軽快なサウンド『マッピー』

『マッピー』

『マッピー』は、アーケード向けのアクションゲームです。1983年、ナムコが発売しました。

『マッピー』とは

ニャームコたちに捕まらないよう、盗まれた品物を集めます。全部取るとラウンドクリアです。敵に捕まったり、床や床下に落ちるとマッピーを1人失います。全部失うとゲームオーバーです。縦通路でのジャンプ中や落下中は敵に触れても平気ですが、一定時間たつと出現するご先祖様だけは、どんなときでもミスになります。なお、マッピーは一定のスコアで1UPします。

ゲーム内容

プレーヤーは自機(マッピー)を操作して、屋敷の中にある盗品を回収します。点在するドアはボタンで開閉が可能。赤色のドアは、開くと敵を巻き込むビームを発信。多くの敵を巻き込むと高得点を獲得できます。

操作方法

登場キャラクター

マッピーに登場するキャラクターたちを紹介します。

キャラクター特徴
マッピー自機。左右に移動が可能。また、フィールド内のドアを自由に開閉もできる。ニャームコ達に触れたり、穴に落ちるとミスになる。
ミューキーズ敵。各ラウンドに3匹以上が出現。マッピーの後を追いかけてくる。後半になると追撃速度がアップ。
ニャームコ敵。決まったルートを移動。途中にターゲットがあった場合、その後ろに隠れる習性がある。この時にターゲットを取ると、ボーナス得点の1,000点が加算。
ハリー一定時間が経過すると出現。ミューキーズが2匹増え、敵がスピードアップ。
ご先祖様長時間プレー防止キャラクター。「ハリー」出現後、さらに時間が経過すると出現する無敵キャラクター。トランポリンで跳ねている最中でも触れるとミス。

ゲーム画面

番号名称
自機(マッピー)
ニャームコ
ミューキー
ターゲット
ドア
パワードア
ベル
残機
ラウンド数
1Pスコア
ハイスコア
落とし穴

ドア

フィールドの至るところにあります。マッピーは進行方向のドアを、ボタンを押すことにより開閉できます。敵がドアにさしかかった時にドアを開ける(または開いているドアを閉める)と、敵を弾き飛ばすことが可能。敵が閉まっているドアを開けることもあります。

パワードア

ドアの厚みがあり光っているドア。開けることにより「マイクロウェーブ」がでます。敵を巻き込んで画面外に押し出すことが可能です。押し出した敵の数によって得点が変わります。ニャームコを一緒に押し出すと、得点が倍になります。

トランポリン

屋敷の中に必ずあります。トランポリンで跳ねている間は、敵キャラクターに触れてもミスになりません。トランポリンは跳ねるごとに「緑→青→黄→赤」の順に色が変化。赤になった上に着地すると破れてミスとなります。途中で通路に着地するとトランポリンの色は緑に戻ります。

ベル

屋敷の左右に設置してあります。マッピーがベルに触れると落下。そのベルが敵に当たると気絶します。ミューキーズを気絶させると300点、ニャームコなら1,000点を獲得できます。

落とし穴

ラウンド12以降で登場。落とし穴の上をマッピーが通過すると穴が開き、一定時間が経過すると閉じる仕組みです。穴に落ちた敵は気絶します。マッピーが落ちた場合にはミスになります。

ターゲット

ニャームコたちが盗んだもの。同じものを連続して回収すると得点が2倍、3倍にアップします。ニャームコがターゲットの裏に隠れているときに取ると1,000点が加算。

ターゲット得点
ラジカセ100
テレビ200
マイコン300
モナリザ400
金庫500

ラウンド構成

全16ラウンドが1セットのループ仕様です。ただし、ラウンド17以降は敵の数とスピードが増し、「HURRY」出現までの時間が短くなっています。

ROUNDミューキーズ数備考
13
23
30ボーナス
44
54
64
70ボーナス
85ベルあり
95ベルあり
105ベルあり
110ボーナス
126
136
146
150ボーナス
167

ボーナスラウンドは制限時間内に画面内のすべての赤い風船を割って高得点を狙います。制限時間内にすべての風船を割るためには、割る順番がポイントになります。また、トランポリンを速く破るために壁ジャンプのテクニックが必要です「。

