アーケード版『ハイパーオリンピック』 連打が生んだ熱狂のスポーツゲーム

AC版『ハイパーオリンピック』

1983年、ゲームセンターの喧騒の中、ひときわ熱気を帯びたエリアがありました。プレイヤーたちはボタンを激しく連打し、歓声とため息が交錯する空間。その中心にあったのが、コナミのアーケードゲーム『ハイパーオリンピック』です。

開発背景や技術的な挑戦

『ハイパーオリンピック』は、1984年のロサンゼルスオリンピックをテーマに、コナミが開発した作品です。オリンピックの競技を忠実に再現するために、シンプルながらも戦略的な操作性が求められるゲーム設計が採用されました。操作パネルには、中央のJUMPボタンの左右にRUNボタンが1つずつ配置されており、RUNボタンを連打することでキャラクターの走行速度が上がる仕組みとなっています。このシンプルな操作性が、プレイヤーの競技への没入感を高める要因となりました。

プレイ体験

プレイヤーは、100メートル競走、走幅跳、やり投、110メートルハードル、ハンマー投、走高跳の6種目に挑戦します。

特に100メートル競走では、RUNボタンを連打することでスピードを上げ、ゴールを目指します。いかに速く正確にボタンを叩けるかが勝負の分かれ目となります。走幅跳ややり投では、助走後にJUMPボタンを押す長さで角度を調整し、記録更新を狙います。特にやり投は、適切な角度で投げることで最大飛距離が得られ、戦略的なプレイが求められる競技の一つです。

初期の評価と現在の再評価

当時、『ハイパーオリンピック』は革新的な操作性と競技の多様性で高い評価を受けました。特に「ボタン連打」という直感的な操作が、多くのプレイヤーを熱狂させました。現在でも、そのシンプルながら奥深いゲーム性は再評価され、レトロゲームとしての価値を持ち続けています。eスポーツの黎明期に通じる競技性の高さがあり、当時のゲームセンター文化を象徴するタイトルとして語り継がれています。

他ジャンル・文化への影響

本作の「連打&タイミング」による操作方法は、後のスポーツゲームや他社の類似作品に影響を与え、同ジャンルの雛形となりました。特に家庭用ゲーム機でも移植され、スポーツゲームにおけるアクション性を高める要因となりました。

リメイクでの進化

現代にリメイクされる場合、オンライン対戦機能やランキングシステムの導入、グラフィックの高解像度化などが期待されます。また、操作デバイスの進化により、タッチパネルやモーションセンサーを活用した新しい操作スタイルの導入も考えられます。

まとめ

『ハイパーオリンピック』は、その革新的な操作性と競技の多様性で、多くのプレイヤーを魅了しました。シンプルながらも奥深いゲーム性は、現在でも色褪せることなく、多くの人々に愛されています。リメイクや新たな展開が期待される中、その存在感は今後も輝き続けることでしょう。

攻略

オリンピック種目に挑戦して、一定スコア以上を記録すると次の競技に進むことができます。

操作方法

方向レバーなし
ボタン1 ラン
ボタン2 ジャンプ
ボタン3

全6競技

競技特徴
100m走ランボタンを連打。3回フライングすると失格。
走り幅跳びランボタンで走り、ジャンプボタンを押している時間で角度が決まる。45度が理想。
槍投げランボタンで加速、ジャンプボタンで投げる。
110mハードルランボタンを叩きながら、ハードルが近くなったらジャンプボタン。
ハンマー投げランボタンを1回押してスタート。ジャンプボタンを押せば前方へ投げる。角度をあげると失敗する。
走り高跳びランボタンを1回押してスタート。ジャンプボタンで角度を変更できる。ファール3回で失格。

© 1983 Konami