『ダライアス2』は、1989年にタイトーから発売された横スクロールシューティングゲームです。前作『ダライアス』の続編として登場し、その特徴的な3画面構成を引き継ぎつつ、さらに多彩な武器システムやパワーアップアイテム、多様な敵キャラクターとボス戦がプレイヤーを待ち受けます。このゲームは、当時としては画期的なグラフィックとサウンドで多くのファンを魅了し、シューティングゲームの歴史にその名を刻みました。
『ダライアス2』とは
前作『ダライアス』の多画面筐体を引き継ぎつつ、新たな演出技法を多く取り入れた作品です。本作では、迫力あるラスタースクロールや音声演出、BGMと合わせたステージ展開などが特徴となっています。2種類の画面構成があり、4:3画角モニタを2つ使用した「2画面版」と3つ使用した「3画面版」が存在します。オリジナルは2画面版で、家庭用版の移植もこのバージョンを基準にしています。一方、3画面版は1画面分広い領域を持ち、プレーフィーリングに違いをもたらしています。音楽面では、タイトーの音楽チーム・ZUNTATAが担当し、特徴的なナレーションやサンプリングボイスを使用したBGMが、前衛的なZUNTATAサウンドを象徴しています。
ゲーム内容
プレイヤーは宇宙戦闘機を操作し、敵キャラクターとの戦いを繰り広げながらステージを進んでいきます。途中で現れるアイテムを取得することで、戦闘機の能力をアップグレードすることができます。また、各ステージには強力なボスキャラクターが存在し、これを倒すことで次のステージへと進むことができます。ゲームは全28ゾーンから成り立っており、Aゾーンから分岐する全7ステージをクリアするとゲームが終了します。ステージは太陽表面から始まり、水星、金星、月、地球、火星を経て、木星で最終決戦を迎えます。
ストーリー設定
かつてダライアス星は滅び、プロコとティアツトは惑星オルガで、新世界を築いた。数干年後、プロコとティアツトの子孫は怪電波をキャッチ。それがかつてのダライアス星人のSOSであることをつきとめ強力に改造されたシルバーホークに乗り太陽系に飛んだ。
ゲームシステム
プレイヤーはシルバーホークと呼ばれる宇宙戦闘機を操作し、多数の敵キャラクターと戦いながらステージを進んでいきます。特徴的なのは、ステージが分岐しており、プレイヤーの選択によって進むルートが変わります。また、敵キャラクターは海洋生物をモチーフにしており、各ステージの最後には巨大なボスキャラクターがプレイヤーを待ち構えています。ゲーム内でのアイテム取得によって、シルバーホークの攻撃力や防御力を強化することができ、その強化要素もゲームの戦略性を高めています。
操作方法
プレイヤーは、赤いシルバーホーク(1P)または青いシルバーホーク(2P)を操作し、敵を倒しながら進んでいきます。操作は8方向レバーでシルバーホークを動かし、2つのボタン(Aボタンでショット&レーザー、Bボタンでボム)を使用して攻撃を行います。
アイテム
プレイヤーはUFO型の小型ザコ編隊を全滅させることでアイテムを得ることができます。アイテムは勲章型で、前作とは異なり、敵弾を防ぐ効果はありません。アイテムには色ごとに異なる効果があり、赤はショットのパワーアップ、黄はレーザーのパワーアップ、緑はボムのパワーアップ、青はシールド(アーム)の展開や耐久力の増加、金は複合パワーアップを提供します。また、1UPアイテムも存在し、プレイヤーの残機を増やします。アイテムの動きは2画面版と3画面版で異なり、2画面版では下方向へ、3画面版では上方向へゆっくりと移動します。
アイテム | 効果 |
---|---|
赤(ショット) | ショットがパワーアップします。レベルが上がると、ショットの発射方向が増え、攻撃範囲が広がります。 |
黄(レーザー) | レーザーが使用可能になり、パワーアップすると発射されるレーザーの本数が増えます。 |
緑(ボム) | ボムがパワーアップし、地形を進む能力が向上します。最大レベルでは上方向にも発射されます。 |
青(アーム) | アーム(シールド)が展開され、耐久力が増します。アームは敵の攻撃から守ってくれます。 |
金(複合パワーアップ) | ショット、レーザー、ボムが同時に1段階パワーアップします。特定の条件下で出現します。 |
1UP | プレイヤーの残機が1機増えます。貴重なアイテムです。 |
ステージ
ステージ構成は、太陽系を舞台にしています。太陽表面をスタートとし、水星、金星、月、地球、火星を経て、最終的に木星で最終決戦を迎えます。各ステージは特定のボスキャラクターとの戦いを特徴としており、ボスキャラクターは海洋動物をモチーフにしています。また、ステージは分岐システムを持っており、プレイヤーの選択によって進むルートが変わります。
ステージ | ゾーン名 | 中ボス | BGM | ボスBGM | ボス |
---|---|---|---|---|---|
太陽 | A(コロナ上) | FIRE KING FOSSIL(シーラカンス) | OLGA BREEZE | HYPER STING(ハイパースティング) | |