得点

マッピーで敵を撃退したときに獲得できる得点についてまとめました。パワードアを使って敵を巻き込んだときの得点は下表の通りです。

敵の数得点得点(ニャームコ付)
1200400
2400800
38001,600
41,2002,400
51,6003,200
62,0004,000
73,0006,000
84,0008,000
95,00010,000

ラウンド8以降に登場するベルを落としたときの得点は下表です。得点は一律です。

キャラクター得点
ニャームコ1,000
ミューキー300

攻略

  • ドアの使い方が重要
  • 落とし穴の時限発火
  • 移動はドアがある通路を利用
  • トランポリン滞在中は移動方向被りに注意
  • 後半は、高得点を無視してクリア重視

ドアの使い方

ドアを使って敵を撃退する場合、ドアのノブがある側・ない側のどちらか自機を置いて開閉をすると敵を巻き込んで、気絶させたることができます。自機がドアのノブ側にいると自機方向に開き、ノブの反対側にいるときは自機の反対側に開きます。実生活における家のドアと同じ原理です。また、ドアが開閉の勢いで自機を飛ばすことでき、敵を体当たりで撃退こともできます。

落とし穴の時限発火

自機を落とし穴の途中まで移動したところで引き返すと、しばらくすると落とし穴が完成します。後半、トランポリン寄りに落とし穴がある場合に、敵に有効な罠になります。

ドアがある通路を移動

屋敷内を移動するときは、基本的にはドアがある通路を移動します。理由は、前述の通り、ドアの開閉によって敵を撃退することが可能だからです。

トランポリン滞在中の注意

トランポリン滞在中は、敵と重なってもミスになりません。ただし、注意点としてはジャンプ中に敵と重なっているときに通路に移ろうとすると、敵が一緒に同じ通路に移動してミスとなることがあります。ジャンプ中、敵と重なっているときは、しばらくトランポリンで飛び跳ねてタイミングをずらすことが安全です。

後半はクリア重視の立ち回り

ゲーム序盤は同じ盗品を連続して回収するなど高得点を獲得しやすいですが、後半は敵のスピードと数が増えるため高得点を狙うことは難しくなります。後半は、腕に自信がない限り、無理して盗品の高得点を狙わず、手早く盗品を回収していくことをおすすめします。

サウンド

『マッピー』の楽曲は、それぞれの場面に応じた特徴的なリズムとメロディで構成されています。

ゲームスタート時の楽曲

軽快なリズムが特徴的です。最初のフレーズは、階段状に音が上昇していくスケールで、冒険の始まりを感じさせるような高揚感を表現しています。次の部分では、リズムが強調され、勢いのあるメロディが展開されます。最後に、リズムが少し変化し、曲の終わりを示すようなフレーズが入ります。

メインの楽曲

非常に速いテンポで演奏されます。軽快でエネルギッシュなリズムが特徴的で、プレイヤーに緊張感と集中力を促します。各パートが対位法的に絡み合いながらも、統一感のあるメロディラインを形成しており、ゲームプレイの進行に伴ってメロディが展開される構成になっています。特に、リズムの変化やフレーズの繰り返しが効果的に用いられており、プレイヤーに対して常に高い緊張感を与える一方で、メロディ自体はキャッチーで耳に残りやすいです。

ボーナスラウンド時の楽曲

テンポは速めであり、ボーナスラウンドの緊張感とスリルを強調しています。楽曲は4/4拍子で、エネルギッシュでリズミカルなメロディが特徴です。各パートが対位法的に絡み合いながらも、全体として調和の取れた構成を形成しています。特に、上昇するスケールが頻繁に使われており、プレイヤーがボーナスを獲得する期待感を高める効果があります。曲の繰り返し部分では、メロディラインが徐々に展開し、変化を加えることで、単調さを避けつつプレイヤーの集中力を維持させる工夫がされています。

ゲームオーバー時の楽曲

非常に速いテンポで流れます。3/8拍子で、リズミカルかつ短いフレーズが特徴的です。メロディ自体は軽快でありながら、ゲームオーバーというシーンに相応しい、やや切なさや焦燥感が感じられる構成になっています。

