アーケード版『F/A』16機から選ぶ硬派な縦スクロールシューティング

『F/A』

1992年10月、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)は、アーケード向け縦スクロールシューティングゲーム『F/A』をリリースしました。プレイヤーは16種類の実在する戦闘機から1機を選び、全8ステージを攻略していきます。

開発背景と技術的挑戦

『F/A』は、ナムコのアーケード基板「NA-1」を使用して開発されました。NA-1基板では数少ない縦画面・縦スクロールのゲームであり、実在の戦闘機を操作するというリアリティを追求した作品です。ゲーム内のBGMは、細江慎治氏と相原隆行氏が手掛けたハードコアテクノで、当時のシューティングゲームとしては斬新な音楽スタイルが特徴的です。

プレイ体験と印象的な出来事

ゲーム開始時に、プレイヤーは6種類の対空ショット、3種類の対地ショット、3段階の移動速度の組み合わせからなる16種類の機体から1つを選択します。各機体は独自の武装と性能を持ち、戦略的な選択が求められます。パワーアップやボムといった要素はなく、プレイヤーの技量が試されるシンプルかつ硬派なゲームデザインが特徴です。

初期の評価と現在の再評価

『F/A』は、1992年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)からアーケード向けにリリースされた縦スクロールシューティングゲームです。プレイヤーは、実在の戦闘機をモデルにした16種類の機体から1つを選び、全8ステージを攻略していきます。各機体は対空ショットや対地ショット、移動速度などが異なり、自分のプレイスタイルに合った機体を選ぶことが可能です。総合的な評価としては、ポジティブな意見が約60%、ネガティブな意見が約40%と、好意的な評価がやや上回る作品となっています。

ポジティブな評価の要因として、まず挙げられるのは、16種類もの多彩な自機選択が可能な点です。アーケードのシューティングゲームでこれほど多くの機体を選べる作品は珍しく、当時としても破格の機体数でした。また、細江慎治氏と相原隆行氏が手掛けたBGMは、レイブやハードコアテクノ調の激しいサウンドが特徴で、ゲームの雰囲気を盛り上げています。さらに、ゲームバランスはパターン化されており、プレイを重ねることで少しずつ上達を実感できる点も好評です。一方、ネガティブな評価の要因として、ゲームの難易度の高さが指摘されています。自機の当たり判定が大きく、被弾しやすい上に、ライフ回復の機会が限られているため、初心者には厳しいとの声があります。また、パワーアップやボンバーといった派手な要素がなく、全体的に地味で単調な印象を受けるプレイヤーもいるようです。さらに、機体性能のバランスが必ずしも均等ではなく、特定の機体が有利とされる点も課題とされています。

本作は、実在の戦闘機を操縦し、硬派なシューティングを楽しみたいプレイヤーにおすすめです。特に、多彩な機体やテクノ調のBGMが好みの方には魅力的な作品と言えるでしょう。ただし、難易度が高めであるため、アクションゲームに慣れていないプレイヤーは注意が必要です。攻略情報を参考にしながらプレイすることで、より深くゲームを楽しむことができるでしょう。

発売当初、『F/A』は多彩な機体選択やリアルな戦闘機の再現、そしてハードコアテクノのBGMが注目を集めました。現在でも、レトロゲームファンの間でその独自性が評価されており、2024年5月15日にはPlayStation 4およびNintendo Switch向けに「アーケードアーカイブス」として配信され、再び脚光を浴びています。

他ジャンルやカルチャーへの影響

『F/A』の実在する戦闘機を操作するコンセプトや多彩な機体選択の要素は、後のシューティングゲームやフライトシミュレーターに影響を与えました。特に、ナムコの『エースコンバット』シリーズは、リアルな戦闘機の操作や多様な機体選択といった要素を継承し、発展させています。

現代にリメイクされた場合の進化

もし『F/A』が現代の技術でリメイクされるとしたら、以下のような進化が期待されます。

  • 高解像度グラフィックスとリアルなサウンドによる没入感の向上。
  • オンラインマルチプレイ対応で、世界中のプレイヤーとの協力や対戦が可能に。
  • 新たな機体やステージの追加、さらなるゲームモードの拡充。
  • 難易度設定やチュートリアルの充実による初心者への配慮。

まとめ

『F/A』は、実在の戦闘機を操作し、多彩な機体選択と硬派なゲームデザインが特徴の縦スクロールシューティングゲームです。発売から数十年を経ても、その独自性と魅力は色褪せることなく、多くのプレイヤーに愛され続けています。未体験の方は、ぜひ一度その魅力を味わってみてはいかがでしょうか。

データ

『F/A』の発売年、メーカー、開発などのデータです。

発売年1992
メーカーナムコ
開発会社ナムコ
プラットフォームアーケード(NA-1基板)
ジャンル縦スクロールシューティング
プロデューサー不明
ディレクター木元昌洋
作曲者細江慎治、相原隆行
キャラクターデザイン不明
販売本数不明