水星 | B(水星地表) | GREEN CORONATUS(タツノオトシゴ) | MUSE VALLEY | BOSS 2 | ALLOY LANTERN(アロイランタン) |
水星 | B(水星地表) | GREEN CORONATUS(タツノオトシゴ) | MUSE VALLEY | BOSS 2 | STEEL SPINE(スチールスピン) |
水星 | C(宇宙洞窟) | GREEN CORONATUS(タツノオトシゴ) | MUSE VALLEY | BOSS 2 | ALLOY LANTERN(アロイランタン) |
水星 | B(水星地表) | GREEN CORONATUS(タツノオトシゴ) | MUSE VALLEY | BOSS 2 | KILLER HIGIA(キラーヒジア) |
金星 | D(宇宙空間) | FATTY GLUTTON(ピラニア) | JAMMING | WAR OH! | DRIOSAWM(ドリオサーム) |
金星 | E(金星ガス雲) | FATTY GLUTTON(ピラニア) | JAMMING | WAR OH! | DRIOSAWM(ドリオサーム) |
金星 | F(宇宙洞窟) | FATTY GLUTTON(ピラニア) | JAMMING | WAR OH! | DRIOSAWM(ドリオサーム) |
月 | G(月面地表) | CUTTLE FISH(イカ) | Cynthia | (無音) | RED CRAB(レッドクラブ) |
月 | H(月面基地) | CUTTLE FISH(イカ) | Cynthia | (無音) | RED CRAB(レッドクラブ) |
月 | I(月面洞窟) | CUTTLE FISH(イカ) | Cynthia | (無音) | RED CRAB(レッドクラブ) |
月 | J(月面基地) | CUTTLE FISH(イカ) | Cynthia | (無音) | RED CRAB(レッドクラブ) |
地球 | K(壊滅都市) | STRONG SHELL(ウミガメ) | Planet Blue | BOSS 2 | YAMATO |
地球 | M(壊滅都市) | STRONG SHELL(ウミガメ) | Planet Blue | BOSS 2 | YAMATO |
地球 | L(北極大陸) | STRONG SHELL(ウミガメ) | Planet Blue | BOSS 2 | LEADAIN(リーダイン) |
地球 | N(海中基地) | STRONG SHELL(ウミガメ) | Planet Blue | BOSS 2 | LEADAIN(リーダイン) |
地球 | O(海中基地) | STRONG SHELL(ウミガメ) | Planet Blue | BOSS 2 | LEADAIN(リーダイン) |
火星 | P(火星遺跡) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
火星 | Q(火星遺跡) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
火星 | R(火星遺跡) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
火星 | S(火山地帯) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
火星 | T(火星極冠) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
火星 | U(火星遺跡) | OCTOPUS(タコ) | To Nari | WAR OH! | GRAND OCTOPUS(グランドオクトパス) |
木星 | Z(木星地表) | CUTTLE FISH、STRONG SHELL | say PaPa | say PaPa | MOTHER HAWK(マザーホーク) |
木星 | V'(木星ガス雲) | STRONG SHELL、OCTOPUS | say PaPa | say PaPa | MOTHER HAWK(マザーホーク) |
木星 | W(木星上空) | FIRE KING FOSSIL、CUTTLE FISH | say PaPa | say PaPa | LITTLE STRIPES(リトルストライプ) |
木星 | X(木星ガス雲) | GREEN CORONATUS | say PaPa | say PaPa | LITTLE STRIPES(リトルストライプ) |
木星 | Y(宇宙空間) | FATTY GLUTTON、STRONG SHELL | say PaPa | say PaPa | LITTLE STRIPES(リトルストライプ) |
木星 | V(木星ガス雲) | FIRE KING FOSSIL、OCTOPUS | say PaPa | say PaPa | BIO STRONG(バイオストロング) |
木星 | Z'(木星地表) | GREEN CORONATUS、FATTY GLUTTON | say PaPa | say PaPa | BIO STRONG(バイオストロング) |
