『ドラキュラハンター』は、1979年にテクノン工業が発売したアーケードゲームです。漫画「ゲームセンターあらし」に登場するなど、その存在は、プレイヤーに印象を与えています。
『ドラキュラハンター』とは
『ドラキュラハンター』は、プレイヤーが画面上を自由に動き回ることが可能で、クロスを投げて吸血鬼やコウモリを倒すという独自の要素があります。プレイヤーはドラキュラの城への入り口にクロスを当てることでステージをクリアする必要がありました。
ゲーム内容
『ドラキュラハンター』は、プレイヤーが牧師となり、十字架を投げてドラキュラやコウモリを倒すアーケードゲームです。十字架はブーメランのように戻ってくる特徴があります。敵キャラクターとしては、シルクハットとマントを着たレッドドラキュラやコウモリが登場します。ステージが進むにつれレッドドラキュラは増え、コウモリは牧師と同じ横座標になると急降下してきます。敵を全滅させるか、ドラキュラ城の門に十字架を打ち込むことで面クリアとなります。
ストーリー設定
残念ながら、『ドラキュラハンター』に関する具体的なストーリー設定については詳細な情報はありません。
キャラクター | 概要 |
---|---|
牧師 | プレイヤーキャラクターとして操作する。色は白。十字架を投げて敵(ドラキュラ)を全滅させるのが目的だが、特徴として十字架の飛ぶ方向がただの直線でなく、ブーメランのように飛んで戻ってくる。 |
レッドドラキュラ | 1面では3匹程度しか登場しないが、ステージが進むにつれ増えていき、フィールドの左右を覆う程になる。倒すと30点。 |
コウモリ | 色は紺色。ドラキュラ城の門から時々登場し、左右に漂う。牧師と横座標が会うと急降下して来る。撃ち落せばミステリーポイントで牧師とコウモリの距離が接近していれば高得点。最高得点1000点が出ると全てのドラキュラが一定時間シビレ状態となり、攻めて来ない。 |
通行人 | 水色と緑色が存在し、面クリア時に残っていると若干スコアが得られる。レッドドラキュラと接触すると、ドラキュラに食いつかれている姿となる。この時は攻撃しても倒せない。食いつかれてから暫くすると、通行人はピンクドラキュラかイエロードラキュラとなる(色以外はレッドと同じ外見)。ピンクは20点、イエローは10点。 |
美女 | 画面下部(教会)に位置する十字架に囲まれた棺の中で眠っている。色は白。 |
ゲームシステム
プレイヤーは牧師を操作し、美女を守りながら吸血鬼(ドラキュラ)を全滅させることが主な目的となっています。牧師の最大の特徴は、敵に向かって投げる十字架が直線的でなくブーメランのように戻ってくるという点です。美女は、画面下部の教会に位置する十字架に囲まれた棺の中で眠っており、ドラキュラに触れられるとゲームオーバーになります。なお、1面もクリアできずにゲームオーバーになると、1度だけ特別サービスとしてクレジットが1回入ります。
敵キャラクター
主要な敵はレッドドラキュラで、シルクハットとマントを着ています。ステージが進むにつれて、レッドドラキュラの数は増え、フィールドを埋め尽くすようになります。これらの敵を倒すことでプレイヤーは点数を獲得でき、レッドドラキュラ1体につき30点が加算されます。ゲームにはコウモリも登場し、これらはドラキュラ城から出現し、画面を左右に漂います。牧師と同じ横座標に来ると急降下して攻撃を仕掛けてきます。コウモリを撃ち落とすとミステリーポイントが得られ、近距離で撃破すると高得点が得られます。最高得点1,000点を獲得すると、すべてのドラキュラが一定時間動けなくなり、攻撃を受けることがありません。また、ゲームには通行人が登場し、これらは水色と緑色で描かれています。ステージクリア時に生存していると追加のスコアを得ることができます。しかし、レッドドラキュラと接触すると、彼らはドラキュラに食いつかれ、一時的に撃滅不可となります。さらに時間が経つと、通行人はピンクドラキュラまたはイエロードラキュラに変化し、レッドドラキュラと同じ外見を持つようになります。
クリア方法
面クリアの方法はふたつあります。ひとつ目は、すべての敵を倒すことで、ふたつ目は、画面上部中央に位置するドラキュラ城の門が開いている際に、十字架を打ち込むことです。後者の方法でクリアするとボーナス点が得られるメリットがありますが、門が開いた際にコウモリが出現するため、タイミングを間違えると即座に敗北する危険性があります。面クリア時には、ドラキュラ城が炎上し、コウモリが面クリア時のボーナス点を表示します。7面ごとに特別なステージが登場し、敵が全てコウモリになります。これらのステージをクリアするとプレイヤーを称えるメッセージが表示されます。7面クリアごとに異なる称号が与えられ、「Beginner’s Hunter」、「Good Hunter」、「Very Good Hunter」、「Greatest Hunter」、「The Champion!」、「No More!」、「Give Up!」といった進捗に応じた称号が得られます。
得点
獲得できる得点をまとめています。
タイミング | 獲得点数 |
---|---|
レッドドラキュラ | 30点 |
ピンクドラキュラ | 20点 |
イエロードラキュラ | 10点 |
コウモリ | ミステリーポイント(最高1,000点) |
門に攻撃を打ち込む | ボーナス点 |
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1979 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | アクション |
プレー人数 | 1人 |
メーカー | テクノン工業 |
開発会社 | |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『ドラキュラハンター』は、当時、その独特なゲームデザインで注目を集めました。ゲームの内容は、スペースインベーダーやギャラクシアンのようなシューティングゲームとの類似性がありながらも、プレイヤーが画面上を自由に動き回ることができる点で異なっています。プレイヤーは、眠っている姫を吸血鬼や時折急降下してくるコウモリから守る役割を担います。敵を倒すためには、ループする十字架を投げて直撃させる必要があり、これがゲームをより難しくしています。ゲームは「ゲームセンターあらし」という漫画で取り上げられたことで知名度が高まりました。稀少性から、昔のゲーム愛好家にとっては興味深いタイトルです。ゲーム基板やプロモーションツールはオークションサイトなどでしか入手できません。
プレイヤーの評価については、『ドラキュラハンター』は戦略性とアクション性の良いバランスを持ち、敵の動きがトリッキーであることが特徴的です。特にコウモリは牧師と横座標が合うと急降下してくるため、プレイヤーは避けるか倒すかの判断を迫られます。これは当時としては斬新なアルゴリズムであり、後の人気ゲームに影響を与えた可能性があります。総合的な評価として、『ドラキュラハンター』はレトロゲーム愛好家や古典的アーケードゲームのファン、特に戦略的思考と迅速な反応を楽しむプレイヤーにおすすめです。古典的なシューティングゲームの要素を楽しむ一方で、独自の挑戦を求めるプレイヤーには、このゲームのユニークなゲームデザインとレアな存在感が魅力的に映るでしょう。
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