セガサターン版『新・忍伝』

『新・忍伝』は、セガサターン向けにリリースされたアクションゲームで、プレイヤーは忍者となり様々なステージを駆け抜けます。このゲームは、その独特の美しいピクセルアートと流麗なアニメーションで、当時としては画期的なビジュアルを実現しています。また、ゲームプレイには多岐にわたる忍術が用意されており、戦略的な思考を要することが特徴です。

『新・忍伝』とは

実写取り込み技術を使用し、伝統的な横スクロールアクションに新しい息吹を吹き込んだ作品。主人公は、究極の武術「忍道」を継承するショウで、兄のカズマと対峙します。ゲームは9面構成で、リアルな実写ムービーが物語を彩ります。独特のグラフィックとムービーが、シリーズに新たな風景を提供しています。

ゲーム内容

『新・忍伝』では、プレイヤーは様々な武器や忍術を使用して、様々な環境と敵を乗り越えていきます。ゲームは複数のレベルで構成されており、各レベルは独自のテーマとチャレンジがあります。プレイヤーはステージを探索し、隠されたアイテムを見つけたり、敵と戦ったりしながら進めていきます。ゲームの進行につれて、より困難な敵と遭遇し、新しい忍術やアップグレードを解除していくことになります。

ストーリー設定

物語は、究極の武術「忍道」の創始者・鉄斎のもとで育った兄弟、ショウとカズマの対立を描いています。カズマは闇の組織「ガルゾ」の首領として、忍道最終奥義を手に入れるために鉄斎の娘・アヤを誘拐します。ショウは忍道の継承者として兄を倒し、アヤを救出するために立ち上がります。このストーリーは、実写ムービーを通じて展開され、ゲームの世界観を豊かにしています。また、実写取り込みによるキャラクターのアクションは、ゲーム内容にリアルな表現を加えており、特殊な魅力を放っています。

実写ムービー

当時の技術を駆使した実写取り込みは、ゲームのキャラクターや背景にリアリティをもたらし、特にステージ間のストーリーシーンでの挿入は、ゲーム体験に深みを加えます。ショウとカズマ兄弟の物語を中心に展開されるストーリーは、『忍』シリーズの伝統を継承しつつも、新しい試みが盛り込まれています。実写ムービーの制作には、ジャパン・アクション・クラブが協力し、特撮テレビドラマ風のアクションシーンが数多く含まれています。これらのシーンは、俳優の真剣な演技とアクション監督によるキレのある殺陣で、ゲーム内でのアクションとは異なる魅力を提供します。特に、高所からのダイブなど、命懸けのスタントは見どころのひとつです。実写ムービーは、やや不自然さがありながらも、シリーズとしての新たな魅力をプレイヤーに提供しています。この実写ムービーは、ゲームの内容以上に話題となり、『忍』シリーズ最大の異色作として位置づけられています。

ゲームシステム

『新・忍伝』のゲームシステムを解説します。

操作方法

プレイヤーは方向キーでキャラクターを動かし、ジャンプや攻撃などのアクションを行います。特に八双飛びや三角飛びなどのアクションは、ゲームを進める上で重要な役割を果たします。

アクションコマンド説明
歩行自機を動かします。
ダッシュ→→方向ボタンを押しっぱなしにすると走り続けます。
ジャンプC押している時間が長いほど滞空時間が長くなります。
八双飛びジャンプ中にC最重要アクションです。入力がシビアです。
三角飛びジャンプ中、壁際で壁方向+Cグラフィックがマヌケですが重要です。
ダッシュジャンプダッシュ中にC最高の飛距離を出せます。
斬りB敵を斬るだけでなく、手裏剣をはじき返せます。
ダッシュ斬りダッシュ中B一部の敵に非常に有効です。
八双回転斬り八双飛び中にB攻撃範囲が広くなります。
手裏剣A射出が遅く威力がないため、あまり使われません。
ぶら下がり木の枝などで↑一度つかまると、上を押さなくてもOKです。
防御Y or Z手裏剣に非常に有効です。
雷龍Xアイテム取得時のみ使用可能です。
毘沙門毘沙門取得時B攻撃判定のある毘沙門が出現します。