ボス攻略方法
このゲームの特徴のひとつは、巨大戦艦(ボス)との戦いです。これらのボスは、ゲームの各ステージの最後に登場します。多種多様なボスが登場し、それぞれが独自のデザインと攻撃パターンを持っています。ゲーム中には、魚や海洋生物をモチーフにしたデザインのボスが多数登場し、プレイヤーを楽しませます。全部で約13種類のボスが登場し、それぞれが異なる形状や攻撃方法を持っているため、プレイヤーは各ボスごとに異なる戦略を立てる必要があります。
2体出現しますが、1体目は口に向かってショットを撃つだけで簡単に倒せます。核トーチカも出現しますが、1体目を倒した後、もう1体が出現する直前にトーチカを爆破させると、ボスは出現と同時に倒れます。レーザーと弾には注意が必要です。
アロイランタンは、触角からの弾と口を開いた時に発射する波動弾に注意が必要です。トーチカを爆破すると触角を一気に破壊できますが、ボスの口が開いている時にしかダメージを与えられません。触角はレーザーでダメージを与えることも可能です。
スチールスピンは、全身の棘からの弾と周囲のミニ胎児が厄介です。ボスが弾を撃たなくなったら、下にあるトーチカを爆破すると、ミニ胎児が一気に破壊できます。レーザーを連射する前兆には、レーザーの座標に合わせないようにします。
キラーヒジアは、ボスの頭部のx座標に合わせて3WAY弾をかわしながら攻撃します。ボスが死んだふりをして第二形態になると、全身に当たり判定があるので、ミサイルに当たらない位置で攻撃し、ボスが体を閉じる前に正面に回って弾をかわします。
ドリオサームは、ボスがS字を取って動きを止めたら、体当たりしてくる前兆なので回避します。頭部からホーミングミサイルを撃つので、ホーミング破壊も兼ねて頭部を狙います。
レッドクラブは、ボスが一番下の足だけになったら、レーザーやボムで片方に集中攻撃し、ボスが画面端に来るように誘導します。端に来たら、一気にダメージを与えてボスの動きを止めます。紅い泡弾には特に注意が必要です。
ヤマトは、第二形態の零戦が高速なので体当たりに注意し、一気に破壊して最終形態にします。最終形態では、ダメージ覚悟で密着して攻撃し、弾を最小限の動きでかわしながらダメージを与えます。
リーダインは、最初の触手攻撃時に触手にダメージを与え、触手を縮めたら伸ばしてくる前兆なので回避準備をします。第二形態では、ボスの上下殻を画面左端に誘導し、動きが止まったら接近して撃ち込みます。
グランドオクトパスは、最初の足攻撃を三日月よけでかわし、子ダコ弾を頭上にひきつけて体当たりをL字にかわしながら攻撃します。子ダコの撃つ通常弾には注意が必要です。
マザーホークは、数珠型弾を少しずつ横移動しながらかわし、アイスラッガーにダメージを与えます。右端の上が安全地帯となり、レーザー攻撃には特に注意が必要です。
リトルストライプは、出現時に上ヒレにミサイルとボムを当てて破壊し、尾ビレと下ヒレも破壊します。ワイドウェーブとミドルウェーブの連射攻撃と拡散弾をかわしながら弱点に攻撃します。
バイオストロングは、ボス本体にダメージを与えた後、分身と分裂弾を発射する際に分裂弾の真上に位置し、かわしながら攻撃します。分身もできる限り破壊します。
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1989 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1-2人 |
メーカー | タイトー |
開発会社 | |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | 伊藤賢治 |
販売数 | |
受賞歴 |
関連タイトル
リストは本サイトの更新順です。関連タイトルは10タイトルまで表示。リスト外のものは検索ボタンから探してください。
評価
アーケードゲーム『ダライアス2』に関するプレイヤーの評価を調査した結果、総合的な評価は様々な媒体から肯定的な意見が多いことがわかりました。ポジティブな評価としては、前作からの進化、迫力のある多画面筐体、激しいラスタースクロール、音声演出、BGMと合わせたステージ展開などが挙げられます。これらの要素がプレイヤーに新鮮な体験を提供し、シリーズのファンを魅了し続けています。また、ゲームの演出技法や音楽に関しては、特に高い評価を受けており、ゲーム音楽を手掛けるZUNTATAの作品としても注目されています。一方で、ネガティブな評価としては、ゲームの難易度やプレイヤーによっては分かりにくいステージ構成などがあげられています。おおよその評価比率としては、ポジティブな評価が約70%、ネガティブな評価が約30%と推定されます。
おすすめのプレイヤー像としては、横スクロールシューティングゲームが好きで、ゲームの歴史や進化に興味があるひと、または音楽や演出に敏感で、ゲーム内の細部にまで注目できるひとに特におすすめです。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。