『源平討魔伝』は、アーケード向けのアクションゲームです。1986年、ナムコが発売しました。
『源平討魔伝』とは
鎌倉時代の源平合戦を題材にした浄瑠璃『出世景清』をモチーフにしたアクションゲームで、主人公・平景清が、「ぷれいや」なる異次元の者からの布施により復活し、三種の神器を集めて源頼朝を討ち取るべく鎌倉へと東上するストーリーが展開されます。単純な横スクロール系のアクションゲームに留まらず、横スクロールモード、キャラクターが大きくなるBIGモード、トップビューである平面モードの3つのモードからなる複数のステージで構成されています。当時としては珍しい純和風の世界観を緻密に表現したグラフィックやサウンドが特徴であり、音楽は中潟憲雄、美術は穴田悟が担当しました。この作品を手がけたチームは後に「源平プロ」として、『超絶倫人ベラボーマン』を制作することになります。
ゲーム内容
プレーヤーは自機(主人公の平景清)を操作し、三種の神器を集め、源頼朝を討ち取るべく鎌倉へと向かうことになります。数々の敵や障害物を乗り越えながら目的地を目指していきます。
ストーリー設定
『源平討魔伝』のストーリーは、鎌倉時代の源平合戦を背景に、古典文学である浄瑠璃『出世景清』をモチーフにしています。物語の主人公は、平家の武将・平景清です。ある日、異次元の存在「ぷれいや」からの布施によって復活し、平家を再興するための使命を帯びて蘇ります。復活した平景清は、日本を支配する魔物たちと戦いながら、三種の神器を集め、源氏の棟梁・源頼朝を討ち取るべく鎌倉へと向かうことになります。
1192年、闇は来たれり。
闇の源を頼朝といふ。頼朝、あまたの魔族をひきいて地を征す。対せし平家の者ことごとく討たれ、壇の浦に沈みたり。
天帝、世の乱れを大いに憂い、三途の渡守安駄婆に命じて、平家の亡者よりひとり豪の者を選ぶ。その名を平景清といふ。景清、ぷれいやなる異次元の者の布施により、地獄よりよみがえりたり。
安駄婆はいふ。
諸悪の王、頼朝を倒すには、曲玉、剣、鏡の三種の神器の他に、正しい心が必要じゃ。ひたすらに信心を忘れなさるな。よいな、信心じゃぞ……
出典:アーケード版『源平討魔伝』インストカード
操作方法
基本的な操作方法は、8方向レバーでキャラクターの移動、ふたつのボタンでそれぞれ攻撃、ジャンプを行います。
8方向レバー | 上下左右および斜め方向に移動 |
ボタン1 | 剣を使って攻撃 |
ボタン2 | ジャンプ |
立ち斬り | 攻撃ボタン |
しゃがみ斬り | レバー↓ + 攻撃ボタン |
振り下ろし | レバー↑ + 攻撃ボタン |
すくい斬り | レバー↓ + 攻撃・ジャンプボタン同時押し |
基本的な操作方法です。ゲームによってボタンの名称が異なったり、未使用であったりする場合があります。
ゲームの進め方
プレーヤーは、主人公・平景清を操作し、各ステージをクリアしながらゲームを進めていきます。横スクロールアクションゲームをベースに、3つの異なるモード(横スクロールモード、BIGモード、平面モード)が組み合わさった独自の進行を特徴としています。各ステージをクリアしていくことで、プレーヤーは三種の神器を手に入れ、最終的には源頼朝を討ち取ることを目指します。
横スクロールモード
画面が横にスクロールし、プレーヤーは敵を撃滅し、障害物を乗り越えながら進んでいく典型的なアクションゲームのスタイルです。武器を駆使して敵を倒し、アイテムを集めながらステージを進めます。
BIGモード
『源平討魔伝』でプレーヤーに最大のインパクトを与えたモードです。主人公・平景清が巨大化し、より大きな敵や障害物に対処しながら進む必要があります。巨大化した姿で、通常の横スクロールモードとは異なるアクションや戦術が求められます。
平面モード
画面がトップビューに切り替わり、迷路のようなステージを探索しながら進む必要があります。敵や障害物を避けつつ、ステージの謎を解き明かしながらゴールを目指します。
ルール
ゲームオーバーの条件について説明します。
ろうそくの本数と長さによる体力がなくなること
ゲーム中、主人公の体力はろうそくで表現されます。ゲーム開始時には5本のろうそくがあり、最大10本まで増やすことができます。1本のろうそくは体力10を表しています。敵からのダメージやステージの仕掛けによってろうそくの長さが短くなり、最終的にろうそくがすべて消えると、体力がゼロとなりゲームオーバーとなります。ろうそくの回復方法は次の通りです。
