アーケード版『Basketball』の革新!トラックボール操作の元祖スポーツゲーム

バスケットボール

1979年、アーケードゲームセンターの片隅で、ひときわ目を引く筐体がありました。プレイヤーたちは大きなトラックボールを操作し、コート上の選手を自在に動かしていました。そのゲームこそが、アタリ社の『Basketball』でした。

開発背景や技術的な挑戦

『Basketball』は、1979年5月にアタリ社からリリースされました。特徴的なのは、プレイヤーの移動にトラックボールを使用した初のバスケットボールゲームであったことです。また、斜めから見たサイドビューを採用し、後のバスケットボールゲームの視点の標準となりました。これらの技術的革新により、プレイヤーはより直感的でリアルな操作感を得ることができました。

プレイ体験

ゲームは1対1の形式で行われ、プレイヤーはトラックボールで選手を操作し、シュートボタンでタイミングを計って得点を狙います。相手のシュートをブロックしたり、ドリブル中にボールを奪ったりと、シンプルながらも戦略性のあるプレイが求められました。特に、シュート時のボタンの押し加減で腕の高さを調整する操作は、プレイヤーの技術を試す要素として好評でした。

初期の評価と現在の再評価

リリース当初、ゲーム誌『Cashbox』は『Basketball』のスピーディーなアクションとリアルなアニメーションを高く評価しました。また、1979年の『Play Meter』誌のトップ10アーケードゲームランキングにも数ヶ月間ランクインするなど、高い人気を博しました。現在でも、初期のスポーツゲームとして、その革新性と影響力が再評価されています。

他ジャンル・文化への影響

『Basketball』は、アーケードゲームにおけるスポーツゲームの可能性を示しました。トラックボールの導入や視点の工夫は、後のスポーツゲーム開発に大きな影響を与え、リアルな操作感や視覚表現の追求が進むきっかけとなりました。

リメイクでの進化

現代にリメイクされるとすれば、オンライン対戦や高解像度のグラフィック、さらに多彩なプレイモードの追加が考えられます。しかし、オリジナルのシンプルさと直感的な操作性は維持し、当時の魅力を再現することが重要でしょう。

まとめ

アタリ社の『Basketball』は、1979年に登場した革新的なアーケードゲームであり、トラックボールを用いた操作や新しい視点の導入で、スポーツゲームの未来を切り開きました。そのシンプルながらも奥深いゲーム性は、多くのプレイヤーに愛され、現在でもその影響力は色褪せていません。

© 1979 Atari, Inc.