『スペースハリアー』は、1985年にセガからリリースされた革新的なアーケードゲームです。このゲームは、その当時としては画期的な3Dグラフィックスと、プレイヤーを異世界へと誘う高速なゲーム内容で知られています。プレイヤーは、飛行能力を持つ主人公を操作して、多種多様な敵と戦いながら、ファンタジーに満ちた世界を駆け巡ります。『スペースハリアー』は、シューティングゲームのジャンルにおいて、後に続く多くのゲームに影響を与えた作品として、今なお高く評価されています。基板はスペースハリアーボード。
『スペースハリアー』とは
『スペースハリアー』は、セガが開発し1985年にリリースしたアーケードゲームです。プレイヤーは、宇宙を舞台に、多彩な敵と戦いながら進むシューティングゲームです。このゲームの最大の特徴は、スケールの大きな3Dグラフィックスと、迫力あるサウンドにより、プレイヤーに高い没入感を提供する点にあります。また、ゲームシステムもシンプルでありながら奥深く、プレイヤーの技術に応じてさまざまな戦略を立てることが可能です。
ゲーム内容
『スペースハリアー』は、鈴木裕氏によって開発されたセガの体感ゲームシリーズ第2弾です。プレイヤーは飛行能力を持つ主人公を操作し、18の異なるステージを駆け抜けます。各ステージには、ユニークな敵とボスキャラクターが登場し、プレイヤーを迎え撃ちます。ゲームの目的は、全ステージをクリアし、平和を取り戻すことです。操作は方向レバーと2つのボタン(ショットとボム)を使用し、直感的なゲームプレイを実現しています。
ストーリー設定
超戦士ハリアーが銀河の彼方にあるドラゴンランドを救うまでの戦いを描いています。
銀河系のはるか彼方にあるドラゴンランド。永遠に続くかと思われる平和を享受していたこの世界に、突然、凶悪な魔物たちが現れ、世界は闇に包まれた。ドラゴンランドに住む正義のドラゴン・ユーライアは、荒れ果ててしまったこの世界に光を取り戻すべく、超能力戦士ハリアーに救援を求めた。未知なる魔物たちが巣くうドラゴンランドに単身乗り込んでいくハリアー。真の戦士となるための孤独な戦いが始まろうとしている……。
ハリアー
ハリアーはプレイヤーが操作する自機です。超能力戦士という設定。ハリアーは、ボーナスステージでは白い竜「ユーライア」に乗って障害物を破壊することができます。
ユーライア
ユーライアは、平和を愛する白い竜で、ゲームの主人公である超能力戦士ハリアーの味方です。全18ステージからなるこのゲームでは、ユーライアは特に5番目と12番目のボーナスステージで重要な役割を果たします。これらのステージでは、プレイヤーはユーライアに乗って操作を行い、障害物を破壊していくことになります。ゲームの最終ステージをクリアすると、ユーライアがハリアーを迎えに来てくれるシーンがあり、プレイヤーに感動的な終わりを提供します。
ゲームシステム
このゲームは、プレイヤーが空中を自由に飛び回る超能力戦士「ハリアー」を操り、幻想的な異世界を舞台に敵や障害物を破壊しながら進むアクションシューティングゲームです。ゲーム筐体には、プレイヤーの操作に合わせて動く「ローリングタイプ」と、動かない「シットダウンタイプ」の2種類があります。特にローリングタイプは、操縦桿を操作することで筐体全体が動き、まるで実際に空を飛んでいるかのような体験を提供します。ゲームの映像は、32,000色の豊富な発色と、メインCPUにMC68000を2個、サブCPUにZ80を搭載することで、巨大なキャラクターや地平の3D表現、多重スクロール、高速スクロールなど、当時としては画期的な映像表現を実現しています。サウンド面では、ヤマハの音源チップYM2203を使用し、PCMによるリアルなベースやドラムスを取り入れたBGMがゲームの雰囲気を一層引き立てます。全18ステージからなり、5と12ステージはボーナスステージとなっており、特定の条件を満たすとボーナス点が得られます。
操作方法
操作方法はシンプルで、操縦桿を使ってハリアーを上下左右に動かし、発射ボタンで弾を撃ちます。
ステージ構成
『スペースハリアー』は全18ステージから成り立ち、その中で5と12はボーナスステージです。プレイヤーはハリアーを操作し、各ステージのボスを倒しながら進んでいきます。ボーナスステージでは、ユーライアに乗って障害物を破壊し、得点を獲得します。
ステージ | 名称 | ボス | BGM |
---|---|---|---|
1 | MOOT(ムート) | スケイラ | SQUILLA |
2 | GEEZA(ギーザ) | アイダ | IDA |
3 | AMAR(アマー) | ゴダーニ | GODARNI |
4 | CEICIEL(セイシェル) | ドム(緑) | WIWI JUMBO |