ただし、黄泉に落ちた場合は、ろうそくが2本以下になり、上限値も5本に戻ります。ろうそくが残り1本以下になると、表示部分が点滅し、安駄婆が「風前のともし火」と警告をだします。
「黄泉の国」にある生死のつづらで死を当てること
ゲーム中に登場する「黄泉の国」というステージでは、プレーヤーは生死のつづらというアイテムを使います。この生死のつづらには、生(生きる)と死(死ぬ)のどちらかで、運悪く死を引いてしまうと、その時点でゲームオーバーとなります。
アイテム
様々なアイテムがプレーヤーの冒険をサポートします。これらのアイテムを効果的に利用し、厳しい戦いを乗り越えていくことが求められます。以下に、主なアイテムを紹介します。
頼朝を倒すために必要なアイテムです(ゲームクリア上、絶対に必要です)。
三種の神器 | 効果など |
---|---|
八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま) | 景清が毒の影響を受けなくなる。摂津と伊勢で出現。 |
八咫鏡(やたのかがみ) | 景清が雷と暴風の影響を受けなくなる。越前と越中で出現。 |
草薙剣(くさなぎのつるぎ) | 剣の値が減少しなくなる。信濃で出現。BIGモードでは刀が白く輝くようになる。 |
入手することで景清の戦いを有利に進めることができます。
アイテム | 効果 |
---|---|
玉(緑) | 銭の値が増加。最大値は99。 |
玉(青) | 命の値が増加。ゲージの上限より増えることはない。 |
玉(紫) | 剣の値が増加。最大値は99。 |
玉(茶) | 命のゲージが拡張。 |
つづら | 青白い玉(命)、青白い宝(銭)または青灰色の像(剣)が入っている。 |
巻物(BIGモード以外) | 景清の姿が点滅し、剣から衝撃波を放つことができる。 |
巻物(BIGモード) | 剣を握った右腕を高速で回転させる「必殺・旋風剣」が発動する。 |
米俵 | 銭10と引き替えに命を10回復。 |
剣 | 銭10と引き替えに剣の値を3増加。 |
地蔵 | 銭10と引き替えに徳(得点)を500得る。 |
ろうそく | 命を回復。最大本数まではろうそく一本分ゲージ拡張も含む。 |
スペシャルフラッグ | 徳を獲得 |
ホブリン | 徳を獲得 |
ギャルボス | 徳を獲得 |
スーパーカー | 徳を獲得 |
菖蒲 | 横モードのみに登場。摘むと「愛」のテロップがあがる。ゲーム進行に一切影響なし。 |
敵キャラクター
名称 | 概要 | 徳 | アイテム |
---|---|---|---|
骸骨 | 移動と停止を繰返し、景清に体当たりしてくる。ジェネレーターから出現。 | 100 | 銭 |
餓鬼 | 左右どちらか一方向に直進。ジェネレーターから出現 | 100 | 無 |
瓢箪 | ジェネレーターの役割を持ち、壁に反射する独楽を放つ。一定数の駒を出すと消滅。 | 100 | 命 |
ナマズ | 景清に体当たりする。移動速度は遅い。ジェネレーターから出現。 | 100 | 銭 |
地獄車 | 景清に直角に接近し、体当たりする。ジェネレーターから出現。 | 100 | 銭 |
蛾 | 空中より襲いかかり、景清を噛んだまま空中へ運ぶ。ジェネレーターから出現。 | 100 | 無 |
狼 | 素早い動きと集団で襲いかかる習性を持つ。ジェネレーターから出現。 | 100 | 無 |
矢兵 | 地面より一定距離に放射状に矢を放つ。 | 無 | 無 |
鬼姫 | 景清にゆっくり近付き、体力を奪う。ジェネレーターから出現。 | 100 | 銭 |
平安京エイリアン | 早い動きで襲いかかってくる。ジェネレーターから出現。 | 1,000 | 銭 |
槍骸骨 | 景清の一歩手前で静止、槍で突いて攻撃してくる。 | 100 | 銭 |
狛犬 | 背中を向けると炎を吐く。アイテムを隠している。 | 500 | 特殊 |
骨犬 | 左右直線上のみをうろうろする。 | 100 | 無 |
火牛 | 一直線に突進してくる。 | 100 | 命 |