ステージ攻略

ステージ

「みやこ」のステージは、日本の古都を彷彿とさせる美しい桜並木や大文字焼き、五重塔を背景にした、和風の雰囲気溢れるレベルです。初めてのステージであることを考慮してか、比較的難易度は低めに設定されており、プレイヤーはゲームの基本操作に慣れることができます。体力回復アイテムが豊富に配置されているのも、初心者にはありがたいポイントです。このステージでは、敵の攻撃をガードしてからの反撃が鍵となります。手裏剣をはじき返すよりも、しっかりとガードして距離を詰め、斬りつけることが推奨されます。また、敵を斬ると血しぶきと共に真っ二つになる演出がありますが、これは単なる演出であり、ゲームの進行に影響はありません。ボスである「般若」は、角を飛ばして攻撃してくるほか、体当たり攻撃も仕掛けてきます。ここでは、毘沙門を使ってジャンプ斬りを行うことで、比較的簡単に倒すことができます。般若を倒すには3回の斬りつけが必要です。この戦いを通じて、ジャンプ斬りの重要性を学ぶ良い機会になります。

ステージ

「フジヤマ」は、静岡の富士山をイメージしたステージです。ここでは、怪しげな木の枝を使って上へと進んでいくことが求められます。特に、ザコキャラクターをすべて倒そうとする必要はなく、障害となる敵だけを倒しながら進むことが効率的です。また、毘沙門や体力回復アイテムは忘れずに回収しましょう。ボス戦は3段階に分かれており、最初のボス「左京」、次に「仁王像」、そして最終的に「右京」と戦います。左京は手裏剣を連射してきますが、落ち着いてガードし、近づいてからの斬りつけで対処できます。仁王像は目からレーザーを撃ってきますが、ジャンプして顔を斬ることで倒せます。最後の右京は多彩な攻撃を仕掛けてきますが、距離を保ちつつ、突っ込んできたところを斬ることで対応できます。

ステージ

「ラボ」は、科学的な要素が詰まったステージです。ここでは、プレイヤーは怪しげな実験室を舞台に進んでいきます。特に、バズーカを使う敵など、一風変わった敵キャラクターが登場しますが、基本的には無視して進むのが賢明です。ステージ自体は短いため、すぐにボス戦に突入します。ボスは「合成生物、マヌー」で、これまでのボスと比べて多彩な攻撃パターンを持っています。マヌーの攻撃は空中からの突進、浴びせ蹴りのような突進、近づいてくる歩行、毒ガスの吐出、そして草むらからの突進など、多岐にわたります。これらの攻撃に対処するには、タイミングよく斬りつけたり、八双飛びで避けたりすることが鍵となります。特に毒ガス攻撃時は、後ろに回り込んで斬りつける必要があります。また、マヌーが草むらに隠れている間は無敵状態になるため、この時は攻撃を避けることに専念しましょう。斬りつけた後にマヌーが突っ込んでくることがあるので、一度斬ったら距離を取り、振り向きざまに再度攻撃するテクニックが有効です。

ステージ

「武家屋敷」は、難易度が大きく上がるステージです。このステージでは、エレベーターに挟まれると即死するなど、独特のギミックが多数存在します。また、中ボスの「青龍」は非常に強力で、攻撃パターンも複雑です。青龍はヌンチャクを振り回す攻撃や、口から火を吐く攻撃などを仕掛けてきます。攻撃はヌンチャクを振り回している時に限られ、この時にダッシュ斬りを行うことでダメージを与えられます。青く光って無敵状態になったり、火を吐いたりする際は、攻撃を避けつつチャンスをうかがいましょう。ボス「ルシュド」は、斬りや手裏剣ではダメージを与えられない特殊な敵です。ルシュドは火の玉を放ったり、足場からガスを発生させる攻撃を行います。火の玉は刀で打ち返すことでダメージを与えられ、ガスはジャンプで避ける必要があります。ルシュドの攻撃はランダムで、ガス攻撃が続くと戦いが難しくなるため、焦らずに対処することが大切です。また、ダメージを一定量与えるとルシュドは分身してさらに強くなりますが、この時に雷龍を使えば倒すことができます。