6 | OLISIS(オリシス) | ローリーズ | WIWI JUMBO |
7 | LUCASIA(ルケイシア) | テトラ | WIWI JUMBO |
8 | IDA(アイダ) | シュラ | SYURA |
9 | REVI(レビ) | ドム(青) | WIWI JUMBO |
10 | MINIA(ミニア) | トモス | WIWI JUMBO |
11 | PARMS(パームス) | サルペドン | GODARNI |
13 | DRAIL(デュレイル) | オクトパス | WIWI JUMBO |
14 | ASUTE(アシュート) | バーバリアン | SYURA |
15 | VICEL(ビセル) | バルダ | VALDA |
16 | NATURA(ナチュラ) | スタンレイ | STANRAY |
17 | NARK(ナーク) | ウイウイジャンボ | WIWI JUMBO |
18 | ABSYMBEL(アブシンベル) | ゴダーニ→バーバリアン→スケイラ→アイダ→サルペドン→シュラ→バルダ | それぞれのボスBGM |
敵キャラクター
敵キャラクターは、それぞれ独特の効果音を持ち、多彩な攻撃パターンでプレイヤーを脅かします。例えば、ムカデのように連なって現れるムカデンスや、3体一組で現れる黒い球体のトモスなど、各キャラクターは個性的な形状と攻撃方法を持っています。浮遊岩石のように攻撃を仕掛けてこないものもありますが、ステージによっては動きが加わり、予測を難しくします。また、人面岩のアイダや昆虫のような羽根を持つカナリーなど、見た目にもユニークな敵が多数登場します。
キャラクター名 | 特徴 |
---|---|
浮遊岩石 | 浮遊している岩石で、弾は撃ってきません。ステージ15では上下にも動きながら向かってきます。 |
ムカデンス | 複眼のような機首を持つ戦闘機で、移動パターンが多彩です。ムカデ競走のように数珠つなぎで出現することもあります。 |
トモス | 3体一組で登場する黒い球体。花弁のような殻で本体を守り、殻を開いて弾を撃ってきます。3回弾を撃つと逃げます。 |
アイダ | 人面岩で、地上にいるもの、浮き上がるもの、空中を円運動しながら炎弾を吐くものの3種類がいます。 |
スケッグ | ステージ2にのみ登場する緑色の怪物で、ムカデンスに近い動きをします。 |
カナリー | ステージ3に登場する昆虫のような羽根を持つ怪物で、前方上空から飛来し炎弾を吐きます。 |
ルーパー | クラゲに似た姿の怪物で、波を描くようにして迫ってきます。ステージ14のボスの周りも囲んでいます。 |
ビンズビーン | 正二十面体の宇宙船で、破壊不可能な無敵キャラです。色によって出現ステージが異なり、特に深緑は超高速で迫ります。 |
ドム | 重機動ロボットで、色によって攻撃方法が異なります。緑はバズーカ弾を撃ち、赤は超高速連射、青は空中から襲ってきます。 |
ジェット1 | 先が二股に分かれたジェット機で、前方から横へ旋回しながら弾を撃ってきます。 |
ジェット2 | 3機編隊で現れ、弾を撃ってくるジェット機です。 |
パーコーメン | ステージ6と7に登場する戦闘機で、前方から編隊で羽ばたくように接近し、弾を撃ってきます。 |
ボスキャラクター
ボスキャラクターは、ゲームの各ステージの最後に登場し、プレイヤーの進行を阻む強敵です。これらのボスは、独特のデザインと攻撃パターンがあります。例えば、ステージ1の「スケイラ」は細長いドラゴンで、ムカデのように多くの脚を持ち、炎を連発して攻撃してきます。ステージ2の「アイダ(バーバリアン)」は、周囲を周回するアイダと中央のバーバリアンから成り、火の玉を射出してきます。各ボスは、そのステージの特徴を反映した攻撃や動きをしており、プレイヤーはそれぞれ異なる戦略を用いてこれらを倒さなければなりません。特に、ステージ17の「ウイウイジャンボ」は、破壊不可能な「コマイヌ」を従え、障壁で守られた状態から攻撃してくるため、非常に高い難易度を誇ります。
ステージ | ボス | 特徴 |
---|---|---|
1 | スケイラ | 細長いドラゴンで、ムカデのように多くの脚を持ち、炎を連発して攻撃してきます。 |
2 | アイダ(バーバリアン) | 周囲を周回するアイダと中央のバーバリアンから成り、火の玉を射出してきます。 |
3 | ゴダーニ | 双頭のドラゴンで、ゆっくりとした動きで火の玉を撃ってきます。両方の頭を破壊しなければなりません。 |
4 | 緑ドム | 緑ドムの集団バージョンで、地上を移動しながらバズーカ弾を撃ってきます。 |
6 | ローリーズ | ピーナッツの殻のような形のボスで、回転運動をしながら弾を撃ってきます。 |
7 | テトラ | 正四面体に目玉が付いたボスで、体を覆う部分が開かないと破壊できません。 |
