ファミコン版『スーパー魂斗羅』

スーパー魂斗羅

『スーパー魂斗羅』は、コナミから1990年にファミリーコンピュータ向けに発売されたアクションシューティングゲームです。このゲームは、アーケード版『スーパー魂斗羅 エイリアンの逆襲』の移植作品として、さらに前作『魂斗羅』の続編としての要素も兼ね備えています。

『スーパー魂斗羅』とは

このゲームは、横スクロールとトップビューのステージを特徴としており、プレイヤーは「魂斗羅」と呼ばれるゲリラ戦のスペシャリストを操作して、エイリアンの脅威に立ち向かいます。プレイヤーは様々なパワーアップアイテムを利用しながら敵を倒し、ステージを進めていくことになります。

アーケード版との違い

アーケード版『スーパー魂斗羅』は、グラフィックが非常に進化しており、前作『魂斗羅』と比較しても格段に向上しています。エイリアンを前面に押し出した内容で、多種多様なエイリアンが登場します。また、ステージによって切り替わるスクロールが特徴で、前作にあった3D迷路がなくなり、トップビューの縦スクロール面が採用されています。操作面では、ジャンプの高さ調節が可能になり、より微妙な射撃や弾避けが可能になっています。アイテムも強化され、同じアイテムを2つ続けて取ることで、さらに強力な攻撃が可能になります。難易度は非常に高く、特に2周目は前作にはない高難度です。

一方、ファミコン版『スーパー魂斗羅』は、画面を横向きに変更され、ステージ構成にも相違点があります。1つのステージがアーケード版に比べて長くなっています。ステージ開始時やクリア時には幕間デモが表示されるようになりました。また、罠の種類が増え、敵の行動パターンも異なります。アーケード版ではマシンガンとレーザーが銃器の形をしていましたが、ファミコン版ではイニシアルの「M」と「L」に変更されています。

ゲーム内容

『スーパー魂斗羅』では、プレイヤーは8方向に弾を撃つことが可能で、水中や縦スクロールのステージでは特有の操作方法が求められます。ゲームは、ファミコン版独自のステージを含む全8ステージで構成されています。

ストーリー設定

ストーリーは、西暦2634年12月に設定されています。1年前、謎のエイリアン軍団との戦いから地球が救われたかに思われた時、南米の基地跡近くで異変が発生します。GX軍第7方面のハル将軍からの不可解な無線が連邦軍上層部に届きます。将軍の言葉から異変を感じ取った連邦軍は、ビルとランス、通称“魂斗羅”たちに再び出撃を命じます。

ビルとランスはヘリコプターで基地跡近くの演習地点に降り立ちます。そこには破壊された連邦軍施設があり、突如軍の兵士が襲いかかってきます。ビルとランスは、兵士たちの異変に気づきます。彼らの目は狂気に満ち、皮膚は青く変色していました。これは、一年前に死滅したと思われた異形の生命体が、実は生き残っていたことを意味していました。

この発見に衝撃を受けたビルとランスは、エイリアンの最後の変貌に直面することになります。極限にまで成長したエイリアンとの壮烈な戦いが始まるのです。

ゲームシステム

プレイヤーは1Pとしてビル・ライザー上等兵、2Pとしてランス・ビーン上等兵を操作し、2人同時プレイも可能です。ゲームにはサウンドセレクト機能が搭載されており、タイトル画面で特定のボタン操作を行うことで、ゲーム内の音楽を選択して楽しむことができます。また、プレイヤーはSELECTボタンで1人プレイか2人プレイを選び、ゲームオーバー後にはCONTINUEかENDを選択することができます。CONTINUEは最大4回まで可能で、ゲームオーバーになったステージの最初から再開することができます。

操作方法

操作方法は十字ボタンと2つのボタンを使用します。十字ボタンの各方向とボタンの組み合わせでさまざまなアクションを繰り出すことができます。

十字ボタン移動方向
動かない
上+右右に動く
右に動く
下+右右に動く
伏せる
下+左左に動く
左に動く
上+左左に動く
押さない移動しない
十字ボタンAボタンBボタン
真上に発砲真上にジャンプ
上+右右斜め上45度に発砲右にジャンプ
右に発砲右にジャンプ
下+右右斜め下45度に発砲右にジャンプ
左又は右に発砲(ジャンプ中は下に発砲)真上にジャンプ又は下に降りる(地形による)
下+左左斜め下45度に発砲左にジャンプ
左に発砲左にジャンプ
上+左左斜め上45度に発砲左にジャンプ
押さない右又は左に発砲真上にジャンプ

水中での操作では、プレイヤーは十字ボタンを下方向に押すことで潜水し、左右に押すことでそれぞれの方向に進むことができます。この操作は、ゲーム中の水中エリアでの進行をスムーズにするために重要です。また、Bボタンを使用して攻撃ができますが、下方向への発砲は不可能です。これは、水中での戦闘をより戦略的にするための要素と考えられます。さらに、岸までたどり着くと、Aボタンを使ってジャンプし、水中から陸地へ戻ることが可能です。この操作は、水中から脱出し、ゲームの他のエリアに移行するために必要です。一方、トップビューでの操作方法では、十字ボタンを押した方向(8方向)に移動することができます。また、Bボタンを使用して攻撃が可能ですが、Aボタンでのジャンプはできません。