ネームエントリー時の楽曲

適度なテンポで演奏され、4/4拍子で、全体的に軽快でメロディアスなリズムが特徴です。各パートがシンプルなメロディラインを持ちつつも、重層的なハーモニーを形成しており、ネームエントリーという場面にふさわしい、落ち着きと満足感を与える構成になっています。また、楽曲の中盤では音階が上下するパターンが繰り返され、画面上で名前を入力する際のプレイヤーの動作に寄り添うような感覚を生み出しています。終盤にかけてメロディが徐々に収束し、音楽の終わりを予感させる流れが巧みに演出されています。

データ

このタイトルの基本情報です。

発売年1983
プラットフォームアーケード
ジャンルアクション
プレー人数1人/2人(交互)
メーカーナムコ
開発会社
プロデューサー
ディレクター
シナリオ
グラフィック
サウンド
販売数
受賞歴

評価

アーケード版『マッピー』は、1983年にナムコから発売されたクラシックなプラットフォーマーゲームで、警察ネズミの「マッピー」が泥棒猫たちから盗品を回収するというストーリーが展開されます。プレイヤーはマッピーを操作して、家の中に散らばった宝物を回収しつつ、猫たちをトランポリンで跳ねながら避けて進んでいきます。

『マッピー』は、独特のアーケード体験として評価されています。カジュアルなプレイヤーからもコアなファンからも楽しめる点が多く、特にその簡潔な操作と戦略的な要素が支持を集めています。また、当時の他のアーケードゲームと比べてユニークなキャラクターや設定も高く評価されています。特に日本ではアメリカ以上に人気を集め、多くの続編やリメイクも生まれました。

『マッピー』に対する評価のうち、約75%がポジティブです。プレイヤーから高く評価されているポイントとしては、操作がシンプルでありながらも戦略的な要素があり、リプレイ性が高いことが挙げられます。また、トランポリンを使ったアクションや、猫たちをうまく避けながら進むスリリングな展開が楽しめる点も魅力です。一方で、25%のネガティブな評価は、ゲームの難易度が高すぎることや、一部のラウンドで戦略が単調になることが原因とされています。難易度に関する不満は、特に後半のラウンドで敵の動きが早くなり、プレイヤーが対応しづらくなることから来ています。プレイヤーは、特に後半の難易度の調整や、より多様な戦略が求められる要素を追加してほしいと期待しています。また、一部のプレイヤーは、特定のラウンドでのループ感や単調さを改善することを望んでいます。

『マッピー』は、レトロアーケードゲームファンや、短時間で手軽にプレイできるカジュアルゲームを楽しみたい人に向いています。また、アクションゲームが得意で、素早い反応と戦略的な思考を求めるプレイヤーにもおすすめです。特にレトロなドット絵やシンプルなゲームプレイが好きな人にとっては、魅力的な体験を提供します。

評価要素と採点は次の通りです。総合得点84/100点。

  • ゲームプレイ体験(30/40点)
    ゲームプレイは非常にシンプルですが、トランポリンを使ったアクションと敵を避ける戦略が必要で、リプレイ性も高いです。しかし、後半のラウンドで難易度が急激に上がり、少し単調になる部分があります。
  • グラフィックスとビジュアル(18/20点)
    当時の技術において、ドット絵のキャラクターやカラフルな背景は非常に魅力的です。特に、可愛らしいマッピーと猫たちのアニメーションが目を引きます。
  • 音楽とサウンド(14/15点)
    『マッピー』のBGMは軽快で、ゲームのテンポを盛り上げます。効果音も直感的で、プレイヤーの行動に即した反応があり、没入感を高めています。
  • 技術的なパフォーマンス(9/10点)
    当時のアーケードゲームとして、処理落ちやバグが少なく、安定したゲーム体験を提供しています。
  • ユーザーインターフェース (UI) とユーザーエクスペリエンス (UX)(4/5点)
    UIはシンプルでわかりやすく、得点やライフが画面上に適切に表示されています。操作方法も直感的で、誰でもすぐに楽しめるデザインです。
  • 独自性と革新性(4/5点)
    他のゲームと比較して、トランポリンを使った独自のアクションと猫たちとの追いかけっこは、他にない新しい体験を提供しています。
  • 価値と満足度(5/5点)
    シンプルな操作性と戦略性が組み合わさったこのゲームは、何度もプレイしたくなる要素が詰まっており、満足度が非常に高いです。

分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。

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