『ストリートファイター』は、1987年にカプコンからリリースされた2D対戦型格闘ゲームです。このゲームは、感圧式ボタンを使用した独特の操作感と、充実したキャラクターラインナップが特徴です。
『ストリートファイター』とは
『ストリートファイター』は、独自の格闘スタイルと世界各国のキャラクターが登場することで知られています。プレイヤーは様々な技を駆使して対戦を楽しむことができます。
ゲーム内容
プレイヤーはリュウまたはケンを操作し、世界各地の強敵と対戦します。目的は「最強の格闘家」のタイトルを獲得することです。
ストーリー設定
幼い頃から多彩な格闘技を学んだリュウとケンは、最強を目指して戦いに挑む。彼らは友情とライバル心を胸に、世界中の強敵と対峙します。
ゲームシステム
初代のアーケード版は、特に感圧式ボタンを導入したことで注目を集めました。プレイヤーはボタンを押す強さに応じて、キャラクターが弱、中、強の攻撃を行います。これにより、戦略的かつダイナミックな戦いが可能となり、ゲームの深みを増しています。また、ゲームはラウンド制を採用しており、プレイヤーは一定の時間内で相手の体力ゲージを0にすることを目指します。体力が先になくなったプレイヤーの負けとなり、最終的に多くのラウンドを制したプレイヤーが勝者となります。試合は通常、3ラウンド制で進行し、2ラウンドを先取したプレイヤーが試合に勝つシステムです。
操作方法
初代ストリートファイターの筐体は「スタンドアップ」と「テーブル」の2つが存在しています。それぞれによって操作方法が異なります。
まず、スタンドアップ筐体版は、8方向レバーと「パンチ」と「キック」の2つのボタンを使用します。それぞれのボタンには圧力センサーが内蔵されており、ボタンを叩く強さによって技の強さが「弱」「中」「強」の3種類に分かれます。
次に、テーブル筐体版は、8方向レバーと「弱」「中」「強」パンチボタンと「弱」「中」「強」キックボタンの6つのボタンを使用します。
レバーの操作は共通で、上方向に倒すとジャンプができ、下方向に倒すとしゃがむ動作になります。また、レバーを背中方向に倒すことでガードが可能です。このガード機能を使うことで敵の攻撃を防ぐことができます。
必殺技
『ストリートファイター』では、各キャラクターに独自の「必殺技」が設定されています。例えばリュウやケンには「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」といった技があり、これらの技は特定のコマンド入力に成功すると使用できます。必殺技は通常の攻撃よりも大きなダメージを相手に与えることが可能で、戦況を一気に変える力を持っています。以下のコマンド表は、プレイヤーキャラクターが左側にいるときのものです。
必殺技 | コマンド |
---|---|
波動拳 | ↓↘→ + パンチ |
昇竜拳 | →↓↘ + パンチ |
竜巻旋風脚 | ↓↙← + キック |
対戦
対人戦では、他のプレイヤーが途中からゲームに参加する「乱入」システムも特徴的です。これにより、1人でプレイしている最中に突然新たな挑戦者が現れることがあり、ゲームの緊張感と楽しさを増しています。
ボーナスステージ
「瓦割り」「ブロック割り」「板割り」の3つの異なるボーナスステージが存在します。これらのステージは、プレイヤーがキャラクターを操作して、限られた時間内に瓦やブロック、板を破壊するという課題に挑むものです。成功すると、プレイヤーに追加ポイントが付与され、ゲームのスコアに加算できます。
キャラクター
『ストリートファイター』には個性豊かなキャラクターが登場します。主人公のリュウとケンは、それぞれ独自の格闘スタイルを持ち、全世界の強敵と対戦します。他にも忍者のゲキやボクサーのマイクなど、多様なバックグラウンドを持つキャラクターがプレイヤーを楽しませます。それぞれに特有の必殺技があり、戦略的な対戦が可能です。
リュウはプレイアブルキャラクターで、『ストリートファイター』シリーズの象徴的な存在です。彼は日本出身の若き格闘家で、世界中を旅しながらさまざまな格闘技を学んできました。その結果、独自の格闘スタイルを確立し、どんな相手にも対応できる高い戦闘能力を持っています。