アイテム

登場するアイテムには、マシンガン、レーザーガン、ファイヤーガン、スプレッドガン、ラピッドビレッツ、バリア、スペシャルがあります。これらのアイテムは、ゲーム中のパワーアップカプセルやセンサーを破壊することで得られます。

アイテム効果
マシンガン連射可能
レーザーガン破壊力大、貫通可能
ファイヤーガン敵に当たると拡散(SHOTを押したままにして離すとビッグファイヤーも撃てます)
スプレッドガン5方向拡散砲
ラピッドビレッツ弾の速さが加速(レーザーと同時に使用できません)
バリア一定時間無敵
スペシャル画面中の敵が全滅

エリア攻略

ゲームは全8エリアで構成されています。

AREA 1 BASE AREA 1

雷鳴が轟く中、ヘリから飛び降りることでゲームは始まります。基地跡を舞台にしたこのエリアは、横や斜めにスクロールします。プレイヤーは最初にマシンガンとラピッドを手に入れ、進行します。緑色と赤色の兵士が存在し、緑色の兵士は突進してくるだけですが、赤色の兵士は弾を撃ってくるため注意が必要です。トーチカの扉からは兵士が次々と飛び降りてきます。マシンガン兵や手榴弾兵は早めに倒すことが重要です。坂道には隠れて手榴弾を投げてくる敵がおり、スプレッドガンが有効です。地中砲台が突然出現する場面もありますが、伏せてかわしつつ破壊しましょう。ボスの巨大ヘリコプターは砲台で武装していますが、スクロールが止まったら画面左で待ち、ヘリが出現すると同時に上を向いて撃ち続ければ破壊できます。その後に出現するコアを破壊してエリアをクリアします。

AREA 2 BASE AREA 2

このエリアは基地内部が舞台で、トップビューのステージです。赤い兵士が弾を撃ってくるので注意が必要です。途中で戦車が登場し、これを全て倒さなければ前進できません。戦車の機銃兵はプレイヤーを狙って弾を撃ちますが、3WAY弾は真正面にしか撃たないので、少し横にずれて立つと避けやすいです。戦車を倒した後、砲台が出現しますが、これらは無視して進んでも構いません。狭い橋を渡る際は、マシンガン兵が待ち伏せており、橋の両側には砲台が設置されています。シャッターまで一気に駆け抜けるのがベストです。ボスの磁力重装甲車マグナスは、上下左右に移動しながらアームを伸縮させます。中央上部の兵士を倒せば破壊できますが、ボスの後ろに回り込んで攻撃すると瞬殺することができます。ボスを倒すと、基地を脱出します。

AREA 3 JUNGLE

3面は密林地帯が舞台で、横スクロールのエリアです。木の上から兵士が飛び降りたり、繁みからマシンガン兵が攻撃してきます。このエリアは、中ボス以外は立ち止まらずにボスまで進むことも可能です。地中砲台の2連射弾は伏せても当たるため注意が必要ですが、砲台自体は飛び越えることができます。打ち上げ砲台は弾を雨のように降らせますが、スプレッドガンで素早く破壊することができます。沼地ではジャンプ力が落ちますが、潜ることで無敵になるため、敵の弾に当たりそうなときは潜って避けましょう。沼から上陸すると、中ボスの烈撃六連機動砲スパイダルが登場します。この敵は左右に歩き、足の根元が弱点です。蛇行する弾は伏せで避けつつ、反対側へ回り込んで攻撃します。スパイダルを倒すと、地震が起き、地面が陥没します。この陥没パターンは決まっているので、足場を確認しながら慎重に進むか、特定の方法で素早く抜け出すこともできます。センサーが出現すると、ボス戦が始まります。弱点のコアを守る砲台を先に破壊し、その後コアを攻撃するのが安全です。慣れたプレイヤーは、コアを集中攻撃して素早く倒すこともできます。

AREA 4 BASE AREA 3

4面は基地内部で縦スクロールのエリアです。ここでは上に登っていきますが、足場がない場所に落ちるとミスになるので注意が必要です。初めに狭い通路を進み、天井のブロックを壊して上へ登ることになります。ブロックは一つ壊すと崩れますが、落ちてくるブロックに当たるとダメージを受けるため、安全な位置から攻撃することが大切です。途中で鳥人間ガースが飛び降りてきますが、間をぬって通過すると良いでしょう。無死角回転砲は、適切な位置に立つことで簡単に倒せます。エレベーターに乗ると強制縦スクロールが始まり、誘導弾や移動砲台が出現しますが、スプレッドガンで対応すると効果的です。ボスの九連砲台はレールを移動しながら攻撃してきます。真ん中の砲台を素早く破壊し、空いたスペースで耐えながら他の砲台も破壊する戦略が有効です。