風神 | 空中を左右に動き、風の衝撃波を放ってくる。 | 500 | 銭 |
大独楽 | 長門でしか出現。中心部から独楽で攻撃してくる。衝撃波がないと倒せない。 | 500 | 無 |
尺取虫 | 左右にゆっくりと動く。撃滅不可。 | 無 | 無 |
骸骨船 | 空中より釣り鐘を落とす。 | 100 | 剣 |
トンビ | 空から景清に襲いかかる。 | 500 | 銭 |
地潜り公家 | 地面から頭だけ出し、移動時に再び地面に潜る。 | 100 | 銭 |
魂喰眼 | 鎌倉の一歩手前、武蔵でのみ出現。景清を取り囲んで襲いかかる。 | 100 | 銭 |
雷神 | 雷による攻撃をしてくる。出現時に画面がフラッシュ。 | 500 | 銭 |
大百足 | 衝撃波で胴体のみ斬れるが、頭部だけでも景清に襲いかかる。 | 1,000 | 毒 |
魔神 | 胸を衝撃波で狙えば一撃で倒せる。 | 1,000 | 命 |
竜 | 炎で攻撃してくる。頭が弱点。 | 1,000 | 剣 |
三首竜 | 三種の神器のひとつ草薙剣を守っている。弱点は頭。 | 1,000 | 剣 |
名称 | 概要 | 徳 | アイテム |
---|---|---|---|
猿 | 景清の後方から飛びかかる。ジェネレーターから出現。 | 0 | 銭 |
蛾 | 横スクロールモードと同じ。ジェネレーターから出現。 | 100 | 銭 |
人魂 | 上下に揺れながら近づいてくる。地獄でしか出現しない。 | 0 | 無 |
虎 | 頻繁に出現。 | 200 | 銭 |
蛙 | 跳ねながら景清に近づき、密着してダメージを与える。ジェネレーターから出現。 | 100 | 毒 |
骸骨 | 蛀と似た動きをするが素早い。ジェネレーターから出現。 | 0 | 毒 |
般若 | 複数で出現し、左右に動きながら攻撃してくる。 | 100 | 剣 |
矢 | 画面右側より飛んでくる。 | 0 | 銭 |
義経 | 攻撃の前半は小太刀を投げて攻撃、後半は空中回転や体当たりといった複数のパターンが加わる。弱点は頭。 | 1,400 | 剣 |
骸骨 | BIGモードの地獄で出現。倒すと、まれに命の玉をドロップ。 | 0 | 無 |
琶法師 | 前半の特定面で出現。毒を出す兎で攻撃。 | 0 | 毒 |
弁慶 | 攻撃の前半は鉄球を投げてくるが、後半は鉄球の付いた棒を振り回して攻撃してくる。 | 1,400 | 剣 |
頼朝 | 鎌倉で対決するラスボス。三種の神器がすべて揃っていれば数回斬りつけるだけで倒せる。 | 0 | 無 |
名称 | 特徴 |
---|---|
鉄球 | BIGモードで登場。上下に動く、振り子状に動くの2種類がある。 |
要石 | 大きさと動きが違う3種類がある。ステージクリアのために活用しなければならない局面もある。 |
小島 | スクロールモードで登場。固定とアクティブの2種類がある。小島を攻撃すると剣力が減少。 |
攻略
ラスボスである頼朝との最終決戦に勝利するために、ゲーム内で最終目的地である鎌倉に到達するまでの道のりで、三種の神器をすべて手に入れる必要があります。これらの神器は、剣(草薙剣)、鏡(八咫鏡)、および玉(八尺瓊勾玉)で構成されています。三種の神器を揃えるルートを選択し、鎌倉での最終決戦に備えましょう。
三種の神器・獲得ルート
三種の神器を特定のステージで入手することができます。まず、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」は「摂津」または「伊勢」のステージで手に入れることが可能です。次に、「八咫鏡(やたのかがみ)」は「越前」または「越中」のステージで入手できます。最後に、「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」は「信濃」のステージで見つけることができます。これら三種の神器は、ゲームの進行に大きな影響を与える重要なアイテムとなっています。
八尺瓊勾玉は摂津がおすすめ
「八尺瓊勾玉」は「摂津」ステージで入手することがおすすめです。その理由は、伊勢でも入手できるものの、伊勢を目的地にすると他の神器の獲得が難しくなるためです。さらに、伊勢ステージの難易度が高いため、摂津ステージでの入手が無難です。
八咫鏡は越前がおすすめ
