秀逸ゲームデザイン『ドルアーガの塔』

ドルアーガの塔

『ドルアーガの塔』は、アーケード向けのアクションゲームです。1984年、ナムコが発売しました。

『ドルアーガの塔』とは

ロールプレイングゲームのような「キャラクターの成長」「謎解き」の要素を持つアーケードゲームです。このゲームの最大の特徴は、クリアのために各階に隠された宝箱をみつけること。ただし、ゲーム内でヒントが示されることはなく、事前にゲーム情報誌などから情報を集めなければクリアは不可能でした。結果的に『ドルアーガの塔』は、レトロゲームファンから高い評価を獲得している一方で、同じくらい辛辣な評価を受けています。総合的に、宝箱の出し方を知った上で、その宝箱を出すことに面白さを感じることができるひとは高い評価。そうでないひとは低い評価をしています。もっとも宝箱の出現条件がわかっても、簡単にエンディングまでたどり着ける難易度ではありません。

その他、開発者がマスコミから取材を受けた際、3部作の構想であったことを話しています。アーケード版としては『ドルアーガの塔』『イシターの復活』の2作を発売。3作目は、アーケード向けには発売されていません。

ゲーム内容

プレーヤーは自機(ギル)を操作してドルアーガの塔の最上階を目指します。60階をクリアするとエンディングをみることができます。迷路内に落ちているカギを手に入れ、扉を開いて上の階に進みます。ギルが呪文攻撃を受けたり、体力が0になったり、タイムオーバーになるとミスになります。ギルが全滅するとゲームオーバーです。ただし、ゲームオーバー時点の到達フロアと所持アイテムを引き継いでコンティニューすることが可能。コンティニューの方法は、別途、記載しています。

操作方法

方向レバーギル(主人公)の移動
ボタン1剣を使用(押し続けると剣が出たままになります)

基本的な操作方法です。ゲームによってボタンの名称が異なったり、未使用であったりする場合があります。

敵キャラクター

系統毎の特徴や獲得点などについてまとめました。

スライム系

基本的には最弱モンスターです。ただし、フロアが進むと動きが速くなったり、呪文を放ったりします。スライム系の倒し方は、移動直後に剣で攻撃を繰り返すことです。スライムが呪文を吐く場合、呪文が当たらない場所で待ち伏せして斬りつけるのが定石。

マジシャン系

ギルを中心とした上下3マス、左右3マスの範囲に出現します。現れた直後に呪文を放ち、ワープを繰り返す特徴があります。呪文は4種類あり、壁にぶつかると消えるホワイトスペル、壁や曲がり角でファイアーエレメントになるレッドスペル、壁を壊すブルースペル、壁を貫通するグリーンスペル。マジシャン系の倒し方は、盾の使い方がポイントです。特に、後半はマジシャンの数が増えた上に、呪文がさまざまなところから飛んできます。呪文を盾で受けつつ、すぐに攻撃に転じればマジシャンの数を減らすことができて、有利な展開に持ち込むことができます。盾をうまく使いこなせれば、直線上にマジシャンが出現するのを待って、盾で防御、一気に距離をつめて剣で刺す、という繰り返しが効率的です。

ナイト系

一定範囲内にギルがいると追いかけてきます。ナイト系の倒し方は、横や後からの攻撃が有効です。正直に正面から戦いを挑むと体力負けすることがあります。

ゴースト系

ギルに壁を通り抜けながら近づいてきます。マジシャンと同じようにさまざまなスペルを放ちます。ワープのマジシャン、すり抜けのゴーストです。ゴースト本体に当たり判定がないので、呪文だけを気をつけて移動ライン上に剣をだしておけば簡単に撃滅できます。

ドラゴン系

ギルとX軸またはY軸の位置が同じだと、壁を壊しながら近づいてきます。たまに、強力な炎を吐きますが、放射距離が長いため注意が必要です。ドラゴン系の倒し方は、炎に巻き込まれないようにしつつ、横や後から攻撃します。

ウィルオーウィスプ系

赤色と青色の2種類が登場します。赤色は左側の壁に沿って移動、青色は右側の壁に沿って移動します。

ローパー系

ボディから無数の触手が生えています。ギルの剣の状態によって分岐が存在。剣をだしてすれ違うと死ぬ可能性がありますが無事すれ違った場合には若干の体力が残り、剣を出さないですれ違ったときには死ぬことを回避できますが、ほぼ体力を失います。

