつ目小僧で、小夜ちゃんを見つけると仲間の妖怪を呼びます。
ばけうり井戸に潜むお化け瓜で、小夜ちゃんが近づくと飛び出します。時折、野菜が混じり、特定の野菜をお札で打つとアイテムが手に入ります。
るむるおんぶお化けで、しがみつくことで小夜ちゃんの移動速度を下げます。大量にしがみつかれるほど動きが鈍くなります。
がらこつ骸骨の妖怪で、小夜ちゃんが一定時間同じ場所に留まっていると出現します。障害物にぶつかるか、攻撃を当てると一時的に消えますが、すぐに復活します。
鬼火小夜ちゃんを追いかけるものと、横方向にジグザグに動きながら画面を縦断するものの2パターンが存在します。

ボスキャラクター

小豆洗いの豆頭から、雷神の雷電王、天狗の仙山、山婆や九尾の狐など、日本の妖怪や神話に題材を取ったキャラクターが多数登場します。

ステージキャラクター名特徴
SCENE1豆頭(ずず)小豆洗いとして知られるこのボスは、移動しながら豆を投げつけて攻撃してきます。
SCENE2雷電王(らいでんおう)雷神としての力を持つこのボスは、画面外へ小さな雷を飛ばしたり、地面に当たると燃え上がる大きな雷を放ちます。火柱はしばらく画面内に残ります。
SCENE3仙山(せんざん)天狗の仙山は、口から炎を吐いたり、手に持った団扇で突風を起こしたりします。また、突然突進してくることもあります。
SCENE4山婆(さんば)やまんばとして知られるこのボスは、両手で包丁を投げつけてきます。ダメージを与えるたびに、一度に投げる包丁の数が増えます。
SCENE5操珠僧(そうじゅそう)解いた数珠を振り回して攻撃してくる怪力の妖僧です。その長いリーチの攻撃は、非常に厄介です。
SCENE6魔尾狐(まびこん)九尾の狐として知られるこのボスは、子狐の群を使って攻撃します。自身は飛び跳ねながら体当たりしてきますが、動いているときにしか、ダメージを与えられません。
SCENE7魔奴化(まぬけ)八百八狐の化け狸である魔奴化は、主人公の小夜ちゃんに化けて現れます。一定時間動けなくなるお札を投げつけ、その隙にお祓い棒で小夜ちゃんを吹っ飛ばそうとします。ダメージを与えると狸の正体を現し、逃げ回りますが、しばらくすると再び小夜ちゃんに化けて向かってきます。このボスを倒すと、七福神が全員集まり、最終ステージの巻物探しに進むことになります。

SCENE8は、魔奴化との戦闘に勝利した後に訪れる最終ステージ「巻物探し」です。このステージは独特の形状を持ち、完全ループの迷路となっています。画面内には多くの地蔵が立ち並び、そのどこかには三種類の巻物が隠されています。これらの巻物は、お祓いの力を用いて探し出す必要があります。全ての巻物を見つけ、ゴールに到達することでエンディングを迎えることができます。そして、エンディングとスタッフロールの後には、2周目がスタートします。2周目以降、難易度がアップします。

データ

『奇々怪界』の発売年、メーカー、開発などのデータです。

発売年1986
メーカータイトー
開発会社タイトー
プラットフォームアーケード
ジャンルアクションシューティング
プロデューサー不明
ディレクター不明
作曲者不明
キャラクターデザイン不明
販売本数不明

© 1986 TAITO CORPORATION