リュウの技は「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」という三つの必殺技で広く知られています。これらの技はゲームを代表するものであり、特に「波動拳」は彼のシンボルとも言える技です。この技はエネルギー波を放つもので、遠距離からでも敵を攻撃することができます。「昇竜拳」は上昇しながらのパンチで、相手の攻撃を打ち破るのに有効です。また、「竜巻旋風脚」は複数の敵を同時に攻撃できる回転キックです。
リュウの戦闘スタイルはバランスが取れており、攻撃と防御の両方に優れています。彼のキャラクターは、初心者から上級者まで幅広いプレイヤーに対応できるよう設計されています。また、リュウは「真の格闘家」を目指すという哲学を持っており、彼の旅は自己啓発の旅でもあります。
プレイアブルキャラクターの拳(ケン)は、『ストリートファイター』シリーズにおいてリュウと並び称される主要なキャラクターです。アメリカ出身のケンは、豊富な財力を持つ家庭に育ち、幼少期から日本でリュウと共に同じ師から格闘技を学びました。そのため、彼の技の基本はリュウと非常に似ており、「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」といった必殺技を使いますが、それぞれに彼独自の派手なアレンジが加えられています。
ケンの格闘スタイルはリュウに比べてより攻撃的で、特に彼の昇竜拳は非常に強力で炎を帯びることが特徴です。この炎の昇竜拳は、彼の戦いのシンボルとも言える技であり、強烈なインパクトと視覚的な魅力を兼ね備えています。また、ケンは動きが素早く、ジャンプ力が高いため、空中での攻撃も得意です。
個性として、ケンは非常に情熱的で自信家な性格をしており、戦いにおいてもその性格が表れることが多いです。彼は競争心が強く、常に自分を試すことを好むため、リュウとの友情とライバル関係は彼の戦いにおける大きな動機付けとなっています。この二人の間の対決は、ゲーム内で見せ場の一つとされており、プレイヤーにとっても高いエンターテインメント価値があります。
烈(レツ)はCPU専用キャラクターであり、日本を代表するキャラクターの一人です。彼のバックグラウンドは非常にユニークで、元々は少林寺拳法の師範でしたが、私闘を繰り返したために破門された過去を持っています。この過去が彼の格闘スタイルにも反映されており、非常に攻撃的で直接的な戦い方をします。
烈の格闘スタイルは、素早い連続攻撃と強力な単発の打撃を組み合わせたものです。彼の動きは俊敏で、対戦相手に対して圧倒的なスピードで接近し、連続技で追い詰める戦術を得意としています。また、彼の防御技術も高く、相手の攻撃を巧みに避けながらカウンターを狙うことができます。
烈のキャラクター性は、彼の外見にも表れています。剃髪しており、僧のような衣装を着用している点が特徴的です。このスタイルは彼の過去と深く関連しており、少林寺での修行生活が彼の格闘技にも大きな影響を与えています。彼は戦闘中も非常に冷静であり、内面の落ち着きとは対照的に、戦闘時の動きは迅速かつ激しいです。
激(ゲキ)はCPU専用キャラクターで、『ストリートファイター』に登場する日本代表の忍者です。ゲキはプレイヤーが操作することはできませんが、彼の独特の戦闘スタイルと忍術技術は多くのプレイヤーに挑戦的な対戦を提供します。ゲキは覆面と青い忍者装束を身に着け、片手には鉤爪を装備しており、その外見からも彼の戦闘スタイルの特異性が伺えます。
ゲキの戦い方は、忍者特有の素早さと隠密性に重点を置いています。彼の攻撃は予測しにくく、瞬間的なスピードを活かした移動で相手を翻弄します。主な技には、遠距離から繰り出す手裏剣攻撃や、瞬時に位置を変えるテレポートがあり、これらを駆使して相手にプレッシャーをかけることができます。また、彼の攻撃は回避が困難で、対戦相手にとっては大きな脅威となることでしょう。