サッカバス

フロア57で登場します。イシターに化けた敵です。

ドルアーガ

フロア59に登場するラスボスです。特別、強いわけではないので撃退は可能です。

系統名称得点・特徴
スライム系グリーン・スライム30pts。最弱。
スライム系ブラック・スライム50pts。グリーンスライムよりも動きが速い。 
スライム系レッド・スライム60pts。ホワイトスペルを吐く。
スライム系ブルー・スライム40pts。ブルースペルを吐く。
スライム系ダークグリーン・スライム70pts。グリーンスペルを吐く。
スライム系ダークイエロー・スライム90pts。4種類の呪文をランダムに吐く。
マジシャン系メイジ50pts。マジシャン系の中では最弱。ホワイトスペルを吐く。
マジシャン系ソーサラー70pts。ファイアーエレメントに変化するレッドスペルを吐く。
マジシャン系ドルイド90pts。外壁以外の壁を壊すブルースペルを吐く。
マジシャン系ウィザード100pts。壁を貫通するグリーンスペルを吐く。
ウィスプ系ブルー・ウィル・オー・ウィスプ0pts。撃滅不可。右側の壁に沿って移動。
ウィスプ系レッド・ウィル・オー・ウィスプ0pts。撃滅不可。左側の壁に沿って移動。
ローパー系グリーン・ローパー1,000pts。 触手がグリーン。ローパー系の特徴を参照。
ローパー系レッド・ローパー1,000pts。 触手がレッド。ローパー系の特徴を参照。
ローパー系ブルー・ローパー1,000pts。 触手がブルー。ローパー系の特徴を参照。
ナイト系ブルーナイト1,000pts。ナイト系最弱。
ナイト系ブラックナイト1,000pts。ブルーナイトに次ぐ弱さ。
ナイト系ミラーナイト2,000pts。ギルと同等の強さを持ち、動くスピードも同じ。
ナイト系ハイパワーナイト3,000pts。そこそこの強さがあり、ギルのステータスが低いと強敵。
ナイト系リザードマン200pts。強さに反比例した得点の低さ。
ナイト系レッドナイト1,200pts。最強ナイト。基本的には交戦しない方が良い。
ゴースト系メイジ・ゴースト150pts。メイジと同じホワイトスペルを吐く。
ゴースト系ドルイド・ゴースト250pts。ブルースペルを吐く。
ゴースト系ウイザード・ゴースト350pts。グリーンスペルを吐く。 
ドラゴン系クオックス3,000pts。ドラゴン系最弱。たまに、炎を吐く。
ドラゴン系シルバー・ドラゴン3,000pts。クオックスよりステータスが高い。 
ドラゴン系ブラック・ドラゴン3,000pts。 ドラゴン系最強。
サッカバスイシターに化けた敵。動かないので倒すことは容易。
ドルアーガ壁をすり抜けつつ、グリーンスペルを放つ。