ステージ

「海底洞窟」は、トロッコに乗って進む強制スクロールのステージです。トロッコから落ちると即死するため、慎重な操作が求められます。特にトロッコを乗り換える場面では、八双飛びのタイミングが重要になります。敵は次々と襲ってくるところで、ダッシュジャンプを駆使して移動する必要があります。この技術のマスタリングがステージをクリアする鍵となり、特にダッシュジャンプの正確な着地が求められる場面では、細心の注意を払う必要があります。八双飛びが苦手なプレイヤーにとっては非常に挑戦的なステージですが、一度八双飛びのコツを掴めば、大きな障害にはなりません。

ステージ

「蔦山」は、緑豊かな自然を背景にしたステージで、プレイヤーは蔦につかまりながら進んでいきます。この面の特徴は、落ちたとしても三角飛びを駆使して画面下から復活するチャンスがあることです。つまり、最後まで諦めずにチャレンジし続けることが重要です。分身や体力全快のアイテムが登場するため、敵の手裏剣に過度に気を使う必要はありません。蔦に揺れながら飛び移るアクションは、従来のアクションゲームの雰囲気を彷彿とさせます。ボスであるウォンは、このゲームで随一の多彩な攻撃パターンを持っています。彼の攻撃は防御が難しいものが多いですが、攻撃パターンを見極めて対応することがカギとなります。例えば、発剄や回し蹴り、回転足払いなどはリーチが短いため、これらが出されない距離を保つことが重要です。また、飛び蹴りやハイジャンプ蹴りなどは、敵が無防備な状態になるときが攻撃のチャンスです。波動拳やオーラを纏った攻撃には、敵の動きをよく観察し、適切に避ける必要があります。ウォンを倒すには、彼の攻撃パターンを把握し、適切なタイミングで攻撃を加えることが求められます。

ステージ

「チャイナタウン」は、その名の通り、チャイナタウンを舞台にしたステージです。この面の冒頭では、小船を使って進む必要があり、八双飛びを駆使して移動します。特に、ダッシュジャンプが必要な箇所があり、その着地時には慎重に操作を行う必要があります。八双飛びのテクニックが求められるため、この技術に自信がないプレイヤーには難易度が高い面となります。しかし、陸地にたどり着けば比較的進みやすくなります。面の終盤では、雷龍を持った敵を倒し、体力を回復させることも大切です。ボスの紅龍は、先の青龍よりも強化されたバージョンです。紅龍の攻撃パターンは、ヌンチャクを振り回す、無敵状態での攻撃、連続蹴り、飛び蹴り、そして炎を吐くなど多岐にわたります。特に、ヌンチャクを振り回す攻撃は隙が少なく、無敵状態の攻撃は色が戻るタイミングで背後から攻撃することが有効です。紅龍の炎攻撃は大きなダメージを与えるため、慎重に避ける必要があります。毘沙門や雷龍などのアイテムを活用しながら戦うことで、紅龍に対抗することが可能です。紅龍がダメージを受けると無敵状態の攻撃を頻繁に使用するようになりますが、この攻撃は避けることが可能です。その隙にジャンプして背後から攻撃を加える戦術を繰り返すことで、紅龍を倒すことができます。毘沙門があれば、紅龍の炎攻撃を封じることができるため、戦闘を有利に進めることができます。

ステージ

「岩山」は、雄大な景色を背景に、岩場をジャンプで進むというアクションが求められる面です。このステージの特徴は、遠くに見える雪山と雲が美しいという点にありますが、その美しさに気を取られてはいけません。岩場は不自由であり、ジャンプを駆使して進む必要があります。特に、八双飛びを調子に乗って多用すると、落下の危険が伴います。このステージで最も厄介な敵は爆弾忍者です。彼らは爆弾を投げてきますが、八双飛びを利用してこれを避けつつ、一人一人を確実に倒していく戦略が必要です。また、後半に登場する沈む足場は、慌てずに少しずつ進むことが重要です。画面外に主人公が消えてしまっても、三角飛びで復活できるため、冷静さを保つことが求められます。ボス、KM-99は、世界征服を目論む秘密兵器とされていますが、比較的弱い部類に入ります。KM-99の攻撃パターンは、主にレーザー攻撃と突進、ハンマー攻撃で構成されています。レーザー攻撃は下向きと上向きの2種類がありますが、下向きはしゃがんで避け、上向きはレーザーの角度を見て避けることができます。突進攻撃は、間を置いてから実行されるため、慌てずにジャンプで避けることが可能です。ハンマー攻撃は、射程距離内に入ると振りかざされますが、これを誘ってからダメージを与える戦術が有効です。KM-99は攻撃のスキが大きいため、その隙をついてジャンプ攻撃で胸部を狙うことで、簡単に倒すことができます。