「八咫鏡」は「越前」ステージで入手することがおすすめです。その理由は、越中でも八咫鏡を入手できるものの、越中ステージでは頼朝の攻撃が発生するため、より難易度が高くなります。
草薙剣は信濃のみで入手可能
草薙剣は信濃ステージでしか入手できません。そのため、信濃を通過するルートを選択する必要があります。
三種の神器を取り損ねた場合
三種の神器を取り損ねた場合、プレーヤーは対応策をとる必要があります。武蔵ステージにはトラップ鳥居があり、これを通過するとランダムで京都の次の大和・伊賀・若狭・黄泉に強制的に戻されます。これを利用して、再度神器があるステージに戻り、神器を集め直すことができます。ただし、戻るステージはランダムなので、繰り返し試みる必要がある場合もあります。
主要ステージの鳥居分岐表
ステージ | 鳥居の場所 | 行き先 |
---|---|---|
武蔵 | 一番目 | 相模 |
武蔵 | 一番目以外 | 若狭・大和・伊賀・黄泉の国のいずれか |
黄泉の国
「黄泉の国」は、横スクロールモードでプレーヤーが地面の穴や海に落ちた場合に到達する特別なステージです。黄泉の国はBIGモードで進行し、プレーヤーは閻魔大王の裁きを受けることになります。ここでは、運命のつづらを開けて生か死が決まりますが、血の池を利用することで復活する方法もあります。黄泉の国の存在意義は、プレーヤーのミスによる落下をペナルティとして、特別な試練を与えることです。また、生き返るための選択肢を提供し、ゲームの緊張感を維持する役割も果たしています。このような黄泉の国ですが、実用的な活用方法があります。それは、三種の神器を取り損ねたときに、ステージ中盤に戻って再チャレンジする際に役立ちます。運命のつづらを開けることで生か死が決まります。生のつづらを選ぶと、京都に戻ることができます。ただし、京都以降のステージに限ります。その他、黄泉の国内にある血の池を利用して復活する方法もあります。一定数以上の銭を持っていると、血の池に入るとそのまま京都ステージまでワープできます。ただし、血の池は2回目以降の使用は一定時間経過で入れない状態になります。
(C)1986 NAMCO BANDAI Games Inc.All Rights Reserved.
データ
このタイトルの基本情報です。
発売年 | 1986 |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | アクション |
プレー人数 | 1人 |
メーカー | ナムコ |
開発会社 | ナムコ |
プロデューサー | 調査中 |
ディレクター | 調査中 |
シナリオ | 調査中 |
グラフィック | 穴田悟 |
サウンド | 中潟憲雄 |
販売数 | 調査中 |
受賞歴 | 調査中 |
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評価
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ワードクラウドとは、スコアが高い単語を複数選び出してその値に応じた大きさで図示したものです。単語の品詞によって文字を色分けしています。インターネット上の国内外のプレーヤーの評価を数多く収集して分析しているため、従来のゲーム専門メディアにはない情報を提供しています。
共起キーワード
共起とは、プレーヤーの評価などの一文の中に単語のセットが同時に出現している状態のことです。出現数が多い語ほど大きく、また共起の程度が強いほど太い線で描画されます。共起の様子を確認することで、プレーヤーがさまざまなゲームの要素に対して抱いた感情や遊び方などを把握することができます。
感情分析
プレーヤーのゲームに対する印象や感情が一目でわかるグラフィックデータです。
※ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析( https://textmining.userlocal.jp/ )
分析の元データは、インターネット上の書き込み情報などを可能な限り収集。相当量の情報を元に解析を実施しています。
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