ゲキの背景には、忍術の達人としての誇りがあります。彼は自身の技術と忍術の強さを証明するために戦いを挑んでおり、その目的はただひたすらに技術の向上と真の強敵との戦いを求めることにあります。ゲキはまた、その神秘的な存在感と謎に満ちたバックストーリーで、ゲーム内で特別な位置を占めています。
ジョーはCPU専用キャラクターで、アメリカ合衆国ミズーリ州出身の格闘家です。彼の戦い方は西洋のマーシャルアーツに基づいており、特にキックボクシングの技術を活かしたアグレッシブなスタイルが特徴です。ジョーの技の中には、高速で繰り出される連続蹴りや強力なパンチが含まれており、彼の攻撃は非常にダイナミックで観客を惹きつける要素を持っています。
ジョーは競争心が非常に強く、自身の戦いを通じて常に限界を押し広げることを求めています。彼の性格は非常に直情径行で、戦いにおいてはその情熱が明確に表れます。また、ジョーは負けず嫌いであり、どんな困難な状況でも決して諦めることなく戦い続ける姿勢を持っています。
ゲーム内でジョーは、他のキャラクターと比べて特に身体能力が高く設定されており、その敏捷性と力強さを活かした戦術が可能です。彼の主要な技には、「ローリングソバット」という強烈な回転キックがあります。
マイクはCPU専用キャラクターで、『ストリートファイター』の中で独自のバックグラウンドを持つキャラクターです。彼はアメリカ合衆国オクラホマ州出身の元ボクサーで、その強力なパンチ技術は他のキャラクターと一線を画しています。マイクの戦い方は、ボクシングに基づいた技が中心で、非常にパワフルなストレートパンチやアッパーカットが特徴です。彼の攻撃はスピードとパワーのバランスが取れており、相手に対して圧倒的な打撃を与えることができます。
マイクのストーリーは、彼がボクシング界から追放された過去を持つという点でユニークです。彼は試合中に対戦相手を殺害してしまったため、スポーツ界からの永久追放という重いペナルティを受けています。この出来事が彼の人生に大きな影を落とし、『ストリートファイター』においてもその影響が感じられるキャラクターとなっています。マイクは戦闘中もその過去を乗り越えようとする強い意志を持っており、どんな強敵にも立ち向かう勇気を持っています。
李(リー)はCPU専用キャラクターです。彼は中国・香港出身の拳法家で、真の格闘家と認めた者としか戦わないこだわりを持っています。李の戦い方は、中国武術に基づいた流麗で技巧的な動きが特徴です。彼の技は、素早い足技と正確な打撃が融合した形で展開され、相手に隙を与えません。特に、彼の連続脚技は見る者を圧倒するほどの速さと正確さを持ち合わせており、これを受けた相手は大きなダメージを受けることになります。
李のキャラクターは、彼の冷静かつ計算された戦い方と対照的に、情熱的な戦闘スタイルを持つキャラクターとの対比でも魅力的です。彼は戦いにおいては非常に真剣で、常に相手の技を見極める高い洞察力を持っています。このため、李は予測が難しく、戦略的な思考を必要とするキャラクターとして位置づけられています。さらに、李は個性的なビジュアルも魅力の一つです。彼の伝統的な中国の拳士の装いと、戦いの中で見せる華麗な動きは、『ストリートファイター』の世界観を色濃く表現しています。彼の存在は、ゲーム内での多様性を象徴するものであり、プレイヤーにとって新鮮な挑戦を提供する要素となっています。
元(ゲン)は『ストリートファイター』のCPU専用キャラクターです。彼は中国代表の殺し屋として知られており、独自の暗殺拳を使います。元の戦い方は非常に独特で、彼の動きは速く、かつ予測が難しいため対戦相手にとっては大きな脅威となります。彼の技は一撃の威力が非常に高く、素早い連続攻撃で相手を圧倒することが可能です。また、元は生死をかけた真剣勝負を好むキャラクターで、彼の戦いは常に死と隣り合わせの緊張感に満ちています。
元の技の中には、特に彼の死に際の哲学を反映したものがあり、「生と死の境界で戦うこと」をコンセプトにしています。そのため、彼の戦い方は哲学的な深さも感じさせ、プレイヤーにはその背景に思いを馳せることもできます。彼の存在はゲーム内で特に謎多きキャラクターとして描かれており、その神秘的な雰囲気と合わせて、プレイヤーに深い印象を与えます。
