1987年、ゲームセンターの薄暗い店内に響く電子音と、プレイヤーたちの熱気が渦巻いていました。新たに登場した『バミューダトライアングル』の筐体が、一際目を引きます。巨大な戦艦を操る独特のゲーム性と、ループレバーを駆使した操作感が、プレイヤーたちを未知の冒険へと誘っていました。
開発背景や技術的な挑戦
『バミューダトライアングル』は、旧SNK(新日本企画)によって開発された縦スクロールシューティングゲームです。1987年2月にアーケード向けに稼働を開始しました。本作の最大の特徴は、ループレバーと呼ばれる特殊な入力デバイスを採用した点です。ループレバーは、レバーを捻ることで自機の攻撃方向を自在に変更できる仕組みで、これによりプレイヤーは全方位への攻撃が可能となりました。当時のシューティングゲームは、固定方向への攻撃が主流でしたが、ループレバーの導入により、戦略的なプレイが求められるようになりました。この技術的な挑戦は、SNKが過去に手掛けた『T.A.N.K.』や『怒』といった作品でも見られ、本作では空中戦艦という大きな自機を操作する新たな試みがなされています。
プレイ体験
プレイヤーは、時空戦艦「ZIG」を操り、時代を遡りながら未知の敵と戦います。自機は他のシューティングゲームと比べて非常に大きく、回避行動よりもループレバーを駆使した積極的な攻撃が求められます。ゲーム中、エネルギーアイテムを取得することで自機がパワーアップし、形態が変化します。被弾するとパワーダウンし、最終的には撃墜されてしまいます。ステージは全9エリアで構成され、クリアするごとにさらに過去の時代へと進んでいきます。各ステージの最後には要塞的なボスが待ち受けており、プレイヤーの腕前が試されます。
初期の評価と現在の再評価
稼働当初、『バミューダトライアングル』はその独特な操作性とゲーム性から注目を集めました。しかし、自機の大きさやゲームバランスの大味さから、インカム(アーケードゲームとしての収益)は芳しくなかったとされています。近年では、レトロゲームの再評価が進む中で、本作も再び注目を浴びています。特に、ループレバーを用いた独自の操作性や、時代を遡るという斬新な設定が評価されています。また、2011年にPSP用ソフト『SNKアーケードクラシックスゼロ』に収録されたことで、再びプレイする機会が増えました。
他ジャンル・文化への影響
本作は、ループレバーを用いたシューティングゲームとして、後のゲームデザインに影響を与えました。SNKは他にも『怒』シリーズなどでループレバーを採用しており、これらの作品はシューティングゲームの多様な操作性を追求する上での先駆けとなりました。
リメイクでの進化
現代にリメイクされる場合、ループレバーの操作性をどのように再現するかが課題となります。現行のゲームコントローラーで直感的な操作を実現するためには、アナログスティックやジャイロセンサーを活用した新たな操作方法の導入が考えられます。また、グラフィックの高解像度化や、オンライン協力プレイの追加など、現代のゲーム環境に合わせた進化が期待されます。
まとめ
『バミューダトライアングル』は、SNKが1987年にリリースした独特な操作性を持つ縦スクロールシューティングゲームです。ループレバーを駆使した全方位攻撃や、時代を遡る斬新なステージ構成が特徴です。稼働当初は評価が分かれましたが、現在ではレトロゲームとして再評価されています。リメイクの際には、操作性の再現や現代的な要素の追加が期待されます。
攻略
プレイヤーは自機(時空戦艦)を操作し、敵を撃破しながら9つのエリアをクリアしていくことです。各エリアは異なる時代を舞台にしており、エリアをクリアすることでさらに過去の時代へと進んでいきます。途中でパワーアップを集めて戦闘機を強化し、各エリアのボスを倒すことで次のエリアに進むことができます。すべてのエリアをクリアし、未知のエイリアンから歴史を守ることがプレイヤーの最終の目的となります。
ストーリー設定
未確認のエイリアンが人類の歴史に侵入し始めています。現代の次元で唯一の勝利だった「SYD」の戦いに勝利したものの、プレイヤーたちは敗北を悟ります。この混乱の時代に、6台のプロトタイプZIG(時空戦艦)が発進命令を受けますが、全てが爆発してしまいます。戻る方法はなく、プレーヤーは時空戦艦「ZIG」を操り、過去からさらに過去へと戦いの舞台を移しながら、エイリアンたちと戦い、歴史の侵入を防ぐことが目的となります。
操作方法
操作方法は、特殊なループレバーと2つのボタンを使用します。ループレバーは、自機の移動や砲台の方向をコントロールするために使用されます。このループレバーは、前後左右斜めだけでなく、多様な操作が可能です。一方、2つのボタンはそれぞれ異なる目的で使用されます。1つ目のボタン(アタックボタン)は、自機の攻撃を行うために押します。2つ目のボタンは、フォーメーションの選択に使用します。
ステージ構成
全9エリアから構成されており、プレイヤーはエリアをクリアすることで過去の時代に進んでいきます。具体的には、1エリア目をクリアすると2448年に進み、2エリア目をクリアすると2133年に進みます。同様に、3エリア目クリアで1941年、4エリア目クリアで1749年、5エリア目クリアで1557年、6エリア目クリアで1365年、7エリア目クリアで1173年、8エリア目クリアで981年、最後に9エリア目をクリアすると789年に到達します。各ステージでは、その時代に応じた異なる背景や敵が登場し、プレーヤーはタイムトラベルしながら戦いを繰り広げます。
エンディング
全9エリアをクリアすると、画面に英語でメッセージが表示されます。このメッセージは、プレーヤーの素晴らしいプレーを称え、ゲームが終了したことを伝えるものです。
CONGRATULATIONS!!YOU BROKE THROUGH EVERY AREA.IT’S PERFECT PLAY AND GAME IS OVER.THANK YOU !!
おめでとうございます!すべてのエリアを突破しました。完璧なプレイで、ゲームは終了です。ありがとうございました!
© 1987 SNK CORPORATION