AREA 5 BASE AREA 4

5面は基地外部を舞台にしており、縦・横スクロールのエリアです。前半は岩場を上に登っていきますが、下にフロアがない場所に落ちるとミスになるので慎重に進む必要があります。地中砲台や回転砲台、マシンガン兵がプレイヤーを狙ってくるため、攻撃を避けながら進むことが求められます。岩が降ってくる場面では、撃ちながら進むか、岩が落ちるタイミングを見計らって移動すると良いです。後半は階段状の地形を下っていき、壁のシャッターから飛び出す兵士たちをかわしながら進みます。ボスの骨塊無重力艦ギララルは左右のハッチから敵を放ち、急降下して攻撃してきます。敵を回避しながら攻撃し、ボスを倒すとエイリアンの巣への侵入が始まります。

AREA 6 ALIEN AREA 1

6面はエイリアンの巣が舞台で、トップビューのエリアです。ここでは兵士の代わりに変異したてんとう虫Aが登場します。進むと大口バコンガーが地面から出現し、予測不能な動きをするため、素早く対応することが重要です。大顔が飛来する場面では、攻撃を回避しながら倒していく必要があります。穴から飛び出すてんとう虫Bを避けながら進むと、壁面に寄生した顔面ボスが登場します。このボスは口から連射弾を吐き、周囲を守っていますが、適切な位置に立てば回避しながら攻撃が可能です。最終ボスの天王鬼ギャバは、ドラゴンを放ち、誘導弾を吐いてきますが、画面端で耐えながら攻撃することで倒すことができます。

AREA 7ALIEN AREA 2

縦スクロールのエイリアン地帯の洞窟を舞台にしています。プレイヤーは坂道を下りながら進む必要があり、待ち伏せしている「マヌーケ」という敵が特徴です。マヌーケは放物線状に弾を連射し、近づいてくるため、弾の射程外から撃退するのが効果的です。また、後ろから追いかけてくるエイリアン兵士にも注意が必要です。特定のエリアでは、エイリアンの殻が道を塞いでおり、下撃ちでこれを破壊しながら前進する戦略が求められます。エイリアンの卵から飛び出すエイリアンにも警戒が必要で、安全に進むには上の足場から斜め下撃ちで先に破壊することが適当です。洞窟の最下部では、陰獣魔神像デスゲルベスが待ち受けており、これがボス戦のクライマックスです。ボスの弱点は上の顔であり、中央の腹部を破壊しなければ狙うことができません。ボスは炎の輪を撃ってくるため、これを撃ち落としつつ攻撃する必要があります。

AREA 8 ALIEN AREA 3

最終面であり、エイリアンの巣が舞台です。このエリアは横スクロールと斜めスクロールが特徴で、スピーディーに進める場合もあります。このステージには、鬼頭獣オーリアンや、壁面から誘導弾を撃ってくる敵などが登場します。これらの敵は早々に破壊することが重要です。特に谷間のジャンプは難易度が高く、正確なタイミングでジャンプする必要があります。石化甲葉獣ジャミーラという敵は、高速弾を撃ってくるため、伏せて避けつつ攻撃する戦略が有効です。また、胎児が出現するエリアでは、天井が迫ってくるため、迅速に対応する必要があります。最終面のクライマックスでは、地響きと共に壁が崩れ、巨大なエイリアンが登場します。これがFC版オリジナルのラスボス、陰獣キムコウです。キムコウの弱点は上の顔です。青い弾や赤い弾を避けつつ攻撃し、キムコウを倒すことができれば、感動のエンディングが待っています。そして、勝利後には2周目がスタートします。

データ

このタイトルの基本情報です。

発売年1990
プラットフォームファミリーコンピュータ
ジャンルアクション
プレー人数1-2人
メーカーコナミ
開発会社
プロデューサー
ディレクター
シナリオ
グラフィック
サウンド
販売数
受賞歴

関連タイトル

『スーパー魂斗羅』の関連タイトルです。

スーパー魂斗羅

評価

ファミコン版『スーパー魂斗羅』は、アクションシューティングゲームの古典として高い評価を受けています。このゲームは、その難易度の高さ、迫力のあるゲーム内容、そして印象的な音楽で知られています。プレイヤーからは、ゲーム内容と、協力プレイの楽しさが高く評価されています。おすすめのプレイヤー像としては、高い難易度のゲームに挑戦することを楽しむひとや、レトロゲームに興味があるひとに最適です。また、協力プレイを楽しむことができるため、友人や家族と一緒にプレイするのにも適しています。一般的にはポジティブな評価が多く、評価の理由としては、先述の通り、ゲームの挑戦的な難易度、協力プレイの楽しさ、そして懐かしさを感じるレトロな雰囲気が挙げられます。一方で、ネガティブな評価としては、現代のゲームに慣れたプレイヤーにとっては操作性が古臭く感じられることや、非常に高い難易度が挫折感を与える可能性があります。

総じて、ファミコン版『スーパー魂斗羅』は、レトロゲーム愛好家や挑戦を楽しむプレイヤーには非常におすすめできるタイトルですが、現代のゲームに慣れたプレイヤーには少々敷居が高いかもしれません。

分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。