全フロアのヒント

ゲームの展開を有利に進めたり、クリアに必要なアイテムにはピンク色のマーカーを引いています。

FLOORアイテム効果出現ヒント
01カッパーマトック1フロアにつき宝箱を取る前と後で壁を2回ずつ壊せる。ただし、2回使用または外壁に使用すると壊れる。グリーンスライムを3匹倒す
02ジェットブーツギルの移動速度がアップするブラックスライムを2匹倒す
03ポーションオブヒーリング一度だけ復活できるブルーナイトのどちらかを倒す
04チャイムフロア開始直後、ギルが鍵のある方向を向くとチャイムが鳴る鍵を取らず扉の上を通過する
05白い剣(1)ギルがパワーアップ(2)フロア18で必要メイジの呪文を動きながら3回受ける
06キャンドルフロア7-10のゴーストが見えるようになるフロアの最上段に触れる
07シルバーマトック宝箱を取る前に2-4回、取った後3-5回の範囲で壁を壊せるカッパーマトックを壊す
08ポーションオブパワーギルのステータスアップスタート地点からX、Y軸ともにずれた地点で剣をだす
09ポーションオブエナジードレインギルのステータスがダウン最上段の左から9ブロック目と10ブロック目を通過する
10ゴーントレットフロア26で必要レッドスライムの白い呪文を受ける
11キャンドルフロア12-15までに出現するゴーストが見えるようになる迷路の最下段に外壁に触れて上にあがる
12レッドアーマーギルがパワーアップ最下段にドルイドを出現させる
13レッドラインシールド(1)ギルがパワーアップ(2)ミラーナイトを倒せるようになる(3)フロア52で必要扉を通った後、すべての敵を撃滅
14ドラゴンポットドラゴンを(一度だけ)一撃で倒すタイムを5,000まで減らす
15グリーンネックレスフロア27で必要剣を振りながらブルーナイトとすれ違う
16パーマネントキャンドル以降に出現するゴーストを見ることができる左右の外壁に触れる
17ポーションオブアンロックフロア18で必要ゴーストメイジが5回ワープする
18ドラゴンスレイヤーギルがパワーアップしてドラゴンを倒せるようになる一定時間外壁に触れない
19ブックオブライトフロア22-23の迷路が見えるようになる。扉を開き、しばらく待つ
20ポーションオブパワーギルのステータスがアップ敵を1匹も殺さないで扉を開ける
21グリーンリングフロア38の宝箱を取るまでブルーウィルオーウィスプに触れても死なない4-9秒停止する
22ポーションオブエナジードレインギルのステータスがダウンレバーを右に7回、左に1回、右に7回倒す
23バイブルフロア24以降の迷路が見えるようになるウィザードだけをすべて倒す
24バランスフロア26の宝箱の呪いを解くのに必要スタート地点で剣を1回振る
25なし
26ハイパーゴーントレット剣を出すまでのスピードがアップ鍵を取った後、ドルイドを倒す
27レッドネックレスファイアーエレメントに触れても死なないブルーウィルオーウィスプとすれ違う
28ブックオブゲートディテクト出口の扉が見えるようになる扉の上で剣を抜いた状態で止まる
29ゴールドマトックフロアで壁を256回壊すことができるレバーを右方向に3回まわす
30ポーションオブアンロックフロア31で必要左下を座標(0,0)として(2,7)と(13,7)のどちらのまわりを動き回る
31パールドラゴンに近づくと足止めできる1Pボタンを押す
32バランスフロア33で必要剣を2回続けて振る
33ハイパーシールドギルがパワーアップシルバードラゴンとすれ違う
34ブックオブキーディテクト鍵が見えるようになるミラーナイトのどちらかを倒す
35ポーションオブエナジードレインギルのステータスダウン2匹のローパーとすれ違う
36バランスフロア37で必要ファイアーエレメントを通過する
37ハイパーヘルメットギルの防御力アップゴーストドロイドを全滅した後、ローパーとすれ違う
38グリーンクリスタルロッドレッドクリスタルロッドを獲得するために必要剣を出した状態でウィザードの呪文を盾で受ける
39レッドリングレッドウィルオーウィスプに触れても死なないレバーを上に2回、下に5回入力する
40ポーションオブデスタイムの減少スピードがアップタイムが10,000以下の時、ローパーとすれ違う
41ポーションオブキュアーポーションオブデスの効果を消すクオックスを倒す
42サファイアメイス効果なし鍵を取る前と後でレッドウィルオーウィスプとすれ違う
43ポーションオブエナジードレインギルのステータスダウンスライムを緑→黒→赤→青→深緑→黄の順に倒す
44パランスフロア45で必要ドルイド→メイジ→ソーサラー→ウィザードの順に倒す
45(1)アンチドート(2)エクスカリバー右の手順で出現するのが(1)で、先に(1)をとってから最初から出現している(2)を取るリザードマン→ハイパワーナイト→ナイト→ミラーナイト→ブラックナイト→ブルーナイトの順に倒すと宝箱が出現。その後、最初から出現している宝箱を取る。
46ブルーネックレスドラゴンの炎に触れても死なない任意の外壁に触れた後、全四隅の触れ、最後に最初の外壁に触れる。
47ポーションオブアンロックフロア49で必要だが、該当アイテムがポーションオブエナジードレインなのでスルーでOKレッドハンドローパーを殺す
48レッドクリスタルロッドブルークリスタルロッドを取るために必要グリーンクリスタルロッドを所持した状態で外壁の四隅に触れる
49ポーションオブエナジードレインギルのステータスダウン扉を通過後、ウィザードを全滅させる
50ポーションオブパワーギルのステータスアップ上下の外壁と左右の外壁に触れる
51バランスフロア52で必要レバーを入れぱなしにしてしばらく待つ(タイマーを3,000程度減らす)
52ハイパーアーマー(1)ギルのパワーアップ(2)敵の呪文に一度だけ耐えられる(ただし、一度呪文を受けるとステータスがダウンのため実質受けてはいけない)壁を4つ壊す
53ポーションオブアンロックフロア54で必要画面左下隅地点を(0,0)として(10,2)の地点を上から下に通過する
54ブルーリングブルー、レッドウィルオーウィスプを通過できる画面左下隅地点を(0,0)として(10,9)の地点を上から下に通過する
55なしなしなし
56空箱なし敵の吐く呪文を盾以外のところで受ける
57ルビーメイスフロア59で必要扉の上を通過後、石がサッカバスに変わる。その後、リザードマンを倒し、サッカバスを刺し殺す。
58ブルークリスタルロッドドルアーガを倒すために必要画面左下隅地点を(0,0)として(10,2)→(10,9)→(10,5)の順番に通過する
59なしなしなし
60なしなしなし