ステージ

最終面であるミサイル搬送路は、『新・忍伝』の中で最も難易度が高いステージです。このステージは、プレイヤーがこれまでの旅で磨いた技術と反射神経を全て駆使しなければならない試練の場となります。ミサイルに直撃されると即死という厳しいルールのもと、上下の通路を使ってミサイルを巧みに避けながら進む必要があります。この面を攻略する上で最も重要なのは、ミサイルのパターンを正確に把握し、タイミングを計って避けることです。通路が上にある場合は八双飛びで、下にある場合はくぼみに隠れることでミサイルを避けることができます。特に、くぼみに落ちる際やエレベーターを使用する際のタイミングは、ミサイルに当たらないよう細心の注意を払う必要があります。さらに、レバー操作にも注意し、適切なタイミングで方向を変えることが生死を分けます。

最終ボスであるカズマとの戦いは、このゲームのクライマックスを飾るにふさわしい難易度となっています。カズマは多彩な攻撃パターンを持ち、それぞれに対する正確な対応が求められます。特に注意すべきは、しゃがんで突進斬りや連続斬り、手裏剣連射など、ガードが難しい攻撃です。これらの攻撃を避けつつ、カズマが出すカラフルな玉を集めることが、彼を倒す鍵となります。玉を6個集めないとカズマを倒すことはできませんので、攻撃を避けつつも積極的に玉を集める姿勢が必要です。カズマとの戦いでは、特に変身攻撃に注意が必要です。青い鳥に変身したり、火の龍に変身するなど、これらの攻撃中はカズマが完全無敵となります。変身攻撃を無事に耐え、隙を見て攻撃することが勝利のカギです。

データ

このタイトルの基本情報です。

発売年1995
プラットフォームセガサターン
ジャンルアクション
プレー人数1
メーカーセガ
開発会社
プロデューサー
ディレクター
シナリオ
グラフィック
サウンド
販売数
受賞歴

関連タイトル

『忍 SHINOBI』の関連タイトルです。

ニンテンドー3DS
ゲームマルシェ ゲームギア
ゲームギア版『The GG忍』
『シャドー・ダンサー』

評価

『新・忍伝』のプレイヤー評価を分析すると、ポジティブな評価とネガティブな評価のバランスは約80%がポジティブ、20%がネガティブと推測されます。この結果から、多くのプレイヤーがこのゲームを高く評価していることが伺えます。

ポジティブな評価では、実写と演技を活かしたユニークなプレゼンテーションが魅力の一つとして挙げられています。プレイヤーは実写ムービーに最初は苦笑いしながらも、ゲームを進めるうちにそのシュールさに愛着を感じ始めるようです。また、アクションゲームとしての操作性の良さや、ステージごとに高まる難易度に対する絶妙なバランスも評価されています。操作性が良く、キャラクターや敵の個性が豊かである点、そして挑戦的ながらもクリアの達成感が得られるゲームデザインがポジティブな意見の多くを占めています。一方で、ネガティブな評価としては、実写によるキャラクターやムービーが時に違和感を与えること、そして一部のプレイヤーによっては、ゲームの難易度が高すぎると感じられる場合があることが挙げられます。特に、ラストステージでのゲームバランスの問題は、一部のプレイヤーにとってはフラストレーションの原因になっているようです。また、二段ジャンプのタイミングがシビアである点も、操作性の良さとは裏腹に難易度を感じさせる要因のひとつとなっています。

おすすめのプレイヤー像としては、アクションゲームが好きで、新しい試みに対してオープンなプレイヤーや、実写というユニークな表現方法に興味があるプレイヤーにぴったりです。また、挑戦的なゲームプレイを楽しむことができ、少々の難易度にもめげず、クリアすることで得られる達成感を重視するプレイヤーにとっても、このゲームは大いに楽しめるでしょう。ゲームの進行に伴って成長することを喜びと感じるプレイヤー、そしてレトロゲームやB級文化に特別な愛情を持つ方にとっても、このゲームは特別な体験を提供してくれるはずです。

分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。