8 | シュラ | 人面岩のデザインで、浮遊しつつ岩石を周囲に周回させ、火の玉を撃ちながら接近離脱を繰り返します。 |
9 | 青ドム | 飛行型で、体が赤色と黄色に輝いている間は破壊できません。 |
10 | トモス | 殻を閉じている間には攻撃が効かない雑魚敵の集団バージョンです。 |
11 | サルペドン | ゴダーニが骨になったようなボスで、攻撃もほとんど同じです。 |
13 | オクトパス | ローリーズに似た動きで、画面前後を行き来しながら弾を撃ってきます。 |
14 | バーバリアン | 攻撃、行動パターンはシュラと全く同じで、周辺にはルーパーを従えています。 |
15 | バルダ | サルペドンをスケイラの形にしたようなボスで、攻撃もスケイラと同じです。 |
16 | スタンレイ | ドムの母艦で、ドムやジェット1の攻撃を一定時間耐えなければならない唯一のボスです。 |
17 | ウイウイジャンボ | 原始人のような姿をしたボスで、障壁で守られており、障壁を破壊しないと本体にダメージを与えられません。 |
障害物など
プレイヤーの進行を妨げる様々な障害物が登場します。これらの障害物には、破壊可能なものと破壊不可能なものがあり、破壊可能な障害物には低木や木、岩、ピーナッツ、キノコなどが含まれます。これらに当たると、ハリアーが転んだり、ミスになることがあります。一方で、破壊不可能な障害物にはインカ柱やまつたけ、さまざまなタワー、マンモス、骨などがあり、これらはプレイヤーの攻撃によって破壊することができません。障害物によっては、特定のステージにのみ登場するものもあります。これらの障害物を避けながら、敵を倒していくことがゲームの鍵となります。
障害物など | 特徴 |
---|---|
低木 | ステージ1などに登場し、破壊可能です。走っている状態で当たるとハリアーが転びますが、ミスにはなりません。 |
木 | ステージ1などに登場し、破壊可能です。当たるとミスになります。 |
インカ柱 | ステージ2などに登場する円柱で、破壊不可能です。 |
岩 | ステージ2などに登場し、破壊可能ですが当たるとミスになります。 |
ピーナッツ | ステージ3などに登場し、破壊可能ですが当たるとミスになります。 |
キノコ | ステージ3などに登場し、破壊可能ですが当たるとミスになります。 |
まつたけ | ステージ3などに登場し、破壊不可能です(ボーナスステージを除く)。 |
タワー | メカニカルな障害物で、破壊不可能です(ボーナスステージを除く)。 |
マンモス | ステージ7のみに登場する単眼のマンモスで、性質は木と同じです。 |
骨 | ステージ7のみに登場し、性質は低木と同じです。 |
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1985 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | シューティング |
プレー人数 | 1人 |
メーカー | セガ |
開発会社 | |
プロデューサー | |
ディレクター | |
シナリオ | |
グラフィック | |
サウンド | |
販売数 | |
受賞歴 |
関連タイトル
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評価
『スペースハリアー』は、プレイヤーの動きに合わせて筐体が動く体感型の操作性、迫力あるスピード感、そして個性的なキャラクターや巨大なボスが登場する独特の世界観で高い評価を受けています。ショットのホーミング機能や、ステージごとに異なる敵の出現パターンなど、戦略的な要素もプレイヤーからの好評を集めています。
総合的に見ると、『スペースハリアー』は斬新なゲームデザインとプレイ体験で、プレイヤーからのポジティブな評価が多いことが特徴です。特に、ゲームのスピード感や操作性、そして独特の世界観がプレイヤーに新鮮な体験を提供しました。一方で、ネガティブな評価については、古いゲーム特有の操作性の難しさや、現代のゲームに比べるとグラフィックが古く感じる点が挙げられる可能性があります。ただし、これらの点は当時の技術の限界に由来するものであり、ゲームの歴史的価値や革新性を考慮すると、その影響は限定的です。
おすすめのプレイヤー像としては、高速で進行するアーケードシューティングゲームが好きなひとやレトロゲームに興味があるひとにぴったりです。体感型ゲームの先駆けとしての価値を感じたいひとや、独特の世界観とゲームプレイを楽しみたいひとにも適しています。
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。
(C)SEGA