宝箱の出現方法を画像付きで解説した記事は、下記の関連記事を参照ください。

ドルアーガの塔

攻略

  • 剣抜きによる盾が重要
  • マジシャン系は直線で勝負
  • ブロック間の狭間を活用

剣抜きによる盾防御

ギルが剣を抜いた時、ギルの向いている方向の左側に盾が付きます。盾側から呪文が飛んできても防御が働き、剣をだした状態で敵方向へ移動して攻撃に転じることができます。このテクニックを使いこなせないと、マジシャンの撃滅に時間を要します。マジシャンのように出現時間が短いキャラクターを撃滅するには、最速での間合いのつめと剣の抜きが必要です。

マジシャン系は直線で勝負

マジシャンは呪文を吐いた後、すぐにワープして消えてしまいます。出現してから迷路を移動してもマジシャンへの攻撃が間に合わないことが多いはず。基本的には、前述の剣抜きを活用しつつ、(壁を壊した)直線上で呪文を受けて、すぐに攻撃に転じる必要があります。

ブロック間の狭間を活用

フロア内は、縦9✕横18ブロックの広さがありますが、ギルが各ブロックの境界線(迷路の仕切りのライン上)に停止しているときは、マジシャン系は出現しません。この仕様を活用して、マジシャン系の出現のタイミングをコントロールして撃滅することができます。例えば、境界線停止後に移動、近くに出現したマジシャン系を撃滅。これを繰り返すことで1体ずつ安全に撃滅できる確率がアップします。

コンティニュー方法

ゲームオーバー時点の到達フロアと所持アイテムを継承した状態で復活できます。方法は、残機をすべて失ったらコインを投入します。その後、剣ボタンを押しながら1Pのスタートボタンを押すとコンティニューモードに突入します。レバーで復帰したいフロアを選択して剣ボタンを押せば復活。アイテムを所持した状態でスタートします。道中、重要アイテムの取り忘れがあった場合、わざと全滅してコンティニュー機能を活用して、体制を整えるということもできます。

データ

このタイトルの基本情報です。

発売年1984
プラットフォームアーケード
ジャンルアクション
プレー人数1人
メーカーナムコ
開発会社
プロデューサー
ディレクター
シナリオ
グラフィック
サウンド
販売数
受賞歴

関連タイトル

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評価

当サイトは、AIによる「テキストマイニング」や「感情認識」などでユーザー評価を分析しています。そして、分析したデータをもとに統計解析した結果を掲載しています。

ワードクラウドからの分析

多くのプレーヤーは高難易度を話題にしています。『ドルアーガの塔』の難易度とは各フロアの宝箱の出現方法のことです。プレーヤーの想像を上回る理不尽な操作など攻略情報がなければ自力でゲームをクリアできないという問題点がありました。個人的には『ドルアーガの塔』は好きなゲームですが、批判的なプレーヤーの意見は的を射ています。攻略情報を得た上でプレーすれば大きなストレスを感じることはありませんが、ゲーム単体で攻略のヒントを得る仕様がないことは批判されても仕方ありません。

  • 自力で宝箱をだせても再現が難しい
  • 取ってはいけないアイテムが存在
  • 理由がわからずアイテムを失う
  • 31階の謎解き(1Pボタンを押す)

感情分析

ユーザーのゲームに対する印象や感情が一目でわかるグラフィックデータです。

※ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析( https://textmining.userlocal.jp/ )

分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。