『ドンキーコング3』は、1983年に任天堂によって開発・発売されたアーケードゲームです。従来のドンキーコングシリーズとは異なり、主人公がマリオからスタンレーという害虫駆除業者に変更されています。
『ドンキーコング3』とは
『ドンキーコング3』は、スタンレーがドンキーコングとさまざまな昆虫たちを相手に戦います。このゲームは、ドンキーコングシリーズの3作目として、リリースされました。
ゲーム内容
このゲームでは、プレイヤーはスタンレーを操作し、ドンキーコングと昆虫たちから植物を守ります。スタンレーは殺虫スプレーを使ってドンキーコングを上方に押し上げ、昆虫たちを倒します。ゲームは3つのレベルがあり、これらは一定の順序で繰り返されます。プレイヤーは昆虫たちによって持ち去られる花を守ることも必要です。
ストーリー設定
ゲームの舞台はスタンレーの温室ガーデンで、彼はドンキーコングの暴れる行動から花を守るために戦います。ドンキーコングが昆虫たちをかき乱し、それによって花が破壊される恐れがあります。
キャラクター | 概要 |
---|---|
スタンリー(主人公) | 茶色でストレートの髪と、マリオに似た大きな団子鼻が特徴ですが、髭はありません。服装は帽子を除きマリオやルイージとほぼ同じで、長袖シャツにオーバーオールです。筺体やパッケージのイラストではシャツは水色、オーバーオールは赤ですが、アーケード版では紺色のシャツに赤のオーバーオール、ファミコン版では白のシャツに紺色のオーバーオールです。 |
ドンキーコング(悪役) | 左右2本のロープにぶら下がり、蜂や虫を呼び出します。時間経過とともに徐々に降下し、蔓の最下部に到達すると地面に飛び降りてミスになります。スプレーで最上部まで押し上げるか、一定数の虫を退治するとクリアとなります。 |
バズビー | 最も基本的な敵キャラです。巣から飛び出して花を持ち去ろうとし、槍を投げるものもいます。花を持ち去り画面外に消えるとパワーアップし、ドンキーの周辺を回った後、高速で体当たりしてきます。8面以降で姿が変化します。 |
ベスピー | 2発のスプレーを当てないと倒せない敵で、パワースプレーでは1発です。最初は黄色ですが、1発当てると青く変わります。残骸に当たるとミスになりますが、花は持ち去りません。 |
クリーピー | 普通のスプレーでは倒せませんが、木のツタを這う時は退散させることができます。地上に降りると気絶してスプレーを吸収し、特に2面ではドンキーへの攻撃が困難になります。パワースプレーで倒せます。 |
アタッカー | 蚊を模した敵キャラで、小さく円を描いて飛びます。スタンリーと平行になると高速で横飛びして体当たりしてきます。12面以降で姿が茶色に変わりますが、花は持ち去りません。 |
蛾 | 15面以降に登場します。行動パターンは子蜂と同じで、花を持ち去ります。 |
ゲームシステム
プレイヤーがスタンリーを操作し、植物園でドンキーコングや虫たちと戦うシューティングゲームです。スタンリーは殺虫剤を使ってこれらの敵を撃退します。蜂がステージ下部に到達すると花を抜き取り、巣へ持ち去ろうとします。プレイヤーは殺虫剤でこれらの虫を倒し、花を守る必要があります。花を守りきると、ステージクリア時にボーナスが得られます。ステージは、ドンキーコングを上方へ押し上げるか、特定の数の虫を全て退治することでクリアとなります。しかし、プレイヤーが虫に接触したり、虫が放つ槍や破片に当たったりするとミスとなります。また、ドンキーコングが最下部まで到達して地面に着地するか、椰子の実に当たるとミスとなります。ただし、花がすべて持ち去られてもミスにはなりません。タイムアウトになると左右からロープを食べる虫が現れ、ドンキーコングが下に落ちるまで綱を食べ続けます。ゲームには「パワースプレー」という強力な殺虫剤が用意されており、これを使うとドンキーコングを迅速に撃退することができます。パワースプレーはステージ上にひとつだけ存在し、ドンキーコングがそれに触れると地面に落ちてきます。プレイヤーはパワースプレーをいつ取るかを選べ、一度取らなくてもステージクリアやミスをするまで地面に残り続けます。
操作方法
操作方法は、4方向レバーとボタンを使用します。スタンレーは画面内を上下左右に移動し、ジャンプとスプレーの発射で昆虫やドンキーコングを撃退します。スーパースプレーが登場すると、ドンキーコングをより速く上方に押し上げることができます。
ステージ構成
『ドンキーコング3』のアーケード版におけるステージ構成は、合計で3つの異なるパターンの面があります。1面は標準的な4段構成で、最も基本的な形となっています。2面は中央部に穴が開いており、その穴のために中央から直接上方へのジャンプでは最上段に到達できません。このため、プレイヤーは迂回する必要があります。3面は段数が1段減り、3段のみとなっていますが、その代わりに水平に張られた4本のツタに幼虫がぶら下がり、プレイヤーの動きを妨害します。
初めてゲームを開始した際、ステージの進行は1面、3面、1面、2面、3面という順序で進みます。この初期の進行後、ゲームは1面、2面、3面という順で繰り返し進行します。さらに特筆すべきは、159面から256面(または0面とも呼ばれます)までの間、ずっと1面のパターンが続きます。この0面をクリアすると、再び最初の1面、3面、1面、2面、3面という進行パターンに戻ります。
得点
敵を撃滅したり、ステージをクリアしたりすることで得点を獲得できます。
© 1983 Nintendo
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1983 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1-2人 |
メーカー | 任天堂 |
開発会社 | 任天堂開発第一部 |
プロデューサー | 横井軍平 |
ディレクター | 宮本茂 |
シナリオ | |
グラフィック | 坂本賀勇 |
サウンド | 田中宏和 |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『ドンキーコング3』はシューティングゲームとしての側面を持ち、従来のシリーズとは異なります。プレイヤーはスタンリーを操作し、ドンキーコングやさまざまな虫から植物を守るために戦います。この変化は、一部の批評家からはシリーズの伝統からの逸脱と見なされ、評価は分かれています。また、スタンリーの行動の制限が挙げられ、攻略要素が不足していると指摘されています。特に、スタンリーが直接上向きにしか撃てないことが、楽しさを損なう主要な要因とされています。総合すると、『ドンキーコング3』はシリーズの伝統的なファンにとっては物足りない部分があるかもしれませんが、シューティングゲームが好きで、高得点を目指すことに喜びを感じるプレイヤーにとっては魅力的な作品である可能性があります。シンプルでダイレクトなゲームプレイを好むプレイヤーや、レトロゲームの独特な魅力を求める方におすすめです。
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