『アテナ』は、1986年7月にSNKより発売されたビデオゲームであり、同ゲームの主人公の名前でもあります。本作はアイテム取得による成長要素を含んだアクションRPGで、アテナ姫を操作して敵を倒し、アイテムを取得してキャラクターを強化しながら各面のボスおよび最終ボスの打倒を目指します。全8面構成で、2人交互プレイが可能です。
『アテナ』とは
『アテナ』は、1986年にアーケードゲームとしてリリースされた、成長要素を含んだアクションRPGです。主人公アテナ姫は、見た目どおりの丸腰でゲームを開始し、ジャンプ性能も貧弱で初期攻撃はリーチの短いキック攻撃のみであるため、非常に弱い状態からスタートします。
ゲーム内容
プレイヤーの目的は、アテナ姫を操作して敵を倒しながらアイテムを取得し、キャラクターを強化して各面のボスおよび最終ボスを打倒することです。ゲームメニューは、8方向レバーとジャンプボタン・バトルボタンを使用してキャラクターを操作し、アイテムを収集して装備を強化することが中心となります。全8面構成で、2人交互プレイが可能であり、ダメージを受けてライフが0になるか、制限時間が0になるとミスとなります。ミス後はステージ冒頭もしくは中間地点から再開し、ゲームオーバー後は第1ステージから再開となります。
ストーリー設定
『アテナ』には、ストーリー設定が2つあります。
まず、1つ目の設定は、アテナ姫が幻想界と呼ばれる不思議な世界に迷い込んでしまうというものです。この設定では、アテナ姫は元の平和な世界に帰るために、幻想界での冒険に挑むことになります。幻想界は、多種多様なモンスターが生息する危険な場所で、アテナ姫はその中で生き残るために弱い魔物から武器や金を強奪し、自身を強化していきます。この冒険の中で、アテナ姫は8つの異なる世界を旅し、それぞれを支配する強大な魔物たちを倒さなければなりません。このストーリーは、プレイヤーにアテナ姫の成長と試練を強調し、困難を乗り越えていく過程を描いています。
次に、2つ目の設定では、ビクトリー国の王女アテナが、退屈な城の生活に飽きて冒険に出るというものです。この設定では、アテナ姫は祖先が倒し封印した魔王ダンテの存在を思い出し、ダンテが封印された世界「幻想界」への扉を開いて冒険を始めます。扉を開けると、大穴に落下して衣服を失いほとんど裸の状態になってしまいますが、アテナ姫の冒険心は衰えず、現地で武具を調達して魔王ダンテの討伐を目指します。このストーリーは、アテナ姫の大胆で冒険好きな性格を強調し、彼女の成長と決意を描いています。王女アテナは、戦いを通じて自身の力を証明し、祖先の遺産を受け継ぎながら、ダンテの手下たちを倒していきます。
どちらの設定でも、アテナ姫は幻想界という異世界での試練に立ち向かい、成長していく姿が描かれています。プレイヤーはアテナ姫を操作して、多種多様な敵を倒し、隠されたアイテムを見つけて装備を強化しながら、冒険を進めていきます。幻想界には、森の世界、洞窟の世界、海の世界、空の世界、氷の世界、地獄の世界、迷宮の世界、そして最後の世界といった8つの異なるステージが存在し、それぞれのステージには特徴的なボスが待ち受けています。これらのボスを倒すことで、プレイヤーは次のステージへ進むことができます。
アテナ姫
『アテナ』の主人公です。ビクトリー王国の王女であり、好奇心旺盛で冒険好きな性格を持ちます。退屈な城の生活に飽きたアテナ姫は、かつて先祖が倒し封印した魔王ダンテの存在を思い出し、ダンテが封印された世界「幻想界」への扉を開いて冒険を開始します。扉を開けた際に大穴に落ちてしまい、衣服を失うという状況に陥りますが、アテナ姫の冒険心は衰えず、現地で武具やアイテムを調達して戦い続けます。
アテナ姫は、続編『サイコソルジャー』や『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズに登場する麻宮アテナの先祖であり、彼女の持つサイコパワーのルーツとなった人物です。アテナ姫は、多種多様な敵を倒しながら成長し、武具を強化して強大なボスたちと戦うことが求められます。プレイヤーは、アテナ姫を操作して、幻想界の8つの異なるステージを進み、最終的には帝王ダンテの討伐を目指します。彼女の大胆で冒険心に満ちた性格は、多くのプレイヤーに愛され続けています。
守護神ティターン
『アテナ』のゲーム内で登場する守護神ティターンは、迷宮の世界に囚われている女神です。ティターンは、プレイヤーが迷宮の世界を探索する過程で遭遇する重要なキャラクターです。彼女に到達すると、専用のBGMが流れ始め、ティターンは姿を現します。そして、ゲームを進めるために必要不可欠なアイテムをプレイヤーに授けます。このアイテムはステージクリアに必須であり、ティターンとの出会いがゲームの進行において大変重要です。ただし、ティターンに対して攻撃を加えると、彼女は全ての装備を剥奪するマイナスアイテムを落とし、姿を消してしまいます。このため、プレイヤーはティターンを大切に扱う必要があります。ティターンの存在は、単なる敵や障害物とは異なり、ゲーム内での戦略と物語の両方に深く関わっているため、彼女の扱いには注意が必要です。
ゲームシステム
『アテナ』のゲームシステムは、8方向レバーとジャンプボタン・バトルボタンを使用してアテナ姫を操作し、アイテムを収集して装備を強化することが中心となります。落下穴はないが、罠の穴に落ちると全てのアイテムを失いスタート地点に戻されます。
操作方法
『アテナ』の操作方法は、8方向レバーと2つのボタン(ジャンプボタン、バトルボタン)を使用してアテナ姫を操作します。ゲーム開始時点ではアテナ姫は丸腰であり、ジャンプ性能も貧弱で、初期攻撃はリーチの短いキック攻撃のみです。フィールド上の岩壁のブロックに隠された装備アイテムを取得して装備のランクを上げ、キャラクターを強化することで戦いを有利に進めることができます。装備の強化は、同一系統の装備アイテムのランクが上のものを取るか、強化用のアイテムを取ることで行います。ただし、新しい装備を取得すると古い装備は消滅するため、装備の保持および任意変更はできません。また、本作には落下穴はありませんが、全ての所持アイテムを剥奪された上でスタート地点に強制送還される罠の穴が存在します。ダメージを受けてライフが0になるか、制限時間が0になるとミスとなり、残機が0になるとゲームオーバーとなります。ミス後はステージ冒頭もしくは中間地点から再開し、ゲームオーバー後は第1ステージから再開します。
装備システム
『アテナ』の装備システムは、フィールド上に存在する破壊可能な岩壁のブロックに隠されたアイテムを取得することで行います。装備アイテムには武器、防具、特殊アイテムなどがあり、それぞれがキャラクターの能力を向上させます。装備の強化は、同一系統の装備アイテムのランクが上のものを取るか、強化用のアイテムを取ることで行われます。ただし、ランクの上下にかかわらず、新しい装備を取得すると古い装備は消滅します。強力な装備を揃えることで、より困難な敵やボスに立ち向かうことができるようになります。また、本作には落下穴はないものの、罠の穴に落ちると全ての所持アイテムを剥奪された上でスタート地点に強制送還されるため、注意が必要です。
ステージ構成
『アテナ』のステージ構成は全部で8つの異なる世界で構成されています。第1ステージは木々が生い茂る「森の世界」、第2ステージは海へとつながる「洞窟の世界」、第3ステージは地上から海底へと進む「海の世界」、第4ステージは山岳を舞台に空中を進む「空の世界」、第5ステージは氷に包まれた「氷の世界」、第6ステージはダンテが作り出した「地獄の世界」、第7ステージはティターンが捕らわれている「迷宮の世界」、そして最終ステージは「最後の世界」で、今までのボスが再登場するボスラッシュの先に帝王ダンテが待ち受けています。
ステージ番号 | 世界観 | 概要 |
---|---|---|
1 | 森の世界 | 木々が生い茂る大森林 |
2 | 洞窟の世界 | 海へとつながる鍾乳洞 |
3 | 海の世界 | 地上から海底へと進む |
4 | 空の世界 | 山岳を舞台に空中を進む |
5 | 氷の世界 | 氷に包まれた世界 |
6 | 地獄の世界 | ダンテが作り出した世界 |
7 | 迷宮の世界 | ティターンが捕らわれている |
8 | 最後の世界 | ボスラッシュの先に帝王ダンテが待ち受ける |
敵キャラクター
『アテナ』の敵キャラクターは、多様な形態と攻撃パターンを持つ個性的な存在です。森の世界の巨木モンスター「ハマドリュアス」、洞窟の世界の石像モンスター「ゴーレム」、海の世界の巨大タコ「ネプチェーン」、空の世界の三つ首ドラゴン「キマイラ」、氷の世界の一つ目モンスター「グリュプス」、地獄の世界の姿を消す「マドー」、そして最終ボスである「帝王ダンテ」が主要な敵です。
ステージ | ボス | 概要 |
---|---|---|
森の世界 | ハマドリュアス | 巨木の姿をしたモンスター。枝の触手を振り回し、炎を吐き出す。 |
洞窟の世界 | ゴーレム | 石像の姿をしたモンスター。両手をロケットパンチのように飛ばし、突進攻撃。 |
海の世界 | ネプチェーン | 巨大なタコの姿のモンスター。炎を吐く攻撃パターンはハマドリュアスと同じ。 |
空の世界 | キマイラ | 三つ首のドラゴン。上下に飛びながら炎を吐いて攻撃。 |
氷の世界 | グリュプス | 一つ目のモンスター。弾をばら撒く攻撃。 |
地獄の世界 | マドー | 一つ目のモンスター。自在に姿を消しながら弾を放つ。不死身で特定のアイテムがないと倒せない。 |
最後の世界 | 帝王ダンテ | 獣の下半身と三つの頭を持つ支配者。剣を振って弾を放ち、両腕を破壊されると頭部を分離させて攻撃。 |
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1986 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | アクション |
プレー人数 | 1 – 2人(交互プレイ) |
メーカー | SNK |
開発会社 | SNK |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | |
販売数 | |
受賞歴 |
関連タイトル
このゲームの関連タイトルです。
評価
『アテナ』は、明るくポップなファンタジー世界観と個性的なキャラクターで、多くのゲーマーの注目を集めた作品です。特に、アテナ姫のビジュアルやキャラクター性が強く、当時のゲーマーに強い印象を残しました。ビジュアルと共に、コミカルでファンタジーな世界観にマッチしたBGMも高評価を受けています。やりこみ要素が豊富で、装備の組み合わせ次第で難易度が大きく変化するため、やり応えのある作品と評価されています。
一方で、操作性の難しさが指摘されており、ジャンプや移動の制限が多く、思い通りに進行するのが難しいと感じるプレイヤーもいます。特に、ジャンプ性能が貧弱で、敵の攻撃を回避するのが困難です。さらに、敵の機動性が高く、自機の性能と比べて対処が難しい状況が多い点もネガティブな評価となっています。敵がすぐに湧き出る仕様や遠距離攻撃を連発する敵の存在もストレスの要因です。また、画面スクロールの仕様に関しても、右スクロールと左スクロールの仕様が異なるため、不意に敵と接触しやすいと批判されています。
ポジティブな評価は、全体的に約60%です。ビジュアルやキャラクター性、グラフィックとBGMの美しさ、やりこみ要素の豊富さが高く評価されています。ネガティブな評価は、全体的に約40%で、操作性の難しさ、敵の動きと配置、画面スクロールの仕様が主な要因です。
『アテナ』は、やりこみ要素が好きなプレイヤー、ビジュアルやキャラクターに魅力を感じるプレイヤー、挑戦的なゲームプレイを好むプレイヤーに特におすすめです。独特のビジュアルや世界観、やりこみ要素が豊富な点で高く評価される一方、操作性や敵の配置に関する難易度がプレイヤーを選ぶ要素となっています。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。