バーディはCPU専用キャラクターで、『ストリートファイター』においてイギリス代表として登場します。バーディは大柄な体格を活かした戦闘スタイルが特徴で、パンクファッションに身を包んだ風貌が印象的です。彼の攻撃は力強く、接近戦での優位を確立するために設計されています。
イーグルはCPU専用キャラクターで、『ストリートファイター』に登場します。イギリス出身のキャラクターで、成金貴族の用心棒として描かれています。武器は2本の棍棒で、これを使った多彩な打撃技が特徴です。棍棒を使うことでリーチが長く、相手に対して一定の距離を保ちながら戦うことができます。
アドンはCPU専用キャラクターであり、タイ出身のムエタイ使いです。彼はこのゲームでサガットの一番弟子として登場し、ムエタイの技術を駆使した攻撃が特徴です。アドンの戦い方は非常に攻撃的で、彼の動きは素早く、敵に対しては容赦ない連続攻撃を行います。彼の代表的な技には、高速の蹴り技が多く、これにより対戦相手を圧倒することができます。
CPU専用キャラクターであるサガットは、『ストリートファイター』シリーズにおいて、タイ代表のムエタイ使いとして登場します。彼は長身で隻眼の戦士であり、その圧倒的なリーチと強力なキックが特徴です。サガットは元々はゲームのラストボスとして設定されており、プレイヤーが最後に挑む強敵として登場します。彼の技の中には「タイガーショット」と「タイガーアッパーカット」という二つの強力な必殺技があり、これらは遠距離および近距離での戦闘において非常に効果的です。
サガットはその後のシリーズでプレイアブルキャラクターとしても登場していますが、初代『ストリートファイター』ではその強大な存在感とともにプレイヤーの記憶に深く刻まれているキャラクターです。彼の戦い方とストーリーは、『ストリートファイター』シリーズの魅力の一端を形成しています。
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1987 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | 対戦格闘 |
プレー人数 | 1 – 2人 |
メーカー | カプコン |
開発会社 | カプコン第2企画室 |
プロデューサー | |
ディレクター | 西山隆志 |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | 坂口由洋 |
販売数 | |
受賞歴 |
評価
『ストリートファイター』のプレイヤー評価について、そのポジティブな評価とネガティブな評価のバランスを分析すると、全体的にはポジティブな意見が約70%、ネガティブな意見が約30%の割合で見られます。このゲームは対戦格闘ゲームとしての基本を確立し、操作性の革新や戦略性の深さを提供している点で高く評価されています。特に、複数のボタンを用いた攻撃システムや、必殺技といったゲームシステムの概念は、後の多くの格闘ゲームに影響を与えたとされています。
一方で、技の入力が非常にシビアであるという点は、プレイヤーにとって大きな挑戦となっており、これがゲームのネガティブな評価に繋がっています。また、一部の技が過剰に強力であるなど、ゲームバランスに問題があるとの指摘もあります。これらの問題点は、特に初心者やカジュアルプレイヤーにとってはフラストレーションの原因にもなり得るでしょう。
推奨する対象者としては、格闘ゲームの歴史に興味があるプレイヤーや、高い技術を要求されるゲームを楽しむことができる熟練したゲーマーが挙げられます。また、技を磨き、練習に励むことを厭わない根気強いプレイヤーにとっても、このゲームは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。『ストリートファイター』はその時代を象徴する作品として、ゲーム史において重要な位